サービス付き高齢者向け住宅でも医療費控除を受けられるの?

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サ高住の医療費控除

サービス付き高齢者向け住宅においての医療費控除について見ていきます。

日本にはさまざまな制度があります。出産による経済的負担の軽減を目的とした「出産一時金」、生命保険へ加入していれば、入院したときに「入院給付金」、手術となれば「手術給付金」を受けることができます。

ただ、これらの制度を知っているだけでは意味がありません。ちゃんと利用することで初めて意味をなします。

以上のような支援制度は、サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)で活用できるケースがあります。

「まさか自分が事故や病気にかかる訳がない」と思っている方もいるかもしれませんが、この先何が起こるか分かりません。

例えば、明日、不慮の事故でケガに遭うことだってあり得るのです。そんなときに支援制度を知っているか、知っていないかで、その後の生活は大きく変わってきます。「備えあれば憂いなし」、先人の言葉どおり、もしものために今のうちから準備をしておくとよいでしょう。

1.医療費控除は最も身近で、誰にでも当てはまる制度

国や各市町村の支援制度にはさまざまな種類があります。

ただ、それらの多くは出産時や入院時など、一定の条件下でのみ認められるもので、多くの人が恩恵を受けられる訳ではありません。その点、「医療費控除」は誰にでも当てはまり、最も身近な制度であるといえます。

医療費控除とは、治療等のために支払った費用に、一定の所得控除を受けることのできる制度です。この制度はサ高住でも一部適用されるので、ぜひ覚えておきましょう。

2.サ高住における控除の対象は治療行為のみ

医療費控除は、サ高住でも一部適応されると説明しましたが、ひとつだけ注意していただきたい点があります。それは、支払った費用全てが控除の対象とはならないことです。

老人ホームや介護施設などは入居しただけで、それらの費用が対象範囲となりますが、サ高住は「施設」というよりも「住居」という見方をされるため、家賃などの費用は対象外にされてしまいます。

サ高住で対象とされるのは、「併設された介護施設や外部の医療サービス」を利用した場合のみです。つまり、老人ホームや介護施設のように入居するだけでは医療費控除を申請できませんので、しっかりと把握しておきましょう。

3.医療費控除の対象期間と対象

医療費控除の対象期間は、1月1日から12月31日までの1年間です。例えば、2月〜5月までの間に治療を要した場合、一定以上の治療費を支払っていれば、控除を受けることができます。

対象範囲は、自分自身はもちろん、配偶者や親族なども認められます。つまり、サ高住に入居した方の御子息やご息女、その他親族が費用を支払っている場合でも、控除を受けられることを意味します。

ちなみに親族以外の方が費用を支払っている場合は対象外なので注意してください。

4.医療費控除の算出法

では、実際に医療費控除額の算出方法をご紹介します。

4-1.算出方法

【1】(1年間で支払った医療費)-【2】(入院給付金や高額療養費などで補填された金額)-【3】(10万円)=医療費控除額

例を挙げると、Aさんが2014年の1年間で「100万円」の治療費を支払ったとします。Aさんは国民健康保険に加入しており、1ヶ月間の治療費が高額だったため、高額療養費制度を申請しました。ここで、【1】である100万円から、高額療養費の60万円【2】を引きます。さらにそこから【3】10万円を引いた「30万円」が医療費控除額となります。

※実際に100万円の治療費を支払った場合の金額とは異なります。

保険による補填がない場合は、支払った金額から10万円を引いた額が控除額になります。

5.高額療養費ってなに?

高額療養費とは、1ヶ月の療養費が一定額を超えた場合に役所へ申請することで、超過分の金額が手元に戻ってくる制度です。年収による限度額が設定されているので、事前にチェックしておくことをおすすめします。

また、療養期間や患者さんのご年齢などでも限度額は変化します。平成27年より所得区分が細かく設定されているので、詳細を知りたい方はお住まいの市役所等へ問い合わせてみてください。

これらの制度を申請する場合には、実際に支払った治療費の領収書等が必要となるため、治療の際はしっかり保管しておくようにしましょう。手続きのタイミングとしては、年度末の確定申告の際に行います。

以上のように、サービス付き高齢者向け住宅でも医療費控除を受けることができます。しかし、全てが対象となるわけではなく、一部のみが控除の対象となることは忘れないようにしましょう。

一定の条件下のみの適応になりますが、知っておかなければ損です。税金の話なので難しく感じるかもしれませんが、条件次第では経済的負担をグっと減らすチャンスになります。

6.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅においての医療費控除について見てきました。

サービス付き高齢者向け住宅に入居するだけでは控除を受けることはできません。なかには入居のみで支援や介護などはお願いしないという方もいると思います。「だから関係ない」ではなく、この話をしっかり覚えておくようにしてください。

今は元気でも将来的にケガや病気を患うかもしれません。そのときに、少しでもお金の負担が減ると嬉しいはずです。万が一のために備え、いつまでも充実したセカンドライフを過ごせるようにしましょう。

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