介護保険と年齢|保険料支払いとサービス利用は何歳から?

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介護保険

誰もが耳にしたことのある「介護保険」。しかし、「名前は知っているけれど、どういうものかよくわかっていない」という人も多いのではないでしょうか。

今回は、介護保険とは何か、そしてそれにまつわるお金の話をしていきましょう。

1.介護保険とは?

介護保険とは、その名前の通り、介護制度を保障する保険のことです。介護や医療にかかる費用というのは、非常に高額です。そのため、個人で支払っていくことには限度があります。また、経済的な格差によって、受けられるサービスが大きく違ってきてしまうでしょう。
また、経済的に問題がなかったとしても、近くに助けてくれる親族などがいないこともいます。

このような、介護にまつわる不安を、みんなが納めた保険料で賄おう、という考え(制度)が、「介護保険」なのです。

2.介護保険料の支払い年齢|何歳から?

介護保険料は何歳から払い始めるのか、というところから見ていきましょう。国民年金は20才から納付義務があります。そのため、「介護保険料も20才からだろう」と思う人もいるのではないでしょうか。しかし、介護保険料を納め始める年齢は20才ではなく、40歳以上が対象です。

2-1.普通徴収

介護保険の納め方は、2種類あります。一つが、「普通徴収」です。まずはこちらから見ていきましょう。

こちらは、納付書によって納める形です。後述する、「特別徴収対象」となっていない限りは、この形式での納付です。

2-2.特別徴収

特別徴収は、普通徴収とは条件が違います。この「特別徴収」という言葉は、国民健康保険や後期高齢者医療制度なども対象となります。しかしここでは、「介護保険の特別徴収」にのみ焦点を当てましょう。

介護保険において、特別徴収の対象となるのは、年に18万円以上の年金をもらっている65歳以上の第一号被保険者です。言い換えれば、これに当たらない人はすべて「普通徴収」となります。

3.介護サービスを利用できる年齢|何歳から?

今までは「納める側」としての年齢を見てきました。ここからは、「納めた介護保険料を利用して、介護サービスを受けられる年齢」についてみていきましょう。これには2通りの分け方があります。

3-1.第1号被保険者(65歳以上)とは?

2000年から2013年までに1.4倍に膨れ上がったのが、こちらの分類の方です。「高齢者」に分類される年齢である65歳以上の人が対象となります。この年齢に達すると、どんな病気が原因であっても、「要介護の状態である」と認定されれば介護保障の対象となります。

3-2.第2号被保険者(40~65歳未満)

しかし、上のような区分だけでは、「若くて病気に苦しんでいる」という人をフォローすることができません。そのため、「第2号被保険者」という区分が設けられています。
これは65歳以下の人であっても、一部の病気の場合は制度の利用ができる、というものです。

この「一部の病気」は、「通常、老化によって起こると考えられている16の病気」を対象としています。たとえば、リウマチ。骨折を起こすほどの重度の骨粗しょう症。糖尿病により網膜症などや脳血管疾患などが対象となります。また、40歳以上64歳未満で患った認知症も対象となります。この世代の認知症を扱った小説なども出ており、目を通した人も多いのではないでしょうか。

3-3.適用除外者

大多数の人は、上の2つにあてはまるでしょう。しかしごく一部の人に関しては、「適用除外者」という扱いになります。この条件はシンプルです。

  • 海外に住んでいて、日本に住所を置いていない人
  • 日本に在留する期間が3か月未満で、日本国籍ではない者
  • 適用除外施設にいる人

「適用除外施設」とは、ハンセン病療養所や障碍者支援施設、一部の福祉施設などです。

3-4.7段階の要介護認定とは?

「なんらかの助けが必要である」と認定されれば、介護保険の対象となります。しかし、受けられるサービスは、その人の状況によって異なります。これは7段階に分けられています。1つずつ見ていきましょう。

要支援1…もっとも程度が軽いものです。身の周りの世話は自分でほとんどでき、日常生活に不便はありません。しかし、立ち上がるときなどに、つかまるものなどが必要になることもあります。また、お風呂などにおいて、一部分で、人の手を借りる必要があることもあります。

要支援2…「自力で立つこと」が若干不安定である人がここに分類されます。身の周りのことは自分でできますが、週に数回程度は、入浴介護が必要になるケースがこちらです。

要介護1…ここからは、「支援」ではなくなります。人の手が日常的に必要となる状態です。要介護1の場合は、「身体を清潔に保つこと」「服の着脱」「部屋の掃除」「薬を飲むこと」「お金の管理」などのうちのどれかにおいて、1日に1回以上の介護が必要となります。

要介護2…上記であげた5つのうち、2つ以上の分野での介護が必要な状態です。また、起き上がるときにも、自力だけでは難しくなっており、人の手を借りることが求められます。

要介護3…上記であげた5つのうち、3つ以上の分野での介護が必要な状態です。この状態になると、寝返りを打つことも困難です。また、この段階から、日常生活の「行動」のみではなく、その人の性質に関わる問題が出てくるケースが含まれます。たとえば、介助に対して抵抗をしたり、今まではそんな人ではなかったにも関わらず暴言を吐いたりするなどです。暴力が伴うこともあります。

要介護4…この状態になると、1日に1回だけでなく、複数回の介護が求められます。姿勢を維持したり、食事をとったり、排泄をしたりといった基本的な行動においても、人の手が必要です。植物状態の人もここに分類されます。

要介護5…もっとも重い状態です。自分で姿勢を維持することほとんどできず、身の周りの介護を行う回数が1日に5回以上に及びます。

3-5.扶養を受けている人が介護保険サービスを利用できる年齢は?

「専業主婦などで、扶養に入っている人の場合はどうなるか」ということを疑問に思う人もいるでしょう。自分自身で介護保険料を納めていないので、介護保険サービスを受けられる年齢に制約がかかる、と考える人もいるかもしれません。

しかし、この点については心配はいりません。扶養に入っているということは、配偶者などがその分の介護保険料を納めている、ということになるからです。そのため、扶養家族であろうとなかろうと、上の「介護保険サービスを利用できる年齢」とまったく同じ待遇が受けられます。

3-6.特定被保険者とは?

特定被保険者制度は、少し厄介です。できるだけわかりやすく解説していきましょう。
基本的には、扶養されている立場の人は自分自身では保険料を納めることはありません。しかし、

  • 被保険者の人が40歳~64歳までの第2号被保険者ではなく
  • かつ被扶養者に40歳~64歳までの人がいる場合

というケースになると、話は厄介です。

この場合、「扶養している人」の方は、保険対象外ですから、介護保険料を納める必要はありません。しかし、介護保険料を納めていないため、扶養している家族が介護サービスを必要とした場合、「何もお金を納めていないのに、サービスだけを受けられる」という状態に陥ってしまいます。これでは公平さを欠きますよね。

そのため、「特定被保険者」という制度が出てきます。これは、上のケースでいう、「本人は第2号被保険者ではないけれど、第2号被保険者に当てはまる人を扶養している人」に介護保険料を納めてもらうという仕組みです。

4.まとめ

介護保険は非常に入り組んでいます。
ただ、

  •  40歳から納め始めるもの
  • 65歳以上で支援が必要になった人なら、原因を問わずに受け取れる
  • 40歳~64歳までの人の場合は、16の疾患にかかった場合はサービスを受けられる
  • 受けられるサービスは介護度によって違う
  • 保険を納める形には、普通徴収と特別徴収がある
  • 自分自身は第2号被保険者ではないけれど、第2号被保険者を扶養している人には「特定被保険者」という制度がある

ということだけでも押さえておけば、理解はスムーズに進むでしょう。

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