認知機能が向上する?回想法の3つの効果

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回想法

回想法について見ていきます。

認知機能の向上が見込めるのではないか、と言われている方法に「回想法」があります。

1.回想法とは?

「回想法」というのは、1960年ごろから、概念として出てきたものです。年をとると、昔の話を繰り返したり、昔経験したことが「今」起こっているかのように詳細に述べたりする、という行動をとります。この行動は、周囲の人にとっては、ともすればうっとうしく思われがちでした。

しかし研究が進むうち、「昔のことを思い出すことにより、現在の生活や心を豊かにするのではないか」と考えられるようになりました。現在では、認知症予防のための一つの方法となりうるのではないか、という見方も出てきており、高齢者施設などでも導入されています。

「話す」「聞く」というコミュニケーションは、認知症予防において非常に効果的であるため、回想法が取り入れられるようになったのも、自然の流れと言えるでしょう。

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2.回想法の種類

回想法には、「個人回想法」と「グループ回想法」の2つがあります。

2-1.個人回想法

「個人回想法」とは、その名前の通り、個人で行うものです。しかし、回想法の大きなメリットは「コミュニケーションがとれる」ということですから、高齢者1人だけで、内的に回想をするわけではありません。カウンセラーと1対1で行います。

これには、リハビリのように、日時を決めて行うものと、日常生活で行うものの2種類があります。

2-2.グループ回想法

こちらは、6人~8人のグループで行います。レクリエーション的な意味も含むものであり、童謡を歌ったり、昔の遊びが組み込まれたりすることもあり、「同世代とともに、昔懐かしい時代を語り合う」という趣旨です。

3.回想法がもたらす3つの効果が認知機能の向上につながる

では、この「回想法」は、どのようなメカニズムでもってして、認知機能をあげているのでしょうか?そのメカニズムについてみていきます。

3-1.脳の活性化

記憶を呼び起こし、脳から思い出を引っ張り出すことは、脳を動かすことにつながります。これによって、脳の活性化を図ることができます。

3-2.コミュニケーション意欲の向上

コミュニケーションを持つ、ということは、認知症の予防につながります。これは、脳の血行が促進されるからだと考えられています。また、人と話す機会をたくさん持つことによって、もし認知症になったときでも、すぐに周囲の人が気づき、早期治療に取り組みやすいというメリットがあります。

3-3.心の安定

人間は、誰もが承認欲求を持っています。「自分の話をきちんと聞いてもらえる」ということは、心の安定を図るうえで、非常に有用です。また、昔の話をすることは、自分の人生を振り返ることにもつながり、精神面を充足させます。

4.遠藤医師の回想法スクールエンド

テレビでも取り上げられたものに、北名古屋の遠藤医師による回想法があります。「自分自身について自由に話してください」といっても、なかなか人は話し始めることができません。しかし、「餅つき」のような一つのキーワードを与えることによって、それの思い出話がたくさん出てきます。

人間は年をとって「記憶を失って」いったとしても、昔のことはよく覚えています。この「よく覚えていること」を意識的に引き出す回想法によって、人間は、生理的な機能の高まりや血行促進、精神の充足が得られる、と医師は指摘しています。

5.まとめ

回想法について見てきました。

回想法の3つの効果
1.脳の活性化
2.コミュニケーション意欲の向上
3.心の安定

回想法は、薬を使わない認知症予防の方法です。リスクがなく、心の安定にもつながるという意味で、とても有用です。血行の促進などから、科学的に認知症予防にアプローチできる回想法は、今ではさまざまな高齢者施設で取り入れられています。

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