
コグニサイズについて見ていきます。
認知症予防のためには、運動が有効だと言われています。そのなかから、今回は「コグニサイズ」というものを取り上げましょう。
目次(読みたいところまで移動できます)
1.コグニサイズとは?
コグニサイズとは、国立長寿医療研究センターが開発した運動のうちの一つです。認知症予防に効果的だと言われているプログラムをもとに組み立てています。
1-1.認知症予防を目的とした取り組み
平均寿命が延びていることなども一因となり、認知症の患者さんは増えています。そのため、認知症を予防するための取り組みがたくさんなされています。コグニサイズも、そのなかのうちの一つです。
関連記事:今日から実践できる!認知症の予防に効果的な16の食材と食事
1-2.国立長寿医療健康センターが開発
国立長寿医療センターが開発したコグニサイズは、「cognition」と「exercise」という言葉を組み合わせた造語が語源です。これはそれぞれ、「認知/認識」と「運動」という意味を持つ言葉です。
しっかりとしたエビデンスを元に作られたこの運動は、2015年に、普及拡大する、と同センターにより発表されました。
2.コグニサイズはどんな動きをする?
ここからは、具体的なコグニサイズの「動き」についてみていきましょう。
2-1.コグニステップ
「自分の両足でしっかりと立ち、数字を数え、3の倍数のときに手をたたく」というものです。
また、あわせて、
- 右足を出して
- それを戻し
- 次に左足を出して
- それを戻す
というステップも組み合わせます。
2-2.コグニラダー
コグニラダーというのは、はしごを使って行うものです。4色のはしごを使い、これを床に置きます。
はしごには4つの枠がありますが、一つの枠内で足踏みをしていきます。また、それ以外にも、「特定の色のときに、足を外に出す」などの課題があることもあります。
2-3.コグニウォーク
しりとりなどをしながら行う早足でのウォーキングを指します。頭の運動にもなるため、これも認知症予防に効果的です。
3.コグニサイズを行う際の注意点
運動量能力、特に高齢者のそれは、個人によって大きな差があるものです。そのため、コグニサイズを行っているときでも、人によってつらさを感じたり、大きな負荷になったりすることがあるでしょう。また、転んだり、それ以外の怪我をしたりする可能性もあります。このようなときは無理をせず、しっかり休むようにしましょう。また、水分補給も大切です。
加えて、コグニサイズには、「慣れ」が生じます。慣れてしまうと、刺激が少なくなってしまうのでしょう。そのため、新たな課題を作っていくことも大切です。
4.まとめ
コグニサイズについて見てきました。
具体的なコグニサイズの動き
1.コグニステップ…左右の足を交互に出しながら数字を数え、3の倍数のときに手をたたく
2.コグニラダー…床に置いたはしごの一つの枠内で足踏み
3.コグニウォーク…しりとりなどをしながら行う早足でのウォーキング
認知症予防のためのコグニサイズは、毎日やることで効果があがりやすくなります。誰にでもできる運動ですから、ぜひ取り組んでみてください。