
デイサービスとデイケアの違いについて見ていきます。
介護サービスには、いろいろな種類があります。今回はそのなかでも、混同しがちな「デイサービス」と「デイケア」の違いに焦点をあてていきましょう。
目次(読みたいところまで移動できます)
1.そもそもデイサービスとデイケアって何?
デイサービスもデイケアも、「通所サービス」であることは共通しています。どちらも、「基本的には在宅なのだけれども、必要に応じて、施設に足を運んで受ける介護サービス」なのです。そのため、入居型のサービスとは差別化されます。
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1-1. デイサービス(通所介護)
「デイサービス」というのは、「施設で、入浴などのサービスを受ける」というものです。機能訓練や食事の世話などをしてくれるところもあります。家族の介護の負担軽減なども目的としています。
1-2.デイケア(通所リハビリテーション)
対して、デイケアは、リハビリテーションを目的としたものであり、特に「機能の回復」に重点をおいたものになります。
2.デイサービスとデイケアの大きな違い
上では、デイサービスとデイケアの概要についてみてきました。しかし、これだけでは、「結局何が違うの?」と疑問に思う人もいるでしょう。そこでここからは、より具体的に、2つを差別化してお話していこうと思います。
2-1.目的の違い
デイサービスは、あくまで、「生活の身の周りの世話」を基本としたものです。それに対して、デイケアは、「リハビリ」に重きを置いたものであり、「訓練」という意味合いが強いです。
しかしそうは言っても、「デイサービスにも機能訓練があるんでしょう?」と思われる人もいるはず。次項では、「機能訓練」と「リハビリ」の違いを解説します。
2-2.従業員の違い
「機能訓練」と「リハビリテーション」は、しばしば混同して使われます。しかし、この2つには、実は違いがあります。
リハビリも機能訓練も、両方とも「機能の向上」を目的としますが、リハビリテーションと銘打つ場合、医師の指導のもと、特定の資格を持ったスタッフが指導にあたる必要性が出てきます。作業療法士や言語聴覚士、理学療法士や看護師といった人材です。
しかしながら、「機能訓練」とした場合、必ずしもこれらの専門的な人材が必要になるわけではありません。介護職であったとしても行うことができます。
もちろん、デイサービスにおいて、「作業療法士などがいてはいけない」という規約があるわけではありません。しかし、「デイケア」と銘打ち、「リハビリテーション」を行う場合は、専門資格のある人が訓練を受け持つ必要があります。
2-3.設備の違い
デイケアの場合、「リハビリ専用のための部屋」を用意し、かつ、リハビリに必要な器材などをそろえておく必要があります。このようなところからも、「目的の違い」がわかるでしょう。
3.ショートステイ
今までは、デイサービスとデイケアの違いに着目してきました。しかしそれ以外にも、「ショートステイ」というサービスがあることもご説明しておきましょう。
これは、「短期的に施設に入所し、身の周りの世話を受ける」というものです。家族のリラックスや旅行などのときに便利に使えます。ちなみに、連続使用期間は30日以内となっています。
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4.利用の前に介護サービスの主目的を確認しよう
このように、「基本は家で介護をしており、状況に応じて施設を利用する」という場合でも、その種類はさまざまです。
何を目的としてサービスを受けるのか、ということを明確にしておきましょう。
5.まとめ
デイサービスとデイケアの違いについて見てきました。
デイサービスとデイケアの主な3つの違い
1.目的の違い
2.従業員の違い
3.設備の違い
デイサービスとデイケアは間違えやすいものですが、目的も従業員も違います。また、便利に使えるショートステイは、連続使用期間が決められているため、確認が必要です。上手に利用していきたいですね。