レビー小体型認知症

確認しておきたいレビー小体型認知症の原因と症状

レビー小体型認知症 原因

レビー小体型認知症の原因について見ていきます。

認知症にはさまざまな種類があります。アルツハイマー、脳血管性、レビー小体型認知症など。今回はレビー小体型認知症の原因についてお話していきます。

1.レビー小体型認知症とは?

レビー小体型認知症は、幻覚が見えるという特異な認知症です。これが、アルツハイマー型との大きな違いです。しかしレビー小体型認知症の割合は、認知症全体の20%程度を占めるものであり、決して珍しいものではありません。男性に多い病であり、その男女比は2:1だと言われています。

関連記事:レビー小体型認知症とは?第二の認知症と呼ばれる病

2.レビー小体型認知症の原因

では、この「レビー小体型認知症」の原因は何なのでしょうか?

2-1.特殊なたんぱく質の塊「レビー小体」

レビー小体型認知症の原因は、レビー小体が集中することだと言われています。レビー小体は、アルツハイマーを引き起こす「アミロイドβ」と同じような「タンパク質」に分類されるものです。このレビー小体が、人間の脳において重要な役割を示す大脳皮質や脳幹に集うことによって、レビー小体型認知症が起こると考えられています。

2-2.脳の委縮

レビー小体型認知症を患うと、側頭葉や側頭葉などが委縮していきます。これらは、記憶やさまざまな情報をさばくことに使われている部分ですから、ここが委縮することによって、「情報の処理ができなくなる」という状態になります。幻視や幻覚といったことは、これらによって起きると考えられています。

3.レビー小体型認知症の症状

ここからは、より細かく、レビー小体型認知症の症状についてみていきましょう。

関連記事:幻視が危険信号!レビー小体型認知症に見られる主な3つの症状

3-1.レビー小体型認知症の「3微」

レビー小体型認知症の代表的な症状は、「3微」と呼ばれています。これは、「幻視」「認知機能の動揺」「パーキンソン症状」の3つです。

3-1-1.幻視

レビー小体型認知症のもっとも代表的な症状は、やはりこれでしょう。普通は見えないはずのものが見える、というのが大きな特徴です。また、錯覚が起きることもあります。

これらは周囲の人には見えないため、「何を言っているんだ」と否定してしまいがち。しかし否定されることによって、さらに本人は追い詰められてしまいます。

3-1-2.認知機能の動揺

レビー小体型認知症の場合、症状が進んでも、「意識がはっきりとしており、極めて明瞭であるとき」と、「ぼんやりしていて、理解ができないとき」というのが口語に訪れることがよくあります。「徐々に進んでいく」という症状ではないため、周囲の人のとまどいも大きいです。

3-1-3.パーキンソン症状

パーキンソン病に酷似した症状がでてきます。体の動きが病的に硬くなってしまったり、逆に震え(多くの場合は手)が止まらなくなったりします。また、自律神経機能に障害がみられるようになり、排泄などがうまくいかなくなることもあります。

4.レビー小体が蓄積する理由

レビー小体型認知症になるのを避けたい、と考える人は当然多いでしょう。しかしながら、このレビー小体型認知症が「なぜ」たまるのか、ということは、現在は研究途上であり、まだはっきりしたことはわかっていません。ただ、遺伝的な要因は少ないのではないか、とは考えられています。

5.レビー小体型認知症研究会

認知症自体がそうではありますが、レビー小体型認知症もまだまだ研究途上の病気です。また、「認知機能の動揺」や「幻視」によって、周りの人たちがなかなか理解しにくい病気であることも確かです。

しかし現在は、「レビー小体型認知症研究会」というページが開かれており、さまざまな知識を紹介しています。一度覗いてみるとよいでしょう。

6.まとめ

レビー小体型認知症の原因について見てきました。

レビー小体型認知症の原因
「レビー小体」が集中することだと言われています。レビー小体は、アルツハイマーを引き起こす「アミロイドβ」と同じような「タンパク質」に分類されるものです。

アルツハイマー型認知症と同じく、認知症の代表的な例である「レビー小体型認知症」。幻覚が見えたり、症状の出方がバラバラであったりするため、周囲の人にとってもなかなか理解しにくい病気です。しかしながら、この病気を正しく理解することにより、対策も講じやすくなります。まずは知ることから始めましょう。

参考:
http://www.d-lewy.com/
http://shizunami-kokoro-clinic.com/ninchi/lewy/
http://sodan.e-65.net/basic/ninchisho/lewy.html
https://info.ninchisho.net/mci/k30

幻視が危険信号!レビー小体型認知症に見られる主な3つの症状

幻視症状

レビー小体型認知症の症状について見ていきます。

三大認知症のひとつ、レビー小体型認知症。認知症の種類は数多く、厳密に分類すると数十に及びますが、このレビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症・脳血管性認知症と並んで、発症例が比較的多い種類です。

レビー小体型認知症にはさまざまな症状があるため、別の疾患と勘違いされてしまうことが多くありました。そのため、早期発見が遅れてしまいがちでした。しかし、レビー小体型認知症にも手がかりとなるような特徴を持つ症状はあります。

では、どのような症状の場合に専門医に相談するべきなのか? その点を一緒に学んでいきましょう。

1. レビー小体型認知症の特異な症状

レビー型認知症の症状認知症は少しずつ進んでいく疾患で、周囲がすぐに気が付かないことが多い点が厄介です。とはいえこの疾患の場合、「とてもリアルな幻視・幻覚」が初期症状から目立つという点でアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症とは異なります。

関連記事:レビー小体型認知症とは?第二の認知症と呼ばれる病

2. レビー小体型認知症の主な症状「3徴」

レビー小体型認知症の症状はさまざまですが、中でも、認知機能の動揺・幻視症状・運動機能障害(パーキンソン症状)の3つは発症率が高いです。そのため、これらの症状はレビー小体型認知症の「3徴」と呼ばれています。家族がレビー小体型認知症を患っているかどうかを確かめたいときは、最初にこの3つの症状の有無をチェックするとよいでしょう。

これらの症状は、発症する時期としない時期を繰り返すという特徴を持ちます。1日の中で症状が出たりおさまったりと、短時間で変動するケースもあれば、月単位で変化するなど長期的なケースもあります。

2-1. 認知機能の動揺

認知機能の動揺認知機能とは、目や耳を通して入ってきた情報を正確に認識し、実行に移す際に欠かせない能力全般を指します。判断力や見当識、記憶力や計算力等、この機能に含まれる能力は広範囲に及びます。

レビー小体型認知症を発症して認知機能が不安定になると、以下のような判断ミスを繰り返します。

2-1-1. 人を正しく判断できなくなる場合

「家族のような極めて近しい人物の顔を見極められなくなる」「家族を赤の他人と間違える」といったケースがよく報告されています。

2-1-2. 場所を正しく判断できなくなる場合

「自宅にいながら、どこかよその場所にいるような思い違いをする」「突然、トイレや浴室の場所を思い出せなくなってしまう」といったケースがよく報告されています。

2-1-3. 時間を正しく判断できなくなる場合

「真夏なのに、今が冬であるように思い込んでしまう」、「自身が若かったころに戻ったかのような言動を見せる」といったケースがよく報告されています。

これらの誤った認識が原因で、それまで当たり前のようにできていたことが突然できなくなってしまいます。症状が進むと、誤った認識に基づいたまま判断するようになるため、思い込みが強くなります。

2-2. 幻視症状

幻視症状幻視とは、目の前にないものが実在するように見えてしまうことです。脳の一部(後頭葉)の機能が正常に働かなくなることが原因です。発症者の目には、他人や小動物が映ることが多いようです。「誰もいない場所に向かって話しかけていた」、「何もいないところで必死に払いのけるような行動をしていた」といった例が多く報告されています。知らない人が見えることもあれば、知り合いが見えることもあり、また、小動物が見えるケースでは犬や猫、昆虫や蛇等が多く幻視症状として現れるそうです。

これらの幻視症状は、発症者の妄想を強めてしまうことがあります。知らない異性が見えてしまうことで、「夫(あるいは妻)が自分に隠れて浮気をしている」といった思い違いをしたケースが報告されています。そのほか、幻聴・錯視・変形視といった症状を伴うことがあります。

2-3. 運動機能障害(パーキンソン症状)

こけるパーキンソン病とは、手足の震えや筋肉の固縮のような運動機能の異常をもたらす病気です。このパーキンソン病と共通する症状が相次いでみられることがあります。

2-3-1. 振戦(手足の震え)

じっとしているときでも、手や足が震え出してしまいます。

2-3-2.無動

動作全体が緩慢になり、声を大きく出せなくなったり抑揚のない話し方しかできなくなったりと、会話に支障が生じます。そのほか、まばたきの減少を伴うことがあります。

2-3-3.筋肉の固縮

筋肉が固くこわばります。そのため、関節がスムーズに動かなくなります。

2-3-4.姿勢反射障害

立って歩くときに全身のバランスをうまくとれなくなります。だんだん歩幅が小さくなり、小股で歩くようになりま す。悪化すると、何もないところでも躓いてしまい、転んで大けがをしてしまうといった危険性が生じます。

2-3-5.その他

「食事の際に、噛んで飲み込むことがうまくできなくなる」、「大きくてはっきりした字を書けなくなる」といった症状が出る場合も。

2-4. レビー小体型認知症に見られるその他の症状

鬱自律神経障害や記憶障害が出ることもあれば、睡眠中に奇声を発したり激しく暴れまわったりするレム睡眠行動障害という症状が出ることもあります。

2-4-1. 自律神経障害

自律神経は、内臓や血流といった人体の重要な器官の機能をコントロールしています。この機能にトラブルが生じてしまうと、以下のような症状が発生します。

2-4-1-1. 抑うつ

初期の段階で見られる症状のひとつです。うつ状態と誤認されることが多いです。食欲の低下や不眠症、行動意欲の低下にめまいといった症状が中心です。

2-4-1-2.血流に関する障害

血圧の変動が激しくなる、起立性低血圧(立ちくらみ)が頻発する、といった症状があります。

2-4-1-3.発汗障害

多汗症(暑くないときでも、大量の汗が出るという症状)が有名です。また、その反対で汗の量が極端に減ってしまうケースもあります。

2-4-1-4.排尿障害

尿失禁をはじめ、尿の調節ができなくなります。

2-4-1-5.消化機能の障害

便秘やイレウス(腸閉塞)を引き起こすがあります。

2-4-2. 記憶障害

「だんだんと物忘れが激しくなっていく」といった記憶の混乱は、レビー小体型認知症では珍しくありません。ただし、そのほかの症状と同時に進行します。初期段階においては、幻視や認知機能の動揺等と比べると目立たないことが多いです。その点が、アルツハイマー型認知症との大きな違いです。アルツハイマー型認知症の場合は、あくまでも記憶障害が症状の中心になっています。

2-4-3. レム睡眠行動障害

人間の睡眠はレム睡眠・ノンレム睡眠に分けられ、夢を見ている間はレム睡眠に入っていることがほとんどです。レビー小体型認知症になると、このレム睡眠の最中に、夢の内容に合わせた行動を見せることがあります。

睡眠中に大声を出したり、暴れまわったりするようになるのですが、その規模は単なる寝言や、寝相の悪さという範囲を超えています。極端な場合、起き上がって歩き出すことまであります。

3. 早期発見が重要!

早期発見早期発見は、症状改善のケアプランをいち早く立てることができるため、非常に重要です。しかし、レビー小体型認知症は別の疾患と誤解されやすく、早い段階での適切な診療は容易ではありません。そのため、「3徴」の傾向が見られたら、速やかに専門の窓口に相談されることをおすすめします。

レビー小体型認知症には現在、症状に合わせてさまざまな治療法が確立されています。適切な治療法を突き止めるためにも、早期発見による専門医の診察は大切です。

4. まとめ

レビー小体型認知症について見てきました。

早期発見をレビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症と比べると認知度が高くありません。そのため、初期の段階では違う病気と誤解され、適切な診療が遅れる傾向がありました。

しかし、幻視症状をはじめとした特徴があります。アルツハイマー型ほど顕著ではない記憶障害、認知機能や運動機能といったその他の症状も、早期発見の大きな手がかりです。こうした正確な情報を把握し早めに症状を見抜いて、的確な治療に乗り出すことが重要でしょう。

参考:
http://www.kikuchi-nhp.jp/pdf/rebi-syotai201206.pdf
http://www.d-lewy.com/index.html
https://info.ninchisho.net/type/t20
http://www.ninchisho.jp/kind/06.html
http://www.aricept.jp/alzheimer/e-clinician/vol59/no608/sp08_01.html
http://www.juntendo-koshigaya.jp/clinic/neurology/dlb.html
http://www.eisai.jp/medical/region/phar/hospha/2013_3/visual.pdf

レビー小体型認知症に治療方法はある?どんな薬があるのか?

レビー小体型認知症の治療方法とは?

レビー小体型認知症の治療について見ていきます。

幻視などの特徴的な症状があり、患者数ではアルツハイマー型に次いで2番目に多い認知症といわれているレビー小体型認知症。

長年、別の病気と誤診されることが多かったり、有効な治療薬が無かったりしたことが認知症の人やその家族を悩ませてきました。

2014年に効果が認められる治療薬として「アリセプト(ドネペジル塩酸塩)」が承認されました。

1.レビー小体型認知症を治療する方法はあるのか?

アリセプト

現状では、レビー小体型認知症の進行を止めたり、完全に治したりする特効薬は残念ながらありません。

これまでは認知機能の低下や幻視、うつ症状など各症状に対応する治療薬を服薬する方法が一般的でした。

しかし、現在では「アリセプト」という薬に一定の効果が認められるとして注目が集まっています。

ただし、場合によっては症状を更に進行させてしまうなどの副作用もあるため、他の治療手段と合わせて様子を見ていく必要があります。

2.レビー小体型認知症の治療手段

レビー小体型認知症の治療手段は服薬が中心となります。

レビー小体型認知症の症状の特徴として「薬に過敏になってしまう」という点があるため、薬の種類や量の加減は非常に難しくシビアと言えるでしょう。

2-1.レビー小体型認知症に効果的なアリセプト

アリセプトの効果

アルツハイマー型認知症の治療に用いられる「アリセプト」という薬がレビー小体型認知症の症状にも効果があるということがわかってきました。

アリセプトは、脳の情報伝達物質を減らしてしまう酵素「コリンエステラーゼ」の働きを弱める効果があります。

そのため、特に認知機能の低下と変動、そして幻視症状に対して有効とされ、2014年からレビー小体型認知症の治療薬として保険適用薬となりました。

ただし、個人差はありますが、量によっては副作用が起きてしまう可能性もあります。

  • 怒りっぽくなる
  • 攻撃性が増す
  • 認知機能の低下が悪化してしまう

などのケースが確認されているため、アリセプトを治療に取り入れる際にはその量などを医師としっかり相談しなくてはなりません。

関連記事:認知症患者の3分の2に有効な薬?アリセプトとは?

2-2.レビー小体型認知症の各症状に応じた薬での緩和も可能

パーキンソン症状には抗パーキンソン病薬、自律神経障害には血圧コントロールなど、各症状に応じた薬・治療方法を用いることで緩和させることも可能です。

アリセプトと同様に薬量や併用の加減・調整が難しいため、処方の際は医師とよく相談して慎重に服薬していく必要があります。

2-3.レビー小体型認知症の薬以外の治療

活動的な様子

服薬以外にも症状を緩和する方法はあります。

日中に散歩をするなど軽い運動をすることで、自律神経を整えて障害を和らげることができるでしょう。

日中に適度に身体を動かすことで夜に入眠しやすくなるため、夜間に見られる幻視症状や不安症状を避けることにもなります。

また、社会参加し、積極的に周囲の人たちと関わることで症状の改善が見られるケースもあります。

デイサービスや認知症カフェなど地域施設を利用し、外の人たちと話をするのも症状の進行を遅らせる上で重要です。

関連記事:認知症カフェとは?認知症の人と家族が行く15のメリット

3.レビー小体型認知症は早期発見が重要

レビー小体型認知症は、初期症状のうちに発見することで、高い治療効果を期待できる疾患です。

また、症状が重くなる前に適切なケアプランを立てることで、環境を整理や、今後の相談がしやすくなります。

3-1.レビー小体型認知症を早期発見するには?

レビー小体型認知症は、初期から幻視や妄想といった症状が見られることが特徴です。

また、手足が震えたり転倒が多くなったりするパーキンソン症状や、ボーっとしていることが多くなるなど、認知機能の動揺も初期症状の大きな特徴。

3-2.「レビー小体型認知症なのでは?」と思ったら

レビー小体型認知症は早期発見を

レビー小体型認知症の疑いがあるのであれば、できるだけ早く専門医・専門機関に相談したいところです。

しかし、レビー小体型認知症はまだ広く認知されておらず、その症状や処置方法に明るくない医師がいることも事実です。

そこで、まずは地域の福祉窓口に相談すると良いでしょう。

認知症疾患医療センターなど高齢者医療の専門窓口、または地域包括支援センターなどの福祉の総合窓口で対応してもらってください。

どこに相談すれば良いかわからない時は、市町村役場の福祉窓口で対応してもらうことをおすすめします。

関連記事:確認しておきたいレビー小体型認知症の原因と症状幻視が危険信号!レビー小体型認知症に見られる主な3つの症状レビー小体型認知症とは?第二の認知症と呼ばれる病

4.まとめ

レビー小体型認知症の治療について見てきました。

アリセプトが治療薬として承認を受けたことは、レビー小体型認知症の人や家族にとっては光明となることは間違いありません。

ただし、できるかぎり副作用を抑えられるように、分量などは処方医とよく相談しましょう。

レビー小体型認知症の3つの進行段階と予後|初期~中期~末期

レビー小体型認知症のケア

レビー小体型認知症の進行と予後について見ていきます。

レビー小体型認知症にはさまざまな症状が見られ、中には他の病気と誤診されてしまうケースもあるのだとか。

レビー小体型認知症の進行度によってどのような症状の変化があるのか、またどのようにケアをしていけばよいかについてみていきましょう。

1.レビー小体型認知症の進行は速い

レビー小体型認知症の進行

3大認知症と言われる「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」の中でも、レビー小体型認知症は進行が速いと言われていて、発症からの全経過が10年未満とされています。

ただし、症状や進行は個人差が大きく、治療やケアによって進行を遅らせることができると考えられています。

関連記事:レビー小体型認知症とは?第二の認知症と呼ばれる病

2.レビー小体型認知症の進行度別の症状とケア対策

レビー小体型認知症では、進行の初期、中期、末期に症状や身体の状態に変化が見られます。

2-1.レビー小体型認知症の初期症状

初期からさまざまな症状が見られますが、特にレビー小体型認知症で特徴的な症状は「3徴」といわれるものです。

関連記事:幻視が危険信号!レビー小体型認知症に見られる主な3つの症状

2-1-1.レビー小体型認知症の「3徴」

レビー小体型認知症の3徴

「3徴」といわれる3つの特徴的な症状は、

  • 認知機能の動揺
  • 幻視症状
  • 運動機能障害[パーキンソン症状]

の3つの症状です。

上記のいずれかの症状が認められる場合には、レビー小体型認知症を疑った方が良いでしょう。

2-1-1-1.認知機能の動揺とケア対策

「認知機能の動揺」は高頻度で起こりやすい症状で、一日の中で数分から数時間、急にボーッとしたり、はっきりした状態を繰り返したりします。

家族、介護者の方はいまどちらの状態にあるのかを把握することが重要です。

あまり状態が良くない場合は無理に働きかけしないようにしておきましょう。

関連記事:幻視が危険信号!レビー小体型認知症に見られる主な3つの症状

2-1-1-2.幻視とケア対策

幻視症状

レビー小体型認知症の中でも最も特徴的な症状で、人物や動物、虫などの幻視が繰り返し現れます。

本人には本物にしか見えないほど具体的に現れるため、ひどく不安におそわれたり、混乱してしまったりすることもあります。

幻視が見えている方には、「そんなものはいない!」などと否定しないことです。よく話を聞き、その話の内容に合わせて声かけや対応をしてあげるようにしましょう。

そうすることで落ち着きを取り戻すことができます。

例えば、「寝室に知らない人がいる」と言っている場合、「玄関はこちらですよ」と「知らない人」を玄関まで誘導してあげます。

そして、「間違って入ってきちゃったみたいだから、帰ってもらったよ」と本人には説明してあげましょう。

不安を感じると幻視が現れやすくなるため、夕方以降の暗くなる時間帯に多く現れる傾向があります。

屋内を明るく保つよう工夫をしたり、日中に散歩して夜に早い時間に寝られるようにしたりしましょう。

関連記事:幻視が危険信号!レビー小体型認知症に見られる主な3つの症状

2-1-1-3.パーキンソン症状とケア対策

筋肉がこわばることがあり、日常生活の動作が遅くなったり、歩くのがゆっくりになったりすることがあります。

ちょっとしたものにつまづいてしまうことが多くなるので、転倒しないように注意が必要です。

  • 家の中のつまづきやすいものを片づける
  • 後ろから話しかけない(振り向きざまにバランスを崩してしまう)
  • 歩くときは無理せずにステッキ・杖などを使う
  • 手すり、スロープ、滑り止めなどできる範囲で家をバリアフリー化する(介護保険サービスの住宅改修が利用可能な場合も)
  • 動きやすい服装にする

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2-1-2.「3徴」以外の症状

2-1-2-1.認知機能障害や記憶障害とケア対策

レビー小体型認知症の認知機能障害

他の認知症と同様に、物忘れのような記憶障害や、判断力の欠如、注意力の散漫などが目立ってくるようになります。

認知機能の障害が見られる場合には、ゆっくりとしたスピードで話をするように気をつけましょう。

また、一度にたくさんのことを伝えたりせず、ひとつひとつ説明し、必要があれば繰り返し確認するようにしましょう。

運動をしたり、他人との交流がこういった認知機能障害の進行を和らげることもあるので、症状が落ち着いている間は、積極的に外出をしてもいいかもしれません。

2-1-2-2.レム睡眠行動障害とケア対策

レム睡眠行動障害

睡眠中に寝言とは思えないような大声を出したり、手足をバタバタと激しく動かしたりすることがあります。

症状が出たら、部屋を明るくし、起こしてあげるようにしましょう。

ただし、身体をゆすったり、叩いたりして無理に起こしてしまうと、夢と現実の区別がつかなくなってしまい、ひどく混乱してしまうことがあるので、懐中電灯を顔に当てるなどの工夫が必要です。

また、ベッドから落ちてケガなどしないように、ベッドの周りにクッションを置いたり、柵を設置したりしましょう。

転落しないように、布団に寝るのもひとつの方法です。

2-1-2-3.うつ症状とケア対策

うつのような症状が見られ、「元気がない」「食欲がない」ということがあります。

うつ症状は、レム睡眠行動障害と同様にレビー小体型認知症の最初期に見られる傾向があります。

これらの症状が同時期に確認されるようになった場合は、認知症の専門医に相談されることをおすすめします。

うつに対しては、絶対に本人の意思に反して無理をさせるようなことのないよう注意してください。

「がんばれ」「自分でやれ」などと対応しないようにしましょう。

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2-2.レビー小体型認知症の中期の症状

この段階になると、日常生活の中で支援を必要とする場面が出て(増えて)きます。

目を離せない状態が続くので、家族だけで面倒を見ている場合は無理をせず、ケアマネージャーなどに相談されることをおすすめします。

2-2-1.パーキンソン症状の悪化とケア対策

レビー小体型認知症のパーキンソン症状

歩行が困難になり、一人で外出しようとすると転倒してしまう危険性が高いです。

外出には付き添いが必須です。

また、付き添いをしても通行する道によっては困難に感じられることがあると思われますので、目的地までどのように向かうと負担が少ないのかを事前に考えておくことが大切です。

時には多少の遠回りをしてでも、負担の少ない方を選ぶようにしましょう。

2-2-2.認知機能障害の進行とケア対策

認知機能障害について、より悪化の傾向が見られます。徐々に認知機能が低下してしまう時間帯の方が長くなってきます。

この影響もあり、幻視で見た内容からネガティブな妄想をしてしまうことがあります。妄想に伴って暴れるようなこともあるので、注意が必要です。

本人の言うことを否定したり、動きを制止しようとしたりするのはかえって余計に興奮・混乱してしまう原因となりやすいため、できるかぎり見守ることが重要です。

ある程度の「慣れ」が必要になるかと思われますが、対応が困難と感じたら専門家に相談するようにしましょう。

2-3.レビー小体型認知症の末期の症状

認知機能障害が進行し、物事の判別などが非常に困難になるケースが多く見られます。

パーキンソン症状の影響もあり、車いす生活や寝たきり生活になってしまうこともあります。

末期に症状が重くなることが多いため、場合によっては入院して治療を行うことも。

この段階になると家族が行えるケアは生活の支援などに限定されるかもしれません。

3.レビー小体型認知症の予後

レビー小体型認知症の予後

レビー小体型認知症の平均的な罹患期間は3~7年程度と幅はあるものの、他の認知症に比べて短い傾向があることが確認されています。

ただし、寿命まで初期症状のままであるケースもあれば、1~2年で症状が一気に悪化してしまうケースもあるため、非常に個人差があるといえます。

少なくとも早期に発見、対策することで進行の緩和は見込めますので、小さな変化も見過ごさず、専門家・専門機関に相談するようにしましょう。

4.まとめ

レビー小体型認知症の進行と予後について見てきました。

ケアのポイントは、「本人の意思の尊重」です。

無理はさせず、否定をせず、共感・同意・協力を行っていけるようにし、少しでも困難に感じたり、ストレスを感じたりした場合は、他者の助けを借りることが本人や家族のためになることを覚えておきましょう。

レビー小体型認知症とは?第二の認知症と呼ばれる病

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症について見ていきます。

高齢化の進む日本では年々認知症の人が増えている傾向があります。

その中でもアルツハイマー型認知症に次いで患者数が多いといわれ、「第二の認知症」とも呼ばれる「レビー小体型認知症」という病気が注目されていますが、まだまだ病名も知らない人が多いのが現状です。

そこで、レビー小体型認知症について、

  • レビー小体型認知症とは?(概要)
  • 前触れ・前兆
  • 症状・特徴
  • 原因
  • 進行
  • 治療・改善策
  • 周囲の対応

を解説していきます。

レビー小体型認知症を知るために、気になる点だけでも確認してもらえればと思います。

1.レビー小体型認知症とは?

レビー小体型認知症ってなに?

認知症やアルツハイマーといった単語は聞いたことがあっても、「レビー小体型」については初めて耳にするという方も多いと思われます。

他の認知症にも見られるような症状もあり、「気づかれにくく」「誤解や誤診をされやすい」認知症です。

しかし、実態としては患者数が非常に多いため、レビー小体型認知症の存在を広め、早期発見が行われるようにすることが望まれています。

この「レビー小体」とは、脳に特殊な変化によって溜まってしまうたんぱく質のことです。

このレビー小体は運動機能障害を引き起こすパーキンソン病の人にも見られるものですが、パーキンソン病の場合は脳幹の一部でのみ見られるのに対し、レビー小体型認知症では認知機能を司る大脳皮質全体に出現します。

その症状の特徴からアルツハイマー型の認知症や、パーキンソン病と間違えられるケースもあります。

1-1.どんな人がレビー小体型認知症になりやすい?

レビー小体型認知症は、

  • 75から80歳(が多い)
  • 男性の方が多い(女性の2倍程度の患者)

といった傾向があります。

関連記事:確認しておきたいレビー小体型認知症の原因と症状

1-2.三大認知症とそれぞれの違いとは?

患者数の多い「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」を指して三大認知症と呼ぶことがあります。

これら3つの認知症で認知症患者全体の約85%にもなるといわれています。

認知症の割合

それぞれの認知症の違いは以下の通りです。

  レビー小体型認知症 アルツハイマー型認知症 脳血管性認知症
割合 20% 50% 15%
性差 男性に多い 女性に多い 男性に多い
年齢 75~80歳 65歳~ 50歳~
特徴
  • 認知機能の動揺(変動)
  • 幻視
  • パーキンソン症状
  • 物忘れが多い
  • 人格が変わることがある
  • 脳に萎縮が見られる
  • 過去の脳梗塞が原因になりやすい
  • まだら認知症
  • 片麻痺や神経障害

2.レビー小体型認知症の3つの症状・特徴

レビー小体型認知症には、

  • 認知機能の動揺
  • 幻視・幻覚
  • 運動機能障害

といった特徴的な主だった症状があります。

それぞれの症状について解説していきます。

関連記事:幻視が危険信号!レビー小体型認知症に見られる主な3つの症状

2-1.認知機能の動揺

脳のイメージ

頻度が高い症状で、頭がはっきりしている状態と、ボーッとしている状態を日に何度も繰り返したりします。

判断能力や注意力の低下が見られます。

2-2.リアルな幻視や幻覚

レビー小体型認知症のもっとも特異な症状としてこの幻視・幻覚が挙げられます。

これらはアルツハイマー型でも見られますが、レビー小体型認知症の場合は「布団の周りを5人の人が囲んでいる」といった、本人には現実としか思えないような、かなりリアルな幻視症状が見られます。

また、アルツハイマー型の場合は幻視症状は発症後期から出る場合が多いですが、レビー小体型では初期症状として表れます。

2-3.運動機能障害(パーキンソン症状)

パーキンソン病に似た症状が表れます。

具体的には、

  • 手足の震え
  • 動作が遅くなる
  • 筋肉がこわばる
  • バランスが悪くなる
  • 転倒が多くなる

といった症状です。

寝たきりになってしまうこともあります。

2-4.その他の主だった症状

レビー小体型認知症の精神症状

2-4-1.精神症状

気分・態度の起伏が激しく、普段通りの状態から急に無気力になったり、興奮・錯乱状態になったりということを1日の中で何度も繰り返します。

2-4-2.自律神経障害

自律神経に障害が出るため、失禁してしまったり、便秘になったりしやすくなります。

また、起立性低血圧を起こしやすく、立ちくらみやひどい場合には失神してしまうこともあります。

3.レビー小体型認知症の治療と改善策

薬のイメージ

  • 薬での治療
  • 薬以外の改善策

レビー小体型認知症の特徴として、「薬に過敏になってしまう」ということがあります。

そのため、薬量の加減や併用が非常に難しく、処方の際は医師によく相談することが肝要です。

関連記事:レビー小体型認知症に治療方法はある?どんな薬があるのか?

3-1.レビー小体型認知症に効果的なアリセプト

レビー小体型認知症を完全に治す、進行を止める特効薬はいまのところありません。

しかし、アリセプト(コリンエステラーゼ阻害薬)というアルツハイマー型認知症に用いられていた薬が、レビー小体型認知症にも効果があることがわかっています。

特に認知機能の低下・変動、幻視症状に対して有効と考えられていて、2014年9月よりレビー小体型認知症の治療薬として保険が適用となっています。

ただし、副作用によって怒りっぽくなるなど攻撃性が増す場合や、認知機能の低下が進んでしまうということもあるようなので、処方医とはその量なども含めてちゃんと相談するようにしましょう。

関連記事:認知症患者の3分の2に有効な薬?アリセプトとは?

3-2.各症状に応じた薬での緩和も可能

パーキンソン症状には抗パーキンソン病薬、自律神経障害には血圧コントロールが用いられることがあります。

ただし、薬量の加減や併用については調節が難しいため、専門医と相談しましょう。

3-3.薬以外の治療

軽い運動

疲れない程度の軽い運動を行うことで、自律神経障害を和らげる効果があるとも。

また、昼間に身体を動かし夜間に睡眠をきちんととることで、夜に表れやすい幻視症状を避けることにもつながります。

また、周辺症状については積極的な社会参加によって改善が見られることもあるので、デイサービスや「認知症カフェ」を訪れるというのも一つの手段と言えるでしょう。

4.レビー小体型認知症の人に対して家族ができる対応・介護

レビー小体型認知症の人に対して、家族や周りの人がどのように対応していけば良いのでしょうか?

幻視、認知機能の変動、パーキンソン症状といった症状ごとに対応方法を見ていきます。

関連記事:レビー小体型認知症の3つの進行段階と予後|初期~中期~末期

4-1.「幻視」に対する対応・介護

panic

  • 本人には幻視が「現実」、否定はしない
  • 室内環境を整える

幻視が見えたり、話の内容が間違っていたりしても、認知症の人にとってはそれが「現実」という認識です。むやみに否定してしまうと、怒ってしまったり、こちらからのお願いに非協力的になってしまったりと悪影響しかありません。

まずは話に付き合い、不安を取り除いてあげることが先決です。「知らない人がいる」と言うのであれば、「申し訳ないのですが、家を間違っていますので、帰ってもらえますか?」と玄関まで誘導したりなど、話の内容に合わせましょう。

夕方以降の薄暗いときに不安が増大し、幻視をすることが増えます。部屋だけでなく廊下など家の中全体を極力明るく保てるようにしてみましょう。

また、室内で色が目立つものも幻視の原因となることが多いので、レビー小体型認知症の人が過ごす居室や寝室にものをあまり置かないようにしましょう。

4-2.「認知機能の変動」に対する対応・介護

  • 状態の悪いときはそっとしておく
  • 規則正しい生活を送る

しっかりしているときと、別人のように反応がないときがあります。

状態が優れないときにはできるだけそっとしておくようにしましょう。

そのために、いまどちらの状態にあるのか、ということを把握できるように普段から観察しておきましょう。

いずれの症状も疲れたり不安を感じる夜に起きやすいです。

夜の時間を短くできるよう、規則正しく早寝早起きをして、早めに就寝できるような生活を心がけましょう。

早寝のためにも、健康状態を維持するためにも、適度な運動は大事なことです。

4-3.「パーキンソン症状・自律神経障害」に対する対応・介護

  • できる範囲でバリアフリーを
  • 特に注意すべきは階段・風呂・トイレ

ちょっとしたものでもつまづきやすくなったり、よけるのが苦痛に感じられてしまいます。

家の中に生活する上で「障害物」となるものはないか確認し、取り除けるようにしましょう。

可能であれば手すりをつけたり、玄関先にスロープを設置するのも良いでしょう。

また、レビー小体型認知症は運動機能が低下しているのみならず、起立性低血圧(立ちくらみ)による転倒も考えられるため、入浴後や排泄後にも注意してみてあげることが重要です。

4-4.限界まで無理をしない

症状が進行するにつれ、家族や周囲の支援なしには生活ができなくなってきます。

それに応じて、家族の介助・介護の負担も増していくことでしょう。

「自分の家族なのだから自分の手で助けたい」という気持ちはすばらしいかもしれませんが、介助・介護する側の人間が疲弊してしまっては元も子もありません。

限界が来る前に各種専門機関に相談するようにし、決して無理はしないようにしましょう。

5.レビー小体型認知症の前触れ・前兆

レビー小体型認知症の前兆として表れるのは、

  • 睡眠時の異常(大きな寝言、手足の激しい動き)
  • うつ症状

といった症状です。

特に睡眠時の異常は、レビー小体型認知症を発症する10年以上前から表れるケースもあるとのことです。

まるで起きて興奮しているかのような行動をとっているにもかかわらず、本人に記憶がない場合などは医師の診断を受けた方が良いでしょう。

6.レビー小体型認知症の原因

レビー小体型認知症のはっきりとした原因はいまのところわかっていません。

レビー小体型認知症は、大脳皮質に「レビー小体」という異常なタンパク質が蓄積することで発症することは解明されていますが、なぜ「レビー小体が蓄積するのか」が判明していないためです。

仮説として、加齢によって、

  • ミトコンドリアに異常が起こる
  • 遺伝子が損傷する

などが考えられていますが、まだ研究段階です。

関連記事:確認しておきたいレビー小体型認知症の原因と症状

7.認知症は早期発見が重要

認知症の症状の改善や進行を防ぐためには早く気づくことが非常に重要です。

早期発見によってケアプランも早く立てることができ、環境を整えるということにも寄与します。

7-1.早期発見するには?

先に挙げた「3徴」の傾向が見られたら、レビー小体型認知症の疑いがあると考えられます。

7-2.「レビー小体型認知症なのでは?」と思ったらすぐ診断

認知症の専門の窓口に相談されることをおすすめします。

未だ医師の中でもその症状や対応方法について詳しく広まっていないという事情もあり、誤った診断を受けてしまう可能性も否定できません。

全国に設置されている「認知症疾患医療センター」や、「地域包括支援センター」の窓口に相談しましょう。

自分の住む地域から近い専門機関がわからない場合は、市区町村などの自治体の窓口に相談すれば紹介してもらえます。

8.レビー小体型認知症の進行

レビー小体型認知症の初期から後期にかけて、症状には以下のような移り変わりがあります。

関連記事:レビー小体型認知症の3つの進行段階と予後|初期~中期~末期

8-1.レビー小体型認知症の初期に見られる傾向「3徴」

レビー小体型認知症の3徴

レビー小体型認知症の3つの特徴的な症状(1.認知機能の動揺 2.幻視症状 3.運動機能障害[パーキンソン症状])を指し、「3徴」ともいいます。

この3徴は比較的初期から見られる症状です。

3つの内、2つ以上に当てはまる場合はレビー小体型認知症を疑ったほうが良いでしょう。

また、3徴以外では以下のような症状も見られます。

  • レム睡眠行動障害…睡眠中に大声で寝言を言ったり、手足を激しく動かしたりする
  • うつ症状…うつのような症状が見られ、「元気がない」「食欲がない」
  • 便秘…自律神経に障害が出るため、がんこな便秘にかかってしまう

8-2.レビー小体型認知症の中期に見られる傾向

中期の段階になると、日常生活の中で他者の支援を必要とする場面が出て(増えて)きます。

  • パーキンソン症状の悪化…歩行が困難になり、一人で外出しようとすると転倒の危険が増える
  • 認知機能低下の時間が長くなる…認知機能の変動についてより悪化の傾向が見られる

8-3.レビー小体型認知症の後期に見られる傾向

パーキンソン症状が悪化し、車いすを必要とするケースが多くなります。

また、認知機能は常に悪い状態となってしまいます。常に介助が必要な状態です。

9.まとめ

レビー小体型認知症について見てきました。

レビー小体型認知症の7つのポイント
●概要
●前触れ・前兆
●症状・特徴
●原因
●進行
●治療・改善策
●周囲の対応

レビー小体型認知症について知り、その進行段階に応じた対応ができるようにしていきましょう。