なぜできた?サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の目的と定義とは?

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サ高住の目的や意義

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の目的と意義について見ていきます。

住み慣れた我が家で一生を過ごしたい、という思いは誰にでもあるでしょう。しかし、年を重ねると体の自由もきかなくなり、病気もしがちになります。

そのような時思うのが「老後は誰が面倒を見てくれるのだろう?」という不安ではないでしょうか?

家族はいるものの世話をかけたくない、しかし一人もしくは夫婦だけで暮らすのは身体的な不安があるという場合考えられるのは介護施設という選択です。

介護施設にはさまざまなタイプがありますが、その中で現在注目されているのが、サービス付き高齢者向け住宅です。

1.サービス付き高齢者向け住宅の目的

介護施設の中でも、利用料が安い特別養護老人ホームは現在、約52万人もの人が入居待ちをしている施設です。

その対策の一つとしてつくられているのが、サービス付き高齢者向け住宅です。

1-1.サ高住入居の対象者は?

入居条件としては「60歳以上の高齢者または要介護・要支援者」「60歳以上の高齢者または要介護者・要支援者の同居者」「要介護認定もしくは要支援認定を受けてい る60歳未満の人」とされています。

要介護度としては軽度までで、自立していて自分の身の回りの世話ができる人が対象者となります。

認知症である場合は、基本的には入居できないケースの方が多いです(※対応可能なサービス付き高齢者向け住宅ももちろんあります)。他にも、感染症にかかっていないことなども条件になっていることもあります。

ただし、自治体や施設によって入居基準が異なりますので、詳細は施設に確認することが必要です。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅での入居者のプライバシーは守られる?サービス付き高齢者向け住宅の5つの入居条件

1-2.介護・医療と連携したサ高住居住者の安全の確保

加齢とともに身体は衰え、今まで住んでいた家では入浴やトイレなどの利用が簡単にできなくなることもありますよね。

また、夫婦だけで住んでいる場合など、「もしどちらかが倒れたら?」という不安を抱えながら生活をしなければなりません。

そういった不安を解消し、安心して生活できる住まいを提供するために制定されたのが「高齢者住まい法」です。サービス付き高齢者向け住宅は、その試みの一つとして推進されているバリアフリー構造の賃貸住宅なのです。

サービス付き高齢者向け住宅は、居室の広さや設備・環境などバリアフリーに整え、さらに専門家による安否の確認、生活相談サービスなどを提供することで、60歳以上の方が安心して過ごせる環境が整っている住宅です。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の建築基準はどうなっている?サービス付き高齢者向け住宅で行うことのできる医療行為とは?

1-3.日本と海外の介護施設の比較

2000年に介護保険制度がスタートし、介護施設などの入居をサポートできる体制を整えつつある日本では、有料老人ホームやグループホームなどの居住系、特別養護老人ホームや老人保健施設なども急増しています。

しかし、現在では特別養護老人ホームなどの入居待ちも多く、65歳以上の人に対する住宅供給率は4.4%です。

この数値を海外と比較してみましょう。

例えば、スウェーデンでは6.4~8%。ナ ーシングホームやアシステッドリビングなどがあるアメリカでは9.5%、デンマークにいたっては11.4%と日本に比べると高比率です。

日本においても、さらなる高齢者住宅の増加を期待したいところです。

1-4.サ高住なら住み慣れた地域で介護サービスを受けながら過ごせる

年を重ねてから、新しい土地で見ず知らずの人と過ごすのは、精神的にもつらいものですよね。

それが嫌で部屋に引きこもってしまうと、認知症などの症状を引き起こすことにもなりかねません。

住み慣れた地域なら、買い物に行くのも出かけるのも便利。同じ住宅に知り合いがいる可能性もあり、安心して暮らすことができますね。

住み慣れた地域で、周囲の人とコミュニケーションを取り、介護サービスを受けながら安心して暮らすということもサービス付き高齢者向け住宅の大切な目的の一つです。

2.サービス付き高齢者向け住宅の定義

サービス付き高齢者向け住宅の定義について説明しましょう。都道府県、政令市、中核市によって登録を認められた事業者のみが経営することが可能。問題が生じた場合は、自治体が介入することもあります。

2-1.サ高住の規模、設備について

段差のない床、車いすで移動しやすい廊下の幅、必要部分の手すり、バリアフリー構造であること。それぞれの専用部分には、水洗トイレ、洗面、キッチン、収納、浴室を完備。床面積は原則として25平方メートルであること、といった条件があります。

2-2.サ高住の「サービス」について

安心して生活するためにケアの専門家が日中常駐していること。ケアの専門家というのは、社会福祉法人、医療法人、指定居宅サービス事業所等の職員、医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、介護職員初任者研修課程修了者のことをいう。安否確認と生活相談サービスをすべての居住者に行うこと、となっています。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅のサービス内容ってどんなもの?

2-3.サ高住の契約について

賃貸借契約と利用権方式の契約があり、書面において契約をします。契約により、事業者から一方的な解約や居室変更などができません。

また、新築などの場合、工事完了前に前払い金などを受領しないこと、といった内容も盛り込まれています。基本的には通常の不動産契約と同じように、連帯保証人が求められることが多いです。

60歳以上の人が住宅を借りやすくすることを目的とした「高齢者住まい法」に基づいてつくられているサービス付き高齢者向け住宅。

現在は増え続けていますので、比較的借りやすい状況です。しかし、低価格のものは人気がありますので、条件が合うものを見つけたら早めに検討するようにしましょう。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の賃貸契約は終身借家権?どんな契約?

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の目的と意義について見てきました。

目的や意義を知っておくことで、契約内容やその仕組みの意味がわかってくるのではないでしょうか。

詳しい背景までは調べなくても、なぜサービス付き高齢者向け住宅ができ、どういった役割を担うかは頭の片隅に入れておきたいところですね。

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