サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に住む13のメリットと5のデメリット

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サ高住 メリット

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に住むにあたってのメリットとデメリットについてご紹介します。

超高齢化社会となった日本全国に増え続けている「サ高住」ですが、「名前は聞いたことがあってもどんなものかわからない」「老人ホームとはなにが違うの?」と考えている人も少なくないのではないでしょうか。

本稿では、サ高住に入居する、サ高住で暮らすことにどのようなメリットがあるのか?一方でデメリットにはどのようなことがあるのか、について紹介してまいります。

1.サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは、高齢者単身・夫婦世帯が安心して生活することができる都道府県単位で認可・登録された賃貸住宅で、民間事業者などによって運営されています。原則25㎡以上の床面積とバリアフリー化が義務付けられており、安否確認と生活相談を最低限のサービスとして提供しています。

日中はケアの専門家が常駐しており高齢者が安心して暮らせるよう配慮されています。

関連記事:急増するサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?10の特徴

2.サ高住に住む13のメリット

サ高住は、主に自立あるいは軽度の要介護状態の高齢者を受け入れており、有料老人ホームではなく、一般の賃貸住宅扱いとなります。ここでは「住み替えが容易」「バリアフリー構造」「生活相談が可能」など、サ高住ならではの13のメリットについて一緒に学んでいきましょう。

2-1.入居条件が厳しくなく契約しやすい

サ高住の一番のメリットは、一般的な賃貸住宅に比べて高齢者が簡単に借りることができる点です。利用権方式ではなく賃貸借方式の施設が多いことも特徴です。

入居時に支払う敷金の返還も受けやすく、入居者の権利が守られているので安心して住み続けることができます。入居の基本条件は「60歳以上の高齢者または要介護者・要支援者」「60歳以上の高齢者または要介護者・要支援者の同居者」となっています。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の5つの入居条件

2-2.住み替えが容易

サ高住への住み替えを検討している方は、一般社団法人移住・住みかえ支援機構が運営する「マイホーム借上げ制度」を活用することができます。

「マイホーム借上げ制度」とは、移住・住みかえ支援機構が、高齢者の所有する住宅を借り上げて子育て世帯等へ転貸する仕組みです。

この制度を利用すれば安定した賃料収入を定期的に得られるので、自宅を売却せずに住み替え資金として活用できます。

2-3.安否確認がついている

サ高住では、ケアの専門家が日中の安否確認を行うことが義務付けられています。定期的に部屋を訪問する、毎食時に確認をするなど、方法は運営会社によってさまざま。中には、日中だけでなく夜間も安否確認を行っているケースもあり、感知センサーやビデオカメラなどのシステム的な安否確認が導入されているサ高住もあります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の安否確認サービスとはどんなもの?

2-4.生活相談ができる

サ高住では、介護・生活支援サービス全般の相談や手配、家族からの伝言代行などに生活相談員が対応しています。「電球が切れてしまった」「最寄りのバス停の時刻表を調べてほしい」など日常の困り事全般に対応しています。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の生活相談員にはどんな役割がある?

2-5.自立も要支援も要介護も受け入れ可

60歳以上であれば、健康な方から軽度の介護や支援が必要な方まで、基本的に誰でも入居が可能です。

「身の回りの世話ができる」「認知症患者ではない」など施設により入居基準はさまざま。中には重篤な持病を持つ患者を受け入れている施設もあるので問い合わせをして確認しましょう。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の5つの入居条件

2-6.介護サービス事業者を自分で選べる

サ高住はあくまでも「住宅」であるため、介護・医療については外部からのサービスを受けることになります。従って自身に合った介護サービス事業者を選ぶことができる点もメリットと言えるでしょう。

中には、介護サービスを定額で提供しているサ高住もあります。その場合は、介護福祉士やヘルパーが常駐して要介護者をサポートします。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅のサービス内容ってどんなもの?

2-7.バリアフリー構造(介護付き有料老人ホームより細かい基準)

サ高住は、施設全体が床の段差がないバリアフリー構造が義務化されています。78センチ以上の廊下幅にするなど、有料老人ホームより細かい基準が設定されており高齢者が安心して住める構造になっていることも大きなメリットです。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の建築基準はどうなっている?

2-8.自炊かサービスを利用するか選べる

自炊設備があるサ高住では、自炊と契約制の食事サービスを自由に選択することができます。そのため、自分で料理できる間は自炊して、できなくなったら食事サービスを受けることも可能です。

2-9.家事や洗濯は自分でやるかサービスを受けるか選べる

自立した高齢者は掃除や洗濯を自身で行うか、有料のサービスを利用するか選ぶことができます。介護認定がある場合は、介護保険を利用して訪問介護の生活援助を受けることもできます。特定施設の場合は利用料の中に洗濯・掃除にかかる費用も含まれています。

2-10.プライバシーが守られている(完全個室・個別ポストなど)

完全個室のためプライバシーが守られており、部屋で安心して過ごすことができます。個別ポストを備えている住宅もあり、家具付き、トイレ付き、風呂付きなどさまざまな条件からライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅での入居者のプライバシーは守られる?

2-11.初期費用が少なめ

サ高住は、多くの場合敷金・礼金の初期費用が必要となります。初期費用は0円~数百万円と、有料老人ホームに比べて入居の際にかかる費用負担が少ないこともメリットです。

注意するべきポイントとしては「一般型」と「介護型(特定施設入居者生活介護)」で初期費用が異なることです。

主に自立した人を受け入れる「一般型」は、まずは入居時に初期費用として敷金・礼金を払い込みます。そして、入居後に月額費用として生活費などを自己負担することになります。介護が必要な場合は、訪問サービスなどの事業者を利用し、介護サービス費は自己負担となります。

「介護型」では、初期費用として入居一時金を払い込み、さらに入居後に月額費用として介護サービス費と生活費を負担することになります。介護サービス費は、要介護度などによって異なるので、施設に確認をしましょう。

入居一時金とは、その施設を利用する権利を取得するための費用です。各施設によって償却期間と償却率が定められており、一定期間内に退去した場合は返還金を受け取ることができます。償却期間と償却率は施設によって異なるため、必ず事前に確認しておくことが大切です。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅には入居一時金はあるの?いくらくらい?

2-12.月額費用が低め

月額利用料は10~30万円程度と住宅により異なります。ここでは、東京のサービス付き高齢者向け住宅の自己負担額の一例をご紹介します。

一般型の場合、居住費、食費、その他費用で約17万円。特定施設型では、居住費、食費、その他費用、サービス付き高齢者向け住宅サービス費などで19万円~20万円となります。

また、収入・課税額が低い場合、高額介護サービス費などの補助金が自治体から支給されるケースもあります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)での生活にかかる費用まとめ

2-13.外出・外泊は自由にできる

サ高住は「自宅」扱いとなりますので健康な高齢者の場合、外出・外泊の制限等はない場合がほとんどです。安否確認のため、門限を設定しているサ高住もありますが、受付に伝えれば門限外であっても外出が可能となります。ただ、軽度の認知症を発症している場合は家族の同意や、GPS機器の携帯を義務付ける施設もあります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅は自由に外出することはできる?

3.サ高住で考えられる5つのデメリット

多くのメリットがあるサ高住ですが、デメリットが全くないわけではありません。次は、サ高住のデメリットについて順番に学んでいきましょう。

3-1.契約時に連帯保証人を求められる

サ高住では入所手続き時に、一般的な不動産契約同様、連帯保証人が求められます。現状では、連帯保証人がいない高齢者が入れる施設は多くはありません。中には、成年後見人制度が必須となる施設もあります。

3-2.介護・医療の費用は別途必要

先に述べたように、サ高住で必ずついているサービスは、安否確認と生活相談のみである点は注意が必要です。

介護・医療については外部からのサービスを受けることになるため、訪問介護などの介護サービスを利用する場合は、利用した分だけ事業者に費用を支払います。

多くの介護が必要になると費用も高額になります。そのため、介護サービスや医療処置が多く必要になった場合の対応や費用について十分に確認した上で事業者を選ぶことが大切です。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅で行うことのできる医療行為とは?サービス付き高齢者向け住宅のサービス内容ってどんなもの?

3-3.要介護度が重度の場合、退去を求められることも

要介護度が高くなった場合、退去を求められることはサ高住の大きなデメリットと言えるでしょう。入居時には自立だったとしても、入居後に体調を崩したりして介護度が重くなることは十分に考えられます。そのような場合は、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームへの住み替えを検討しなければならないこともあります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅で退去させられることはある?

3-4.夜間に職員がいないケースも

夜間に職員がいなくなり、緊急時は緊急通報システムによって外部の警備会社などにつないでいる施設も多く見られます。夜間の見守り体制が十分でない点もサ高住のデメリットの1つと言えます。

3-5.「サービス」の内容は各事業者でバラバラ

談話のできる共用スペースやカラオケなどの設備が充実している施設や、クリスマス会などの季節ごとのイベントやサークルなどの催しものを開催する施設、小旅行を企画する施設もあり、サ高住が提供するサービスはさまざまです。中には、フィットネスルームなど、高級ホテル並みの共用設備を備えていたり、ペットを飼うことが許されている施設もありライフスタイルの充実を図りたい高齢者のニーズに応えています。

介護サービスや医療ケア対応なども運営事業者によってばらつきがあるので、希望するサービスが受けられるかどうか事前にしっかりと確認しましょう。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅のサービス内容ってどんなもの?

4.サ高住は見極めが肝心

このように、サ高住は運営事業者によって提供するサービス内容や対応する介護度なども大きく異なり選択肢の幅が非常に広いことが特徴です。設備等のハード面だけでなく、介護サービス、安心できるサポートサービスの有無などをしっかりと確認し、自身の健康状態やニーズに合った施設の見極めが重要となります。

4-1.入居前に聞き漏れがないようにする

月額費用、希望のエリア、医療行為に関する要件など確認事項はたくさんあるので、事前にチェックポイントを把握しておき、聞き漏らさないようにしましょう。希望条件を、リストにまとめておくのも良いでしょう。施設選びを手助けしてくれる良い紹介会社を探して利用するのもおすすめです。無料で利用でき、条件に合った施設を探してもらえます。施設見学に同行してもらえるので質問漏れがなくなり、聞きにくい事も代わりに聞いてもらえるメリットがあります。

4-2.毎月どれくらいかかるのか試算しておくこと

月額利用料の内訳は、賃料、管理費・共益費、水道光熱費などになります。賃料は、近隣の賃貸マンション・アパートなどの家賃相場を基準としている施設が多いため、都心部のサ高住は賃料が高く、地方都市の賃料は低く抑えられています。

また、管理費・共益費は居室以外の共用スペースの維持にかかる費用で、広いレクリエーションルームなどがあるサ高住は割増になることが多いです。

水道光熱費についても、冬場の暖房費が割増になる施設もあるので注意が必要です。食費は、基本的には月額料金が最初から提示されている場合がほとんどで3〜5万円の範囲内で収まります。

さらに、必須サービスである安否確認や生活相談の費用も必要です。管理費の中に含まれているのか、別払いとなるのか確認しておきましょう。

有料老人ホームと同様、介護保険1割自己負担額は必要です。介護の必要のない場合には、介護保険はかかりません。

いずれにせよ、入居後に「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、毎月どのぐらいの費用が必要となるのか事前にしっかりと把握しておくことが重要です。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)での生活にかかる費用まとめ

5.まとめ

サ高住のメリットとデメリットについて見てきました。

急速な高齢化を見据え、高齢者が安心して暮らせる住まいとして平成23年度に制度化されたサ高住。空き物件も比較的簡単に見つけることができますが、低価格帯の物件は人気があるため、気に入った物件が見つかった場合は早めの申し込みを検討しましょう。

サ高住は入居基準や提供サービス、利用料などがさまざまです。施設探しの際は、エリアや周辺環境、資金計画など自身の条件を整理し、確認漏れがないように注意しましょう。必要であれば紹介会社なども活用し、納得するまで見学・体験入居を重ねることで自身にぴったりの施設を見つけることができるはずです。

参考URL:
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=99914
http://www.minnanokaigo.com/search/sakoujyu/private/
http://www.minnanokaigo.com/guide/type/sakoujyu/

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