健康

今からでも遅くない! 今日から始められる脳トレ5選

脳トレのやり方

脳トレについて見ていきます。

みなさんは「脳トレ」という言葉を覚えていますか?

日本では、2005年発売の「脳を鍛える大人のDSトレーニング」というゲームソフトに代表される脳トレブームの時代があり、そして過ぎ去っていきました。

しかし、本来脳トレとは一過性のブームではなく継続的に続けていくべきトレーニングなのです。

脳トレを習慣づけ継続的にトレーニングを行うために、ここでは、脳トレの詳しい内容や方法を紹介します。

 

1.脳トレとは

脳トレとは何か

  • 脳を使うことで脳を活性化するトレーニング
  • 脳の老化を防止する
  • 認知症予防にも効果的

脳トレとは、脳を使うことで脳に刺激を与え、脳の活性化を促す「脳力トレーニング」の略称です。

脳トレの目的は、右脳や左脳、前頭葉など脳のさまざまな部位を刺激することで、脳の老化やボケ防止をすることにあります。

1-1.脳の老化を防ぎ、脳機能の向上を図る

  • 言葉を話す
  • 出来事を記憶する
  • 計算問題を解く
  • 文章を書く
  • 物事を判断する

これらの動作は、人間の五感を通して判断や理解などを行う認知機能によって行われています。

筋肉が加齢とともに衰えていくように、脳も加齢とともに衰えていきます。この認知機能の低下こそが、加齢による脳の老化です。

脳トレは、その老化に負けないよう脳を鍛えることで脳機能を向上させるトレーニングなのです。

1-2.認知症予防にも効果

認知症初期の症状に脳の認知機能の低下があります。

認知機能の低下そのものが認知症へとつながる危険があります。

認知症の完全な予防はできませんが、認知機能を衰えさせないように継続的に脳トレを行うことは認知症の予防となります。

加えて、認知症の症状の悪化を防ぐという意味でも脳トレを行うことはとても大事です。

1-3.日常の中で脳を使う習慣をつけることが大切

脳トレはトレーニングと言うほど特別なことではありません。

特に用意するものもなく、誰でもすぐに始められるものです。

まずは、簡単なことでいいので自分でも続けられそうなことを見つけるところから始めましょう。

ここでは、誰でもすぐに始めることができる5種類の脳トレを紹介します。

2.1人でできる脳トレ

一人でできる脳トレ

脳トレは一人でもすることができます。

最近では、スマートフォンアプリの充実もあり、空き時間などに暇つぶし感覚ですることができます。

2-1.パズル系脳トレ

  • ナンバープレースとも呼ばれる数字パズルの「数独」
  • ヒントを元に白マスを埋める「クロスワードパズル」

などは一度はやったことがあるのではないでしょうか。

パズルはそのパズルごとにルールや制約があるので、解く過程で脳のさまざまな部分を刺激するので、楽しみながらも総合的に脳を鍛えることができる脳トレです。 

スマートフォンアプリですと、同じ数字を重ねるだけというシンプルなルールの「2048」というパズルアプリが有名です。

iPhoneの方はこちら

2048 on the App Store

androidの方はこちら

2048 Number Puzzle game – Google Play の Android アプリ

2-2.計算系脳トレ

四則演算などの簡単な計算問題を解くだけでも、左脳が刺激されて脳トレになります。

日常生活で数字に触れる機会が少ないという方はぜひこの機会に取り組み始めてはいかがでしょうか。

こちらのサイトでは、いろいろな種類の計算問題が用意されているので手軽に問題に触れることができます。

脳トレ|脳を活性化させる脳トレ無料ゲーム

3.2人以上でできる脳トレ

2人以上でできる脳トレ

2人以上いる場合は、対戦系のゲームや相手とのコミュニケーションそのものが脳トレになります。

3-1.ゲーム系脳トレ

  • 将棋、囲碁、オセロなどの盤上ゲーム
  • 百人一首

などが代表的な脳トレです。

将棋や囲碁などの対戦ゲームでは、相手の裏を読まなくてはいけないので、脳がとても活発に働きます。

これらのゲームでは、知識だけではなく記憶力や判断力、直感力など多くの能力を必要とされるため、効率よく脳を鍛えることができます。

百人一首では、記憶力や判断力などを鍛えることができます。

また、百人一首を覚えるときに実際に書きながら覚えるようにするとより効果的です。

3-2.コミュニケーション系脳トレ

会話コミュニケーションはとても身近な脳トレです。

人の話を聞いて、理解して、答えるという一連の流れだけでも脳は活性化します。

それに加え、脳には「脳の中の脳」と呼ばれる前頭前野があります。

この前頭前野とは、人間だけが特別に発達している脳領域で、ワーキングメモリ(一時記憶)をつかさどっている領域なので、「思い出す」という行為によって記憶を引き出してあげると、活性化することが可能です。

昔の友人と集まって昔話に花を咲かせるといったことで、前頭前野を楽しく且つうまく刺激していきたいですね。

3-3.運動も脳トレになる

さまざまな脳トレを紹介しましたが、実は運動にも脳トレの効果があります。

オランダのマーストリヒト大学とカナダのブリティッシュコロンビア大学の研究によると、週2回有酸素運動(ジョギング)を続けた実験参加者と無酸素運動(筋トレ)を続けた実験参加者を比較したところ、記憶や学習に関与する脳領域の海馬の大きさに違いが出たそうです。

ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を定期的に行うことで、海馬領域の増大のほかにも、運動によって体中の血液の巡りがよくなることで、脳の栄養である酸素が行き渡りやすくなるので、脳の活性化につながります。

まとめ

脳トレについて見てきました。

今日から始められる5種類の脳トレ

1.クロスワードなどのパズル

2.四則演算などの簡単な計算問題

3.盤上ゲームなどの対戦もの

4.対人会話などのコミュニケーション

5.ジョギングなどの有酸素運動

脳トレは、継続的に続けていかなくては効果が薄くなってしまいます。脳トレを毎日の習慣にして、効果的な脳トレをしましょう。

コレステロールを下げるためには食生活を見直す必要あり!?

コレステロールを下げるには

コレステロールを下げる方法について見ていきます。

みなさんは日ごろから食事に含まれるコレステロール量を意識していますか?

コレステロールは体内でバランスよく摂取されている場合はいいですが、バランスが崩れてしまうと動脈硬化や心筋梗塞などの大病の原因となってしまいます。

そのような病気の予防のためにも、コレステロールを下げるための生活習慣について勉強していきましょう。

1.コレステロールとは

コレステロールとは

コレステロールとは、脂質の一種で人間が生きていく上で欠かすことのできない栄養素の1つです。

体内では主に、細胞膜や胆汁酸の原料としての役割を担います。

1-1.善玉コレステロール

善玉コレステロールはHDLとも言います。

善玉コレステロールの働きは、悪玉コレステロールが運んだコレステロールの過剰な分を細胞壁から運びだすことです。

悪玉コレステロールと善玉コレステロールの比率のバランスが取れていると、うまく機能しますが、悪玉コレステロールの数の方が多いと余分な分を運ぶのが間に合わなくなり、コレステロールが血管内壁や細胞壁にたまってしまいます。

1-2.悪玉コレステロール

HDLと呼ばれる善玉コレステロールに対して、悪玉コレステロールはLDLと言います。

悪玉コレステロールには、コレステロールを血流に乗って全身に運ぶ働きがあります。

しかし、悪玉コレステロールの数が増え過ぎると、コレステロールが血管内に長くとどまることになり、それによって変性したコレステロールが血管内へばりつくことで、動脈硬化の原因を作り出してしまいます。

動脈硬化はさらに心筋梗塞を引き起こすので、気をつけなければいけません。

2.コレステロールを下げるには、食事の改善が一番

食生活の改善が効果的

コレステロールは食事からの摂取と肝臓から合成される場合とで2通りの方法で摂取されます。

一般的に、体内で合成される量をコントロールするより、食事によって摂取する量を減らす方がコントロールしやすいと言われています。

コレステロール値を下げるためには、悪玉コレステロールと悪玉コレステロールを増やす手助けをする中性脂肪を減少させることが必要です。

ここでは、コレステロールが気になる方が積極的に摂るべき、栄養素を含む食べ物を紹介します。

2-1.青魚に含まれるDHA・EPA

青魚は、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)を豊富に含んでいます。

DHAには、善玉コレステロールを増やして中性脂肪値の上昇を抑制する働き、EPAには、中性脂肪値を下げる働きがあります。

いわしやさんま、あじなどの青背の魚で、特に脂が乗っているものほど豊富にDHAとEPAを含んでいます。

DHAとEPAは、加熱によってとけだしてしまう性質があるので、刺身の状態で食べるのが一番漏れがなく栄養素を摂取できます。

煮汁などの汁物でも大丈夫です。

2-2.野菜や海藻類に含まれる水溶性食物繊維

食物繊維には不溶性と水溶性のものがありますが、コレステロールを下げる時に効果を発揮するのは水溶性植物繊維です。

食物繊維は、人間の消化酵素で分解されない成分です。

食事から摂取した際に、体内では吸収されずに体外へと排泄されます。

その過程において、食物繊維は腸内で胆汁酸を吸着し、胆汁酸ごと排泄します。

体内では、減ってしまった胆汁酸を補うために新しい胆汁酸が作られますが、その際に消費されるものがコレステロールなので、結果的にコレステロール値の減少につながるのです。

水溶性食物繊維はブロッコリーやキャベツなどの野菜、わかめなどの海藻類、大豆などの豆類から摂取することができます。

2-3.コレステロールの酸化を防ぐビタミン

血液中の悪玉コレステロールが酸化すると、動脈硬化を引き起こす原因となることがあります。

そこで、ビタミンCとビタミンEを摂ることで、血液をサラサラする働きや抗酸化作用によって動脈硬化を防いでくれます。

また、ビタミンCには胆汁酸の合成を促進する働きがあるので、ビタミンCを上手く摂取することで、効率よくコレステロールを減らすことができます。

ビタミンCは主に柑橘系果物に、ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類に多く含まれています。

3.有酸素運動で中性脂肪を燃焼

中性脂肪には、善玉コレステロールを減らして悪玉コレステロールを増やす働きがあります。

有酸素運動を行うと、リポタンパクリパーゼという酵素が活性化します。

このリポタンパクリパーゼという酵素には、中性脂肪を分解する働きがあるため中性脂肪値を下げることが可能なのです。

しかし、大事なのは継続的に有酸素運動を続けることです。

激しい運動をする必要はないので、30分程度のウォーキングを週に3回程度行うことから始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

コレステロールを下げる方法について見てきました。

コレステロールを下げるには

1.コレステロール値を下げる栄養素を摂取する

・DHA、EPA

・水溶性食物繊維

・ビタミンC、ビタミンE

2.適度な有酸素運動

 

コレステロールの摂り過ぎは動脈硬化などの病気の原因を引き起こしてしまいます。

コレステロールを下げる食品を意識して摂取することで、効率よくコレステロール値の減少を試みましょう。

本当はよく知らない?日本人の死因第3位肺炎とはどんな病気なのか?

肺炎

肺炎について見ていきます。

肺炎は、その病名を聞いたことがない人がいないほど有名な病気だと思います。

ただ、肺炎について「風邪をこじらせたらなるもの」と勘違いしている人も多いのではないでしょうか?

また、肺炎が日本人の死因の第3位だと知っていましたか?

肺炎について知ってもらうために、

  • 概要
  • 症状
  • 原因
  • 検査・診断
  • 治療
  • 予防

について順に解説していきます。

肺炎とその怖さを理解し、少しでも予防のための行動をしてもらえたらと思います。

1.肺炎とは?

肺炎とは

  • 微生物が肺に入ることで感染
  • 肺が炎症を起こしている状態
  • 日本人の死亡原因の第3位

肺に細菌やウイルスなどの微生物が入り込んでしまうことで、肺が炎症を起こす状態を「肺炎」と呼びます。

通常は、身体に微生物が入り込んでも、抵抗力が働いて防御してくれるのですが、微生物の感染力が上回った場合、残念ながら肺炎となってしまいます。

肺炎は日本人の死亡原因の第3位になっていて、かつ肺炎で死亡する人の92%は65歳以上の高齢者であることがわかっています。

1-1.肺炎の種類

肺炎の種類は、

  • 細菌性肺炎
  • 非定型肺炎
  • ウイルス性肺炎

の3種類にわかれます。

それぞれの病原微生物

  • 細菌性肺炎……肺炎球菌・インフルエンザ菌・連鎖球菌
  • 非定型肺炎……マイコプラズマ・クラミジア
  • ウイルス性肺炎……インフルエンザウイルス・麻疹ウイルス・水痘ウイルス

もっとも多く見られるのは細菌性肺炎で、その中でも肺炎球菌による感染が多いとされています。

感染する環境によって、

  • 市中肺炎……日常生活を送っている中でかかった肺炎など(適切な治療で完治する)
  • 院内肺炎……他の病気で入院してからかかった肺炎など(死亡率が高い)

にわけられることもあります。

2.肺炎の症状

肺炎の症状

肺炎にかかった場合、以下のような症状が見られます。

  • 痰がからんだせき(※非定型肺炎の場合は乾いたせき)
  • 胸の痛み
  • 38度以上の高熱
  • 食欲不振
  • 倦怠感
  • 悪寒
  • 息切れ

ひどい呼吸困難、チアノーゼ(顔やくちびるが紫色)、意識障害などが見られた場合、非常に重症度が高いといえます。

乳児や高齢者の場合、発熱が見られないことがあり、高熱でないからといって、肺炎でないとは言い切れません。

息切れを起こすだけ、というような単一の症状のみのケースもあるため、非常に見極めがむずかしいのだとか。

乳児や高齢者は一つでもそれらしき症状があらわれたら、すぐに医師の検査を受けた方が良いでしょう。

2-1.風邪との違い

肺炎は、風邪よりも症状が重いのが特徴です。

症状の大きな違いとしては、

  • 呼吸が浅く、息切れしたり、速い呼吸になったりする
  • 黄色・緑色・鉄さび色の痰が出る
  • 38度以上の高熱が長く続く

などが挙げられます。

風邪のような症状が3~4日良くならず続いた場合は肺炎を疑った方が良いでしょう。

3.肺炎の原因

肺炎の原因

肺炎は風邪などと同様に、免疫力が低下している際に微生物に感染することで起こる病気です。

以下のような場合に感染しやすくなります。

  • 風邪やインフルエンザで身体が弱っている
  • 加齢による体力が低下している

また、高齢者は誤嚥(ごえん)によって細菌に感染し、肺炎になってしまうこともあります。※誤嚥とは、飲食物が間違って気管や肺に入ってしまうことです

3-1.肺炎球菌

  • 肺炎の原因菌としてもっとも多い
  • 空気中に普通に存在している
  • 乳幼児や高齢者は特に注意が必要

市中肺炎(日常生活でかかる肺炎)の原因となる微生物でもっとも多いのは「肺炎球菌」で、実に全体の24.6%と4分の1を占めています。

肺炎球菌は空気中に季節を問わず存在していて、ヒトの鼻や喉につきやすい細菌です。

健康的な状態であれば感染を起こすことはありませんが、免疫機能が未熟な5歳未満の乳幼児や、免疫機能が低下している65歳以上の高齢者は肺炎球菌に感染しやすいといえます。

4.肺炎の検査・診断

肺炎の診断

  • 呼吸音で判断がつく
  • X線検査でほぼ確定する
  • 原因菌を調べるには特別な検査が必要

肺炎は、胸に聴診器をあて呼吸音を聞くことで異常な音が確認できます。

そして、多くの場合、胸部のX線検査を行うことで肺炎であることが確定します。

その他にも、血液検査によって調べる場合や、原因となった微生物を調べるために喀痰(かくたん)検査や迅速検査を行うことがあります。

5.肺炎の治療

肺炎の治療

  • 抗菌薬が中心
  • 各症状に応じた薬物治療も行われる
  • 安静にすることも重要

肺炎の原因である微生物を死滅させるための抗菌薬の投与が中心となります。

それ以外に、せきや熱などの各症状に応じた薬物によって治療が行われます。

また、体力や免疫力を高めるために安静にし、じっくり休息を得ることが治療、そして再発防止のために重要です。

6.肺炎を予防するには?

肺炎の予防

肺炎の予防のためには、以下の対策が有効です。

  • 風邪・インフルエンザ予防……うがい・手洗い・マスク着用など
  • 規則正しい生活……免疫低下を防ぐ
  • 禁煙……細菌への抵抗力がつく
  • 肺炎球菌ワクチンの接種……特に高齢者に有効
  • まめに歯みがきやうがい…口腔内を清潔に保ち、誤嚥(ごえん)による感染を防ぐ

高齢者は表に症状が出にくい上に、死亡のリスクも高いので、できるだけ肺炎にならないように気をつかうことが肝要です。

65歳以上であれば、肺炎球菌とインフルエンザのワクチンは定期的に接種するようにしましょう。

65歳以上にかぎり、ワクチンの接種を助成制度で無料としている自治体があるので、お住まいの自治体について調べてみてください。

参考:高齢者の肺炎球菌感染症の定期接種制度情報

7.まとめ

肺炎について見てきました。

死に至ることもある恐ろしい病気ではありますが、普段から気をつけて暮らしていれば感染を防げる病です。

特に65歳以上の高齢者の方はワクチン接種による予防を怠らないようにしましょう。

ヒートショックの死亡者数は交通事故の4倍!今日からできる7つの対策

ヒートショック

ヒートショックについて見ていきます。

「ヒートショック」という言葉をご存じでしょうか。

ヒートショックとは、急激な温度変化が原因で生じる身体変化のことで、特に高齢者の身近にひそむ死亡要因の一つです。

脱衣所や浴槽などでクラッとした経験をみなさん一度は持っていると思いますが、実はその症状こそヒートショックと呼ばれるものです。

家庭内で高齢者が死亡する原因の4分の1がヒートショックに関係しているとされ、早急な対策が呼びかけられています。

そこで、ヒートショックを予防するために、この症状の注意点と対策を詳しく見ていきましょう。

ヒートショックの特徴を抑えておけば、今日からでも対策することは可能です。

ここでは、ヒートショックの詳しい内容と7つの対策を紹介します。

1.ヒートショックとは?

ヒートショックとは

  • 急激な温度変化によって起こる健康被害
  • 冬場の入浴で多く症状が現れる
  • 年間死亡者数は交通事故による死亡者数の4倍以上

ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる急激な温度の変化によって血圧が上下に大きく変動することをきっかけにして起こる健康被害のことです。

失神や心筋梗塞、脳梗塞、不整脈を起こすことがあります。

入浴時に血圧が急激に低下してしまい、そのまま失神して溺れてしまうケースもヒートショックに当てはまります。

1-1.冬場の入浴時にヒートショックが増える

東京都健康長寿医療センター研究所の調査によると、特に外気温が低くなる12月から1月にかけてヒートショックに関連する入浴中急死は最も高くなり、最も少ない8月の11倍にもなります。

住宅内で暖房をしていない脱衣所や浴室で衣服を脱ぐことで、急激に体温が下げられ、寒冷刺激によって血圧が急激に上がります。

しかし、浴そうにつかっていると温熱効果で血流が良くなるため、急激に血圧が低下します。

そして、温まった身体で寒い脱衣所に戻ることで、再び血圧が上昇します。

この血圧の変動がヒートショックを引き起こす要因となります。

1-2.ヒートショックによる死者は年間1万7000人

東京都健康長寿医療センター研究所がおこなった調査では、2011年に全国で約1万7000人もの人々がヒートショックに関連した入浴中急死にいたった、と推計されました。

交通事故による死亡者数の4倍以上であり、そのうち高齢者は8割を超える1万4000人にもおよびます。

1-3.ヒートショックの認知度は国民の約半数

ヒートショックの要因を認知促進し、予防対策を啓発していく暖差リスク予防委員会は、2014年10月に全国の20~70代の男女2500人を対象に、冬の住宅に関する調査を実施しました。

調査の結果、約半数の人がヒートショックという言葉自体を知らないということがわかりました。

ヒートショックは危険な症状ですがしっかり対策することができます。

そのためには、まずはヒートショックについて知ることが大切です。

2.ヒートショックの影響を受けやすい人

ヒートショックになりやすい人

以下に当てはまる人は、ヒートショックの影響を受けやすいため、特に注意が必要です。

  • 65歳以上の高齢者
  • 高血圧・糖尿病・動脈硬化を患っている
  • 不整脈がある

高齢者は血圧変化をきたしやすく、また体温を維持する生理機能も低下しているため注意が必要です。

高血圧の人は血圧の急激な変化に伴って低血圧を起こしやすいため、意識を失うことが懸念されます。

糖尿病や動脈硬化を患っている人も、血圧のスムーズな維持が難しくなっているため、注意が必要です。

また、飲酒後に入浴をする人、熱い湯・一番風呂を好む人もヒートショックの影響を受けやすいです。

3.ヒートショックを予防する7つの対策

ヒートショックへの対策

ヒートショックの予防には、急激な温度差をなくすことが重要です。

そのための具体的な対策を見ていきましょう。

3-1.脱衣所やトイレに暖房器具を設置

冷え込みやすい脱衣所やトイレをあたためることは効果的な対策の一つです。

居間と浴室の温度差をなくすことで、身体に急激な温度変化を与えないようにしましょう。

高齢になるほど気温や室温に対する感覚は鈍ってくるため、「寒くないからだいじょうぶだ」と何もしないのではなく、暖房器具を置いて入浴前にあたためておくようにしましょう。

ハロゲンヒーターのように、スイッチを入れてすぐあたたかくなる暖房器具が向いています。

3-2.浴室をあたためておく

脱衣所があたためられていても浴室が冷えたままでは効果は半減します。

あらかじめ浴そうのふたを開けておいたり、シャワーを活用してお湯張りをしたりすることで浴室をあたためておきましょう。

高い位置に設置したシャワーから浴槽へお湯を張ると、浴室全体をあたためられるため効果的です。

3-3.お湯の温度を38~41度に設定

シャワーや浴そうの温度が高いと入浴後の体温と浴室・脱衣所との温度差が大きくなるため危険です。

そのため、温度差を小さくするためにもお湯の温度は41度以下に設定しておくことがおすすめです。

3-4.飲酒時には入浴をしない

食後一時間以内や飲酒後は血圧が下がりやすくなっていて、入浴前後の血圧の変動が大きくなるので、ヒートショックになりやすいです。

食事・飲酒の前に入るよう心がけ、もし食後・飲酒後に入浴する場合は1~3時間程度、間を置くようにしましょう。

3-5.夕食前・日没前に入浴する

14~16時頃のように、外気温がまだ高く、人の生理機能が活動的だと温度差へ適応しやすいので、夕食前や日没前の入浴が効果的です。

3-6.家族がいるときに入浴する

家に一人のときに入浴し、万が一ヒートショック状態になってしまった場合、自分ではどうにもできません。

家族がいる時間に入浴するようにし、入浴前には入浴することを知らせてから入るようにしましょう。

ひとり暮らしの人や、家族と時間を合わせるのがむずかしい人は、公衆浴場や銭湯など人の目があるところで入浴するのも一つの方法です。

3-7.入浴前後にコップ1杯の水を飲む

体内の水分が不足すると高血圧になりやすいので、入浴の前後に水分補給をすることがおすすめです。

お湯の中につかっているため気づきにくいですが、入浴中にかく汗の量は500~800mlともいわれています。

1本のペットボトルに水を入れて、浴室に持ち込み、入浴後に飲み切れるよう、入浴前~入浴中に少しずつ飲むのもいいかもしれません。

4.入浴の仕方でもヒートショックを回避

ヒートショックを防ぐ入浴方法

入浴のしかたを一つとってもヒートショックの回避につながります。

急激な温度変化を起こさないようにする意識が大切です。

  1. 徐々に身体を温めるように手や足といった末端の部分にかけ湯をする
  2. 足からゆっくりと湯船に入る
  3. 長湯はせず、ほんのりと汗ばむ程度で出る
  4. 急に立ち上がらず、ゆっくり湯船から出る

5.まとめ

ヒートショックについて見てきました。

ヒートショックを防ぐ6つの対策
1.脱衣所・トイレに暖房器具を設置
2.浴室を暖めておく
3.お湯の温度を38~40℃に設定
4.飲酒時には入浴をしない
5.夕食前・日没前に入浴する
6.一人での入浴を控える

ヒートショックは高齢者の大きな死亡要因です。

冬場の脱衣所・浴室・トイレなど、冷え込みやすく急激な温度変化が生じやすい場所で起こりやすいことを踏まえ、対策をしましょう。

脳機能低下を予防?知っておきたい中鎖脂肪酸の4つの知識とは?

中鎖脂肪酸

中鎖脂肪酸について見ていきます。

「中鎖脂肪酸」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?今回はこの中鎖脂肪酸についてお話していきます。

1.中鎖脂肪酸とは?

中鎖脂肪酸とは、オレイン脂肪酸や短鎖脂肪酸と同じように、「脂肪酸」のうちの一つです。

食べ物などに含まれている成分であり、8個と10個の炭素数の酸からなっています。

短鎖脂肪酸が、6個以下の炭素数から成り立っているのとは、この点で違いがあります。

関連記事:発がん予防に肥満予防?短鎖脂肪酸がもたらす7つの恩恵とは?

1-1.特徴

中鎖脂肪酸には、さまざまな特徴があります。基本的には、「小腸から入るもの」であり、肝臓によって処理されます。

50年以上にわたり、食品に使われてきていました。

1-2.代表的な食品

中鎖脂肪酸は、その名前から、「油などに含まれている」と思ってしまいがちです。

これは必ずしも間違いではありません。

中鎖脂肪酸は、ココナッツオイルやヤシ油などに多く含まれています。

しかしながら、私たちが、一般的にイメージする大豆油やゴマ油といったものにはほとんど含まれておらず、牛乳などの方が含有率は多いと考えられています。

2.知っておきたい4つの知識

さて、ここからは、中鎖脂肪酸についてより深く踏み込んでいきましょう。

2-1.①体脂肪として蓄積しにくい

中鎖脂肪酸は、名前からはわかりづらいかもしれませんが、摂取しても、体脂肪にはなりにくいという特徴があります。

これについては、次に紹介する、「短時間でエネルギーとなる」ということと一緒に見ていきます。

2-2.②短時間でエネルギーとなる

中鎖脂肪酸は、とったあと、すぐに分解され始めます。3~4時間が、分解のピークです。

中鎖脂肪酸は、長鎖脂肪酸とは違い、摂取後すぐに分解が開始しますから、その分、「エネルギー」として消費されやすいのです。

これこそが、中鎖脂肪酸が「体脂肪になりにくい」理由でもあります。体脂肪になる前に、エネルギーとして消費されるわけです。

このような観点から、中鎖脂肪酸は疲労回復にも役立つと言われています。

2-3.③医療現場で広く利用されている

安全であるうえに、エネルギーとして変換しやすいためか、中鎖脂肪酸は、非常に多くの医療の現場で使われています。

特に、術後の人や、栄養が必要な未熟児の食事として用いられています。

2-4.④脳機能低下を予防

中鎖脂肪酸を毎日20グラム摂取していた層と、長鎖脂肪酸毎日20グラム摂取していた層にわけた研究があります。

アルツハイマー病の人を対象にしたものなのですが、前者のケースでは、35%の人に、アルツハイマー病の改善が見られたと言われています。

また、44%の人は、現状維持ができたとされています。

この結果として、中鎖脂肪酸には、記憶力の低下が期待できると考えられています。

3.ケトン体の利用が注目される

アルツハイマー病にかかると、脳は栄養不足に陥ってしまいます。その結果、脳は、「別のところから栄養をとろう」と考えます。その対象となるのが、ケトン体です。

ケトン体は、肝臓で作られる物質です。ここまで読んで、ピンときた人もいるかもしれません。

そう、中鎖脂肪酸は、肝臓と密接なかかわりがあるものでしたね。

中鎖脂肪酸は、長鎖に比べて、はるかに多くのケトン体(約10倍)を生産します。

そのため、脳にとって、ブドウ糖に変わる栄養源となるケトン体を、効率よく補給することができるのです。

まだ研究途上ではありますが、「記憶力低下に改善がみられた」とする研究も出てきており、今後のさらなる研究が待たれる分野でもあります。

4.まとめ

中鎖脂肪酸について見てきました。

  1. 体脂肪として蓄積しにくい
  2. 短時間でエネルギーとなる
  3. 医療現場で広く利用されている
  4. 脳機能低下を予防

中鎖脂肪酸は、手軽にとれる成分である上、有効活用しやすいものです。

健康だけでなく美容にもよいとされているので、積極的に摂っていきたいものですね。

発がん予防に肥満予防?短鎖脂肪酸がもたらす7つの恩恵とは?

短鎖脂肪酸

短鎖脂肪酸について見ていきます。

「脂肪酸」というと、「なんとなく体に悪そう」と考えられがちですが、必ずしもそうとも言えません。今回は、「短鎖脂肪酸」というものに着目していきましょう。

1.短鎖脂肪酸とは?

油脂は、さまざまな成分で構成されています。その成分のなかに、「脂肪酸」というものがあります。「オレイン脂肪酸」「不飽和脂肪酸」という名称を耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。

短鎖脂肪酸というのは、そんな脂肪酸のうちの一つです。「短い」という漢字がついていることからもわかるかもしれませんが、短鎖脂肪酸は、6個以下の炭素数で構成されています。酢酸などが、この短鎖脂肪酸の代表例です。

関連記事:脳機能低下を予防?知っておきたい中鎖脂肪酸の4つの知識とは?

2.短鎖脂肪酸の効用

短鎖脂肪酸には、さまざまな役割と効能があります。

2-1.①免疫機能の調整

短鎖脂肪酸には、免疫機能の調整ができる、と言われています。特に、末梢部分での調整には大きな影響を与えます。

2-2.②炎症やアレルギー反応の制御

短鎖脂肪酸が、アレルギーや炎症を抑えることができると言われています。これは腸内細菌の効果によると言われていましたが、2013年に発表された論文において、「短鎖脂肪酸(酢酸)がこれに関わっている」ということが述べられました。

2-3.③大腸上皮細胞のエネルギーとなる

短鎖脂肪酸の多くは、大腸の粘膜によって吸収されます。この吸収された短鎖脂肪酸は、水分などを吸収するときのエネルギーとして使われています。

2-4.④蠕動運動の促進

短鎖脂肪酸は、蠕動運動(ゼンドウウンドウ)を起こすと言われています。これによって、「排便の悩み」を改善することができると考えられています。

2-5.⑤過敏性腸症候群を抑える

短鎖脂肪酸を正しくとることによって、便秘や下痢といった症状を緩和することが期待できると考えられています。トイレの悩みというのは非常にデリケートな問題であり、深刻な問題ですから、これらの改善が見込める短鎖脂肪酸は、かなり有効な成分と言えるでしょう。

2-6.⑥肥満予防

2013年に、ワシントン大学が行った研究結果報告が、科学雑誌に載りました。同じ条件下にいるマウスに、肥満の人の腸内細菌とやせ形の人の腸内細菌を移植したところ、前者のマウスは太り、後者のマウスには特に変わりがなかった、というものです。

ここの「腸内細菌」というのは、短鎖脂肪酸を生み出す「バクテロイデス」などです。この結果として、「短鎖脂肪酸を生み出す腸内細菌を持っていれば、肥満対策となるのではないか」という研究結果が導き出されたということです。

2-7.⑦発がん予防

がんが全体の死亡率に占める割合は非常に多く、女性の場合は「大腸がん」がトップにきます。

短鎖脂肪酸(酢酸)を動物に与えたところ、この大腸がんの発生率が下がったという研究結果が出ています。この点をあわせて考えると、短鎖脂肪酸は、非常に多くの死因を占める「大腸がん」に対し、有効にアプローチできる、と言えるでしょう。

3.短鎖脂肪酸を得るには?

短鎖脂肪酸は、水溶性食物繊維を多くふくむ食べ物からとることが効果的だと言われています。

ひじきやりんご、納豆やオクラといったものです。どれも比較的手に入りやすい食材ですから、積極的に摂取していくとよいでしょう。

4.まとめ

短鎖脂肪酸について見てきました。

短鎖脂肪酸の効能
1.免疫機能の調整
2.炎症やアレルギー反応の制御
3.大腸上皮細胞のエネルギーとなる
4.蠕動運動の促進
5.過敏性腸症候群を抑える
6.肥満予防
7.発がん予防

さまざまな効果を持つ短鎖脂肪酸は、意外なほど簡単に摂取できます。身の周りにある身近な食べ物で取り入れることができるので、ぜひ毎日の食生活に組み込んでみてください。健康だけでなく美容にもよく、さまざまなところで活躍させることができます。トイレの悩みを抱えている人にもとてもおすすめの成分だと言えるでしょう。

副作用で手足が震える?薬剤性パーキンソニズムの4つの症状とは?

パーキンソニズム

パーキンソニズムについて見ていきます。

多くの人が、「パーキソン病」という言葉を耳にしたことがあると思います。今回は、このパーキンソン病と紐づけて語られることも多い、「パーキンソニズム」についてお話していこうと思います。

1.パーキンソニズムとは?

まず、「パーキンソニズムとは何か」ということを考えていきましょう。パーキンソニズムとは、パーキンソン病と同じような症状が出るのですが、「その原因ははっきりとした、明確なものである」という特徴があります。パーキンソン病の方は原因が明らかではないので、この違いは非常に大きいと言えます。

2.薬の副作用による薬剤性パーキンソニズム

パーキンソニズムには、「薬剤性パーキンソニズム」と「脳血管性障害背パーキンソニズム」があります。今回は、前者の「薬剤性パーキンソニズム」についてのみ取り上げます。

2-1.主な原因

本来は体の調子を整える役目のある、「薬」の副作用によって起こるものです。ドーパミンの減少を担う薬(たとえば、妄想などを押さえるための抗精神薬など)を使うことによって、このパーキンソニズムは生じる危険性がある、と考えられています。必要以上にドーバミンの量を減らしてしまうことによって、副作用としてパーキンソニズムが起こりうるのです。

2-2.4つの特徴的症状

薬剤性パーキンソニズムには、4つの代表的な症状があります。

2-2-1.振戦(震え)

パーキンソニズムの代表的な症状のうちの一つが、「震え」です。主に出る箇所は「手」で、小刻みに震えることがあります。

2-2-2.固縮

筋肉が異常に緊張している状態です。この状態になると、「姿勢の維持」が極端な形ででてきます。たとえば、枕などに頭を預けているときに、枕を取り除いても、頭が布団に落ちることなく、そのままの状態で維持されます。

2-2-3.無動

表情が消え失せたり、体の動きが極めてゆっくりになったりします。動き自体が制御されてしまうので、「椅子からの立ち上がり」「歩行」もスピードダウンします。

2-2-4.姿勢保持障害

人間は、基本的には、「現在の姿勢を維持しよう」「転ばないようにしよう」という防御反応を持っています。そのため、私たちは、転びそうになったときとっさに手をついて、顔面や頭部への衝撃から体を防御する、ということができるのです。

しかしパーキンソニズムの場合、このような防御反応が間に合いません。立位の状態で前方から衝撃(胸をとんと押す、など)を与えた場合、健康な人ならば足を一歩引いて転ばないようにするのに、パーキンソニズムを患っていると、その動作が間に合わず、転んでしまいます。

3.症状の改善には?

薬剤性パーキンソニズムの場合、「薬」が原因ですから、薬をやめることによって回復します。回復に必要な基幹は、2か月~半年程度だと言われえています。ただし、この「投薬の中止」は、個人個人の判断によって行うべきではなく、薬を処方している医師に症状を訴えたうえで、服薬の継続―中止を決めるべきです。薬によっては、「中止することで、もっと大きな健康トラブルがおきるもの」というのも存在するからです。

4.まとめ

パーキンソニズムについて見てきました。

パーキンソニズムの4つの症状
1.振戦(震え)
2.固縮
3.無動
4.姿勢保持障害

パーキンソニズムとパーキンソン病は、「原因がはっきりしているか、それともはっきりしていないか」ということで分けられます。しかしその症状自体はほとんど同じであり、4つの代表的な症状を発症します。

薬剤性パーキンソニズムの場合、原因が「薬」ですから、薬の服用をやめることによって、症状は改善し、おさまります。しかし、ものが「薬」であるため、勝手にやめるのは厳禁です。必ず、かかりつけの医師に相談し、薬の服用中止やほかの薬への切り替えなどを指示してもらうようにしましょう。独断は絶対にやめるべきです。

膠原病の可能性あり!知っておきたい6つの初期症状

膠原病

膠原病の初期症状について見ていきます。

「膠原病」という言葉は、多くの人が耳にしたことのあるものでしょう。しかしその実態については、「よく知らない」という人も多いのではないでしょうか。

1.膠原病とは?

意外に思われるかもしれませんが、「膠原病」という名前は、「疾患名」という位置づけとしては使われていません。膠原病の原因はわかっておらず、「原因が不明であるのに、特徴的なさまざまな身体的な異常が起こり得る」という状態を指しているのです。

膠原病というのは、「疾患名」ではなく、「病気における、新しい意識・新しい考え方」とも言うべきものです。特定の臓器にのみ起こるものではなく、さまざまな臓器が、同時期に異常をきたすという状況を表す言葉として使われるのが本来の形です。

なお、この「膠原病」という単語は、1942年ごろから使われるようになりました。

2.具体的な6つの初期症状

さて、それでは、この膠原病にはどのような症状があるのでしょうか。

2-1.発熱

37度程度の発熱が続きます。しかし、「ずっとそれだけの熱がある」ということではなく、1日の限られた時間だけ熱が出るとか、逆に高熱が続いたりするなど、症状はさまざまです。

2-2.痺れ

指先などにおいて、痺れがみられることがあります。ほかの病気と区別しにくい形で出ることが多いようです。

2-3.レイノー現象

指先の色が、いきなり変色します。「何色に変わるのか」というのはケースバイケースで、紫色、赤色、白色などがあります。

2-4.関節や筋肉の痛み

風邪などを引いたときに関節が痛んだ、という人もいるのではないでしょうか。このような症状が、さまざまなところで起こります。同時併発することも。

2-5.皮膚症状

顔を中心に、身体全体に発疹や紅斑が表れます。多くの場合は痛みは伴いませんが、一部の箇所(ひじや脚など)に表れる場合は痛く感じることがあります。

2-6.リンパ腺の腫れ

ワキだけでなく、首などのリンパ線も腫れることがあります。しかし、「強烈な痛み」をもたらすことは、それほど多くはないと言われています。

3.膠原病に分類される病気

膠原病のなかに分類される病気は、実にさまざまです。よく耳にする、「悪性関節リウマチ」や通風(偽痛風)なども、この膠原病に含まれています。それ以外にも、アレルギー性疾患や、骨粗しょう症なども含まれています。

しかし、膠原病の特に特徴的なのは6つの病気です。そのなかでも、「全身性エリテマトーデス」「強皮症」「多発性禁煙及皮膚筋炎」「血栓性多動脈円」は、特定疾患治療研究対象疾患と定められています。

4.症状が続く場合、膠原病の可能性あり

上記であげた症状は、膠原病でなくても、なる可能性があるものです。たとえば、風邪やインフルエンザでも同じような症状がみられます。

しかし、膠原病の場合、「時間が経てば治る」というものではなく、長く続きがちです。

4-1.風邪との違い

上記でも述べましたが、膠原病と風邪は、「続く期間」というのが大きく違います。風邪であれば治るであろうだけの療養期間を経ても治らないときは、膠原病を疑いましょう。

4-2.専門医のいる医療機関がおすすめ

膠原病というのは、ほかの病気と似ている症状が多く、なかなか見分けがつきません。しかし、だからこそ、専門医にかかり、しっかりと診断してもらうことが重要になってきます。

膠原病の専門医の数はそれほど少なくありませんから、受診する先の選択肢には事欠かないでしょう。

5.まとめ

膠原病の初期症状について見てきました。

膠原病の6つの初期症状
1.発熱
2.痺れ
3.レイノー現象
4.関節や筋肉の痛み
5.皮膚症状
6.リンパ腺の腫れ

「原因がわからない」という膠原病は、確かに不安なものです。しかし、出てくる症状を知り、専門医に話をすることで、上手に付き合っていくことができます。

老眼を治す方法?最新の老眼治療7選&明日からできる予防方法5選

老眼

老眼を治す方法、予防方法について見ていきます。

一度老眼になってしまうと、もう治らない、治療方法がないと考えている人も多いのではないでしょうか?

加齢によってほとんどの人が老眼になってしまいますが、最新の治療によって改善させたり、また老眼になる前から予防を行うことで老眼の進行を遅らせたりできます。

最新の老眼治療方法と、誰でも簡単にできる老眼の予防方法について見ていきましょう。

1.老眼の原因になるものは?

どういったことが原因で老眼になってしまうのでしょうか?

また、老眼の進行を早めてしまうような行為はあるのでしょうか?

1-1.老眼の原因は加齢による調節機能の衰え

目の構造(水晶体など)

老眼の原因は、水晶体と目の筋肉(毛様体筋)の衰えです。

水晶体とは目の中のレンズの役割をしているもので、毛様体筋と呼ばれる筋肉の働きによって、厚くなったり、薄くなったりしてピントを合わせています。

加齢によって、水晶体は弾力を失い、また毛様体筋の働きも弱くなり、スムーズに伸び縮みができないようになってしまいます。

そのため、うまくピントを合わせることができず、近くのものがぼやけて見えてしまうのです。

この水晶体と毛様体筋の衰えは40歳ごろから始まるといわれていますが、早い人では30代頃から症状が出る人もいます。

一度老眼が始まると、65歳ごろまで症状は進行し続けます。

1-2.老眼の進行を早める行為

1-2-1.デスクワークなどの座り仕事が老眼を早める

長時間の事務作業などのデスクワークが多い方は要注意です。

首や肩などの血流が悪くなってしまうことが多く、目に酸素や栄養がうまく行き渡らず老眼の進行を早めてしまうと考えられています。

1-2-2.運動不足が老眼を早める

運動不足も血流が悪化してしまうため、老眼の進行を早めてしまいます。適度な運動を心がけるようにしましょう。

1-2-3.老眼鏡を使わないと老眼を早める

老眼鏡無しでスマホを見る

老眼が始まっているにもかかわらず、無理に裸眼でものを見ようとすると、余計に目を疲れやすくすることになり、老眼の進行を早めてしまう可能性があります。

「老眼鏡を使うと老眼が早く進行する」という都市伝説がありますが、むしろこちらの方が問題です。

2.最新の老眼治療7選

近年では目の治療方法も多様化し、選択肢が増えました。どのような治療手段があるのかについて紹介します。

2-1.モノビジョンレーシック

レーシック

レーシックとは、レーザーを使い、角膜と呼ばれる眼球の外側にある透明の膜を薄く削り、光の屈折力を調整することで視力を回復する手術です。

通常のレーシックでは左右の視力を同じ水準にしますが、このモノビジョンレーシックでは一方の目を遠くのものを見る用に、もう一方を近くのものを見る用に視力に差をつけるレーシックです。

片方の目では遠近のどちらかしか見ることができませんが、両目で見ることでどちらもはっきり見えるようになります。

ただし、長時間遠く(もしくは近く)を見続ける人はこのモノビジョンレーシックは向きません。

2-2.レインドロップ

「raindrop」という名前の老眼治療用レンズを角膜内に挿入する手術です。

このレンズの影響で近くのものが見やすくなります。

やや小さめの文字でも裸眼で見えるようになりますが、まれに視力が安定しないことがあり、その場合はレンズを摘出するということがあります。

2-3.アキュフォーカスリング

よく見える両目

アキュフォーカスリングとは、角膜の中に極小のリング(AcuFocus Ring)を挿入し、「ピンホール効果」で近くのものが見やすくなる治療方法です。

視力が安定するまでに3~6カ月程度かかることがあります。

また、若干視界が暗く見えるように感じます。

2-4.多焦点眼内レンズ

目の水晶体を取り除き、代わりに多焦点眼内レンズを挿入します。

このレンズは遠近両用メガネの役割をして、遠くのものと近くのものを見ることができるようになります。

非常に高価であることがネックになるかもしれません。

2-5.フェイキックIOL

角膜の内側にレンズを入れる治療方法で、レーシックが不適応になってしまった人でも手術を受けられる、として注目を浴びています。

「永久コンタクトレンズ」として新聞に紹介されたこともあります。

多焦点眼内レンズ同様、比較的価格が高いことが難点です。

2-6.CK(伝導性角膜形成術)

CKは高周波を角膜周辺部に照射することで、角膜の形状を変えることで視力を矯正する手術法です。

基本的には片方の目のみ行い、モノビジョン(左右の視力に差がある)の状態になります。

2-7.オルソケラトロジー

コンタクトレンズ

オルソケラトロジーとは特殊なコンタクトレンズを用いた角膜矯正で、就寝中にこのレンズを装着することで行います。

レンズに合わせて角膜の形状が変わり、視力が向上します。

ただし、効果が続くのは約一日で、毎晩就寝時に装着する必要があります。

3.老眼の予防方法5選

では、老眼にまだなっていない人は、老眼が始まるのを遅らせるためにどのような予防ができるでしょうか?

3-1.眼球ストレッチをする

眼球を上下左右に動かすことで、眼の周りの筋肉をほぐすことができ、老眼の予防になります。

参考:目のストレッチの方法|参天製薬
http://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/eyecare/stretch/

3-2.3Dアートによるトレーニングをする

3Dアートという目の焦点をずらして見つめることで絵や写真が立体的に見える画像を、一日数分行うだけでもいい目のトレーニングになります。

眼球ストレッチと同様、筋肉のコリをほぐすので、老眼の予防として有効と考えられています。

3-3.疲れ目のケアをする

疲れ目の状態が続くと、目の周りの筋肉が緊張しっぱなしになってしまい、どんどん衰えていきます。

そのため、老眼になるのが早まってしまう可能性があります。

この緊張を解消し、筋肉を柔軟に保つことが老眼の予防につながります。

3-3-1.ツボを刺激する

ツボ押し目の近くや、首の後ろの辺りにある「ツボ」を刺激することで疲れ目に効果があるといわれています。

眼球ストレッチとともにやるとより効果的でしょう。

参考:疲れ目に効くツボ押し|田辺三菱製薬のヘルスケア
http://www.mt-pharma.co.jp/healthcare/library/eye07.html

3-3-2.十分な睡眠をとる

睡眠不足も疲れ目を長引かせる原因となります。

特に、パソコンなどで目を酷使した日などは意識的に長めの睡眠をとるようにするといいでしょう。

3-3-3.温めたり冷やしたりする

目やその周辺を温めたり、冷やしたりすることで血流を改善し、疲れ目を和らげる効果が期待されます。

温めるのと、冷やすのはどちらも有効と考えられていますが、目に炎症や充血がある場合は、冷やす方がいいでしょう。

痛みを伴うような症状の場合は、どちらもせず眼科医に相談するようにしましょう。

3-5.バランスの良い食事を心がける!目にいい食材とは?

ビタミンやミネラルをバランスよくとることが重要です。

その中でも注目されているのが、ルテインやアントシアニンなどの抗酸化作用を持つ栄養素です。

抗酸化作用により体内で生じる活性酸素を除去したり、発生を抑えたりします。

ホウレンソウ

ルテインは青汁に使われるケールやホウレンソウに多く含まれます。

油と一緒にとることで体内への吸収率が高まるため、油で炒めたり、ドレッシングをかけて食べるといいでしょう。

アントシアニンは紫色の色素体なので、食品も色味の強いものが多いです。

例えば、ブルーベリーやブドウ、なすや黒豆などです。

最近耳にすることが多い「アサイーベリー」には非常に多くのアントシアニンが含まれることがわかっています。

紹介した特定のものばかりを食べるのではなく、バランスよく食べることを意識しましょう。

4.まとめ

老眼を治す方法、予防方法について見てきました。

老眼は加齢によって進行していく「仕方がない」ものとして考えている人も多いと思いますが、近年では多用な治療方法が存在しています。

目の手術と聞くと誰しも不安を抱くと思いますので、実際に治療する際は事前に医師と納得するまで相談されることをおすすめします。

また、現状では目の治療は保険適用外のものが多く、費用も決して安くはありません。

日頃から目をいたわり、老眼になるのを少しでも遅らせられるよう意識してみましょう。

参考:
http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=rougan
http://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/library/hyperopia/
http://www.minatomiraieye.jp/
http://www.ortho-k.co.jp/index.html

榎木孝明氏が30日実践の不食とは?絶対真似してはいけない7つの理由

不食

俳優の榎木孝明さんが「不食」を30日実践し、記者会見を行ったことで不食に注目が集まっています。

不食実践者とされる人たちは食べなくても済む、健康になる、病気にならないなどと喧伝されていますが、客観的に考えるかぎり、多くの人は真似をしない方がいいと言えるでしょう。

その理由について見ていきます。

※以下には、不食実践者による体験をもとにした内容や独自の考え方が多分に含まれています。筆者の体験談も含め、大半の内容は科学的・医学的に認められないところが多く、専門家の協力無しに実行するには大きなリスクが伴います。ダイエットとして行うには、命を失いかねない危険があるため、安易に真似をされることはおやめください。

1.榎木孝明さんが実践した「30日不食」の中身とは?

俳優の榎木孝明さんが17日に緊急記者会見を開き、翌18日に30日にわたる「不食」生活を終えることを話しました。

1-1.「30日不食」とはどんな内容だったのか?

榎木さんが30日間にわたって行った「不食」では、飲み物(水やお茶など)を除いて「食べ物を口にしない」ということを実践していました。

研究室に泊まり込み、専門家の監視のもとに行われたこの「実験」。途中で塩分や糖分の補給を勧められたため、「あめ」や「塩あめ」は食べたとのことでした。

1-2.なぜ「30日不食」をやろうと思ったのか?

「食べなくても生きられることを、自分の体で科学的に調べてみたかった」と話した榎木さん。

20代の頃から続けているインドなどへの一人旅では、飲まず食わずで帰国することも多かったらしく、その際にむしろ体調が良くなっていることから「不食」に着目するようになったとのこと。

1-3.不食を実践した結果どうなったのか?

30日の「不食」では以下のような効果・結果が得られたといいます。

  • 体重が80kgから71kgになった
  • 71kgになってからは減っていない
  • 宿便が出た(期間中の排便は3回のみ)
  • 食欲が無くなった(うなぎの蒲焼きのにおいを嗅いでも食べたいと感じなかった)
  • 集中力が増した
  • 本を読むスピードが速くなった
  • セリフ覚えが速くなった
  • 睡眠が深くなり、4時間で十分になった
  • 腰痛が無くなった
  • 運動時の呼吸が(自然に)腹式呼吸になった
  • スタミナが増した

1-4.不食後の食事はどうだったのか?

「不食」明けにホテルで最初の食事をとったそうです。

食事の内容は、小エビ、パンプキンスープ、パテ・ド・カンパーニュ、ほうれん草のクリーム煮。

そして、白ワインも飲みました。いずれのメニューも胃腸をいたわり、少しずつゆっくり食べたそうです。

榎木さんいわく、「素材の味がよくわかる」「食べたものが入っていく感覚がわかる」とのことでとても満足そうだったといいます。

今後は少しずつ食事の量を増やし、1日3食の生活に戻していくようです。

1-5.不食実践後の榎木さんのメッセージ

30日間の「不食」を無事に終えた榎木さんは、「不食」自体に賛否両論があることをわかった上で、非常に重要なメッセージを残しました。

「決して同じマネはしないでください」

2.「不食」とは?

では、そもそも「不食」とはいったいどのようなこと・考え方のことなのでしょうか?

2-1.不食とは何をする(しない)ことなのか?

不食とは、「ものを食べない生活」のことで、決して「食べることを我慢する」のではなく、「食べなくても大丈夫」という状態を目指しているそうです。

「不食」をテーマにした書籍や、東日本大震災などの災害時に起こる一時的な食糧不足などをきっかけに徐々に注目が集まってきている考え方です。

2-2.不食を誰が考えたのか?

「不食」という考え方は『人は食べなくても生きていける』の著者である山田鷹夫さんが最初に提唱しました。

独自の断食療法を確立した甲田光雄医師の影響を受けていると言われています。

2-3.不食はどのくらいの期間行うのか?

基本的には、一定の期間行うという類のものではなく、食べ物を必要としないという生き方・考え方のため、継続的に行われるもののようです。

今回の榎木さんの30日間の不食はあくまで実験としての側面が強いものだったので、短期間で終えています。

2-4.不食と断食や絶食はなにが違うのか?

よく耳にする断食や絶食といった「食べない」ことを意味する言葉と、不食はどのように違うのでしょうか?

2-4-1.断食

まず断食は、多くの宗教でも行われている(行う人がいる)行為です。最近では、健康法として行う人が増えていて、「プチ断食」や「fasting(ファスティング)」などが話題になっています。

2-4-2.絶食

絶食は医療的な行為としての意味合いが強く、病気改善や治療を行うために食事を抜いたり制限したりすることを指します。

2-4-3.不食との目的や考え方の違い

ただ、いずれの言葉も「食べない」という行為自体には変わりはなく、あくまでどういう目的があるのか、どういった考えのもとに行うのかという違いしかありません。

2-5.不食はどのように行う?実践者が行っている方法

では、実践者は具体的にどのように不食を行っているのか見ていきましょう。

2-5-1.不食では基本的には何も食べない

不食では、基本的には食べ物を何も口にしないそうです。

ただ、飲み物(水やお茶、青汁など)を飲んでもいいというルールにしていたり、実際には物を食べていても「これは食事ではない」としていたり、とその方法論は実践する人それぞれの考え方によるようです。

2-5-2.徐々に(ステップで)慣れる

一般の人が不食を生活に導入するにあたって、下記のようなステップを踏むことをすすめています。

  1. 朝食を食べない(一日二食)
  2. 寝食を忘れるほどの仕事や趣味を見つける
  3. 徐々に一日一食に慣らしていく

1と3については、身体を慣らすため、ということでよくわかると思います。

2が必要な理由として、「食事をしないと暇になってしまう」ということが挙げられています。

2-6.不食を何のために行うのか?その目的

では不食はいったい何のために行うのでしょうか? 実践することでいったいどんな効果が得られるというのでしょうか?

2-6-1.病気にならない

まず、不食実践者は「食べることが病気を招く」と考えています。そのため、食べないことで病気とは無縁の身体になるといいます。

もともとかかっている病気さえも治してしまうと言われているため、難病を抱えた人がわらにもすがる気持ちで不食を実行する例もあるようです。

2-6-2.若返る

食事は病気だけでなく「老化を招く」というのが不食実践者の主張です。食べることをやめることで身体が若返るといいます。

2-6-3.究極の防災手段

万が一、災害にあい食事をとれないような状況になってしまっても、食事がいらないので生存の可能性が高まるということも言われています。

2-6-4.そもそも食事が必要ない

いままでに挙げた内容は、結果として副次的についてくる(と考えられている)効果です。

不食とは、そもそも食べる必要がない、我慢しているわけではない、という考え方なので、食べる必要がないから食べないというのは当たり前といえば当たり前かもしれません。

3.不食を真似しない方がいい7つの理由

ここまでで不食について大まかに知ることができたかと思われますが、中には「やってみたい」と感じた人もいるかもしれません。

ただ、現時点では真似をしない方がいいと言わざるを得ません。

その理由として以下の7つがあります。

3-1.科学的な根拠に欠ける

科学や医学をもとにした根拠に圧倒的に欠けています。

実践者による不食についての書籍は複数出版されていますが、いずれも「なぜ不食をしても身体的に問題が無いのか」という理由について、客観的な、再現性のある説明がなされていません。

少食や、一定期間の食事制限によって体調の回復や、病気の治療になるケースがあることは事実ですが、人体には外部からの栄養摂取が必要なため、ずっと食べずに生きていけるということは考えにくいです。

3-2.身体的変化に個人差がある

人間の身体にはそれぞれに大きな個体差があります。

同じ環境で育っても、70歳で亡くなる方もいれば、100歳以上でも亡くならない方もいます。

病気がちの人もいれば、風邪ひとつひかない人もいます。

もしかすると不食を実行してもある一定の期間であれば何の問題の無い人もいるかもしれません。

しかし、それは他のみんなにもあてはまるということではありません。

3-3.飢餓と矛盾する

今なお世界のどこかでは飢えに苦しんでいる人たちがいます。残念ながら飢えが原因で亡くなってしまう方も少なくありません。

彼らの主張が正しいというのであれば、食べ物を満足に食べられず飢えてしまっている人たちこそ、健康で長生きするのではないでしょうか。

3-4.実践者は実際は何かしら「食べている」

書籍などを出されている不食実践者の方は、実際には何かしらのものを食べているそうです。

前述の不食提唱者である山田鷹夫さんも宴会などで大酒や大食をされたり、ことあるごとに食事をされたりするといいます。

確かに一般的な人よりかは全体での食べる量は少ないですが、全く食べていないということはないようです。

つまり、不食を提唱している人が、実際にやっているのは「少食」だというわけです。

3-5.少食・不食で健康阻害・病気悪化の例がある

不食や極端な少食を実行することで、健康を害してしまっていた人もいます。病気を治すつもりで始めて悪化してしまったという人もいます。

家族の反対を押し切って不食を実行し、亡くなってしまった女性がヨーロッパでニュースになりました。

参考記事:Swiss Woman Tries to Survive on Light Alone, Starves to Death

3-6.非社会的な生活になる

食事をしなくなると、周囲の人との食事を断るか、一緒に行っても何も食べない、ということになるかと思われます。

コミュニケーションを深める上で一緒に食事をすることは手っ取り早い手段とも言えます。

「同じ釜の飯を食う」「飲みニケーション」という言葉があるように、飲食を共にするということはただ飲み食いをすること以上の効果や影響があると言えるでしょう。

残念なことではありますが、食事を断り続ければ、周囲の心象が悪くなってしまうこともありますし、場合によって疎遠になってしまう可能性もありえます。

3-7.食べることは楽しい・幸せなこと

食欲は人間の生理的欲求の一つで、非常に強い欲求でもあります。

これを満たすことで満足感を得られますし、何よりおいしいものを食べることに幸せを感じる人は少なくないでしょう。

「家族の団らん」と聞いて食事のシーンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

それだけ、「複数人で一緒に食事することは楽しい」というイメージを多くの人が持っているのだと思われます。

そんな生活の中の幸せや楽しみの一つを取り去る必要が本当にあるのでしょうか?

4.断食(1日2食)体験談

実は、「不食」ではありませんが、筆者は1日2食、いわゆる「プチ断食」を実践していた時期があります。何かの参考になさっていただければ幸いです。

4-1.目的(なぜ始めたか?)

健康そのものに興味があったことと、放っておくと何時間でも寝てしまうので、その長い睡眠時間を減らしたいと思い、いくつかの書籍を参考にし実践してみました。

4-2.具体的行動(何をしたのか?)

まず、1日2食にして朝食を抜くということです。

もともと朝食は食べないこともあったので、この点についてはそこまで難しくありませんでした。

また、食事の際には魚以外の動物性たんぱく質を避けるようにしていました。

肉や乳製品、卵などが対象です。大好きなから揚げが食べられないのは辛すぎるので、このルールはややゆるめで行っていました。

「少量ならOK」「昼食か夕食、どちらか一方ならOK」といった感じです。

他に食事で気をつけることは「腹八分目」でした。

お腹いっぱいにならないように食べ、もし腹八分目を迎えてもまだ料理が残っている場合は残すようにしていました。

そして、水を2リットル飲むということも行っていました。

午前中は食事をしない代わりに水を多めに飲むことを心がけていました。

4-3.経過・結果(どうだったか?どうなったか?)

4-3-1.体重の増減

体重は55kg(BMI18)が、一カ月弱で48kg(BMI15.7)まで落ち、その後50kg前後(BMI16.3)で落ち着くようになりました。

BMIを見ていただくとわかりますが、もともと痩せ型だったのにもかかわらず、さらに痩せてしまい、見た目にも不健康そうな状態になってしまいました。不思議だったのは、一旦48kgまで落ちきった後に食事量を増やさなくても、体重が増えたことでした。内臓の栄養吸収率が上がって同じ量を食べても、今までより栄養がたくさんとれているとも考えられますが、実際のところはわかっていません。

4-3-2.健康状態

風邪を引くなど病気にかかった記憶はありません。内臓の調子が良いというのが非常によくわかり、食べたものが身体の中のどの辺りを通っているかがわかりました。

摂取エネルギーは減りましたが、趣味のランニングでバテるということはありませんでした。ちなみにこの時期にフルマラソンの大会に出場し、完走しています。

4-3-3.睡眠時間

一番の目的であった睡眠時間を減らすことですが、残念ながらまったく適いませんでした。日によってはむしろ猛烈な眠気が襲い、一日中寝てしまったこともありました。それがプチ断食の影響だったかは判明していません。

4-3-4.その他

「空腹が心地いい」という感覚がありました。午前中に空腹の状態で水をたくさん飲むと、胃や腸の中を通っていくのがわかるので、内臓を掃除しているような気持ちになり、より心地よく感じられました。空腹時には非常に集中力が増し、夢中で物事に没頭できたように思います。それに、空腹になればなるほど集中力が増したようにも思えました。

味覚が敏感になり、薄味でも満足できるようになったと思います。以前よりも食べ物がとてもおいしく感じられました。

4-4.どうしてやめたのか?

最初の理由は就職です。実践していたのは大学生のときで、就職後にやめることになりました。というのも、社会人が1日2リットルも水を飲むのは非常に難しく、量を確保することだけでなく、トイレの回数が多いことも難点でした。

もう一つの理由として、付き合いのためです。食事を制限することで、異質な存在と見られたり、周囲から食事に誘われにくくなってしまったり、一緒に食事をしていても(一人だけ肉を食べなかったりするので)変な空気になってしまったり、ということを経験しました。社会人としてマイナスの方が大きいと感じました。

最後の理由は、太りたかったためです。成長期の頃からずっと痩せ型で、自分の中でコンプレックスだったので、ずっと太りたいという気持ちがありました。当然、1日2食で一般的な男性より少ない食事量(摂取カロリー)だったので、今より太るのは難しいと思い、プチ断食を断念しました。

4-5.実践した感想

(プチ)断食によるメリットはいくつかありましたが、一般的な社会人が実践するにはとてもハードルが高いように感じました。

身体的な改善を求めて行ったことですが、「これくらい(の食事量)でやめておこう」と考えられる自制心が身についたことは意外な効果として驚いています。

5.まとめ

「何も食べない」という行為は極めて危険なので、個人の判断で(専門家などの協力を得ずに)不食を行うことは絶対に避けてください。

参考:
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20150617-OHT1T50055.html
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20150618-OHT1T50218.html