関係ないと言わず確認しておきたい若年性アルツハイマー3つの兆候

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若年性アルツハイマー

若年性アルツハイマーについて見ていきます。

年を重ねると、アルツハイマー型認知症にかかる確率は高くなります。

しかし、それ以外にも、若年性アルツハイマーと呼ばれるものがあります。

些細なことでイライラするようになった、物忘れがひどくなったなど、身近で起こるそれらの現象が、実は若年性アルツハイマーの可能性を指していることも・・・・・・。

若年性アルツハイマーは、非常に気づかれにくい病気です。

いち早く発見するためにも、この病気を予兆する3つの兆候を確認しておきましょう。

1.高齢者でなくてもアルツハイマーになる?

  • 若年性アルツハイマーは64歳以下の人に見られる症状
  • 若年性の認知症は10万人に3.7人程度の割合で見られる

若年性アルツハイマーとは、その名前の通り、若い世代がなる病気です。

64歳以下の人にアルツハイマー病の症状が見られるものであり、その割合は男性の方が多いと言われています。

ただし、発症率はそれほど高くなく、若年性アルツハイマーを含む若年性認知症は、10万人に3.7人程度の割合にとどまります。(アルツハイマー病は「認知症」の一種です)

2.若年性アルツハイマーの原因と症状

物忘れ

2-1.若年性アルツハイマーの原因

アルツハイマー型認知症の原因が、はっきりと「これだ」と断定されていないのと同様に、「このような行動をしたら、絶対に若年性アルツハイマーになる」「親が若年性アルツハイマーを患っていたなら、その子どもも絶対に若年性アルツハイマーになる」と言い切れていないのが現状です。

しかしながら、頭部に大きなけがを負ったり、脳血管の病気で患ったりする可能性が高いと言われています。

2-2.若年性アルツハイマーの症状

若年性アルツハイマーには、65歳以降のアルツハイマー病に見られる、記憶障害などが起こり得ます。

特に、「迷子」「今日の日付がわからなくなる」「人を正しく認知できなくなる」などの症状が起こります。

3.若年性アルツハイマーは早期発見と早期対策が鍵

ほかの病気同様、若年性アルツハイマーも、早期発見と早期対策が大切です。

若年性アルツハイマーは、認知症の中でも特に早期発見が重要視されています。

しかしながら、若年性アルツハイマーの早期発見には難しい理由があります。

3-1.若年性アルツハイマーの早期発見が難しい理由とは?

若年性アルツハイマーの場合、高齢者の方が患うアルツハイマー病に輪をかけて、周囲や本人が「アルツハイマー病だ」と気づくのが難しいです。

その理由として、異常に気づいたとしてもうつ病などと混同されやすいことがあげられます。

高齢ではないことから、まさかアルツハイマーではないだろうと、症状の似たうつ病の可能性に注視してしまうのです。

自分の親、あるいは子どもなどが、まだまだ元気で若いのにアルツハイマー病を患っていると気づける人は極めて少数でしょう。

しかし、うつ病であるにせよ若年性アルツハイマーであるにせよ、またそれ以外の病気であるにせよ、いつもと違うという異常が起きたときには、思い切って診察を受けることが大切です。

若年性アルツハイマーの場合、年齢的に会社の管理職的ポストについている人も多いため、会社の人が気づく、ということもあります。

3-2.なぜ若年性アルツハイマーは早期対策が重要なのか?

高齢者のアルツハイマー病とは違い、若年性アルツハイマーの場合、その進行速度が速いと言われています。

症状の進行速度が速い分、早めの対策が非常に有効であり、重要となるのです。

早期発見―早期対策を講じることによって、その進行速度を大きく鈍らせることができます。

そのため、できる限り早く専門医にかかる必要があるでしょう。

若年性アルツハイマーを完全に治すことはできませんが、薬の助けなどを借りることによって症状の進行を遅らせることはできます。

4.若年性アルツハイマーに見られる3つの兆候

情緒不安定

若年性アルツハイマーは「早期発見―早期対策」が非常に重要です。

そのため、若年性アルツハイマーに起こる、初期の身体的・精神的・性格の変化といった3つの兆候を学んでおきましょう。

これらに合致するところが多ければ若年性アルツハイマーの可能性が高く、また、若年性アルツハイマーでなかったとしてもそれ以外の治療を必要とする病気が隠れている可能性があります。

どちらにしろ、兆候を見極めることによって、早期発見の可能性を高めましょう。

4-1.➀身体的初期症状

  • 日付がわからなくなる
  • 気がつくと、目的地とは違う場所にいる
  • 今まできちんとできていた仕事が、ものすごく長い時間をかけなければできなくなる
  • 物をよく紛失する。そして、紛失した場所を思い出せなかったり、なくすまでの行動を思い返せなかったりすることが頻繁に起こる
  • 距離感の喪失

4-2.②精神的初期症状

  • 人と会いたくなくなる
  • 鏡に映る自分を、「自分自身である」と認識できず、他人であるかのように感じてしまう
  • 物事に対して積極的に取り組めなくなる

4-3.➂性格の変化

  • 特に問題がない状況においても、異常に混乱する
  • 不安などに支配される
  • そのような性格ではなかったのに、突如として暴力や暴言が起きる

これらの症状が見られる=若年性アルツハイマーである、ということではありませんが、上記で述べた変化に多くあてはまる場合、注意が必要です。

もしかしてと疑いを持つことが、早期発見につながるという意識を忘れないようにしましょう。

これら3つの兆候が出ている場合、これから紹介する若年性アルツハイマーの診断テストで、より詳しくチェックすることをおすすめします。

5.若年性アルツハイマーの診断テスト

診断テスト

ここでは診断テストを2つ紹介します。

5-1.MMSE検査

MMES検査は、1975年にアメリカのフォルスタイン夫妻によって生み出された知能検査です。11の質問に分けられており、合計で30点です。

質問は多岐にわたりますが、基本的には、

  • 今日はどんな日?(季節や年月日)
  • ここはどこ?
  • 検査する側が言った言葉を復唱してください
  • 数字の引き算
  • 2つ前のテストの単語を繰り返してください
  • (物を指し示しながら)この品物の名前を答えてください
  • 私(検査する側)の口にした文章を復唱してください
  • 私(検査する側)の指示に従って行動してください
  • 文章を読み、その通りに行動してください
  • 文章を自由に書いてみてください
  • 例題のある図形と同じ形を書いてください

といった設問に答えていきます。

27点以上ならば問題はなく、21点以下の場合は若年性アルツハイマーの可能性があります。

参考:MMSE検査シート

5-2.長谷川式簡易知能評価スケール

MMES検査はアメリカ生まれですが、こちらは日本生まれです。

MMES検査同様、病院において広く使われている形式ではありますが、その内容は、MMES検査と共通する部分もあります。

こちらは9つの質問項目からなり、満点は30点です。

  • あなたの歳を教えてください
  • 今日はどんな日?(年月日など)
  • ここはどこ?
  • 私(検査する側)が言った言葉を復唱してください
  • 数字の引き算
  • 2つ前のテストの単語を繰り返させる
  • 品物を5つ見せ、それをいったん隠すので、その品物が何だったかを答えてください
  • 野菜の名前を思いつくかぎり述べてください

といった質問があります。

このテストの場合、20点以下で若年性アルツハイマーが疑われます。

これらの診断テストは、インターネット上で診断することが可能です。

参考:長谷川式簡易知能評価スケール

6.若年性アルツハイマーを予防するには

若年性アルツハイマーの予防

若年性アルツハイマーの早期発見と早期対策だけではなく、「若年アルツハイマーになりにくくなる予防方法」についても見ていきましょう。

6-1.生活習慣を改善する

血糖値が高い状態が続いてしまうと、糖尿病と一緒に若年性アルツハイマーを発症させやすくしてしまいます。

糖尿病患者やその予備軍ともいえる人は、健康な人よりもおよそ5倍ほどアルツハイマー病の発症リスクを背負ってしまうそうです。

高血糖を招きやすい食生活は改善した方がよいでしょう。

また、喫煙と過度な飲酒も気をつけるべき生活習慣です。

喫煙は若年性アルツハイマーだけではなく、脳血管性認知症のリスクも高めてしまうと判明されており、過度な飲酒は脳の認知機能を低下させると指摘されています。

適度な飲酒と禁煙によって、若年性アルツハイマーの予防に繋げていきましょう。

6-2.昼寝を取り入れる

若年性アルツハイマーにおいて睡眠、特に昼寝は有効に働きます。

睡眠のもたらす効果はとても大きいもので、睡眠不足になると脳に大きな負担をかけてしまい、若年性アルツハイマーになる確率を引き上げます。

しかし、毎日昼寝を取ることで、アルツハイマー病の発症リスクを20%にまで下げることができると報告されています。

13時から15時の間で、30分以内のうたた寝が良いとされています。

6-3.運動の習慣をつける

海馬の萎縮や神経伝達組織の機能低下を起こす現象に、運動が有効であると指摘されています。

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を定期的におこなうと効果的です。

ポイントは、軽い運動を適宜おこなうことで、30分程度の運動をできれば毎日続けてみましょう。

趣味として楽しみながらおこなうとより効果的です。

7.若年性アルツハイマーの方への対応

若年性アルツハイマーの対応

若年性アルツハイマーは65歳以下の人に見られるもので、働き盛りの世代でも発症します。

家族や友人はもちろん、職場にいる同僚や上司が突然発症することもあるため、若年性アルツハイマーの人と関わる機会は十分にあると言えるでしょう。

若年性アルツハイマーの周辺症状には、周囲の調整や理解が必要で、迷子にならないようGPS機能のついたものを身に付けさせたり、何度も予定の確認をとってあげたり、また、本人の話を否定せずに聴いてあげることが非常に重要です。

迷子や物忘れなどを責めたてることは、本人にとっての精神的な打撃が大きく、うつ傾向が悪化してしまったり、怒って介護拒否を起こしたりしてしまいます。

認知症のケアは一人で行うことができません。

できる限りのサポートに加え、話を十分に聴いてあげることで、気持ちを支えてあげましょう。

8.まとめ

若年性アルツハイマーについて見てきました。

この記事のまとめ

1.若年性アルツハイマーは高齢者ではなくても発症する

2.身体・精神的初期症状と性格の変化は危険信号

3.早期発見・早期対策が重要

4.MMSE検査と長谷川式簡易知能評価スケールを試してみよう

若年性アルツハイマーを患う人の数は、非常に少ないです。

しかしその分、種々の症状がでていても、それと気づかないことが大きな問題です。

若年性アルツハイマーは早期発見と早期対策が非常に重要です。

その判断基準となる3つの危険信号にあてはまる人は、診断テストを一度試してみください。

また、専門医にかかることをおすすめします。

 

参考:
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/h0319-2.html
http://ansinkaigo.jp/press/archives/943
http://yoshiya-hasegawa.com/pdf/test/manual.pdf

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