介護保険施設

毎月どのくらいかかる?9つの介護施設・住宅の月額費用まとめ

介護施設 費用

介護施設にはさまざまなものがあります。今回はその特徴とともに、その月額費用についてみていきましょう。

1.介護施設・住宅の費用の違い

介護施設(介護住宅)は、サービスが施設によって違います。そのため、当然料金にも違いが出てきます。

2.介護施設・住宅の月額費用の目安

介護施設(介護住宅)の月額費用は、その施設・その施設によって違います。まずは「月額費用」に絞ってみていきましょう。

2-1.食事や介護費用が月額費用に含まれる施設

「介護サービスがついていること」が原則となっている施設の場合は、基本的には介護費用が毎月の月額利用料に含まれています。また、介護が必要な場合は食事の世話も必要であることが多いからか、食事の費用もなかに組み込まれているものも多いようです。

2-1-1.特別養護老人ホーム

長期入所が可能な特別養護老人ホームは、希望者が非常に多く、入るのは難しいです。しかしその分費用も安く、リーズナブルです。毎月の費用は5万円~15万円程度です。

2-1-2.介護老人保健施設

一般的に、「老健」と呼ばれるものがこちらです。家庭への復帰を目指しているため、リハビリテーションなどが組み込まれています。これは6万円~16万円程度で利用できます。

2-1-3.介護療養型医療施設

重い要介護の人であっても受け入れてもらえ、認知症にも対応できます。もっとも大きな特徴は、点滴や痰の吸い出しなどの医療的なケアにも対応している、ということです。それなのに費用は割安で、7万円~17万円程度で利用できます。

2-1-4.グループホーム

認知症の方を受け入れられる施設です。(名称として「グループホーム」という単語を使うこともできますが、この場合は除きます)12万円~18万円程度で使うことができます。

2-1-5.介護付き有料老人ホーム

民間企業によって運営されており、介護サービスが付随しています。料金の差が大きく、12万円~30万円程度です。

2-2.食事や介護費用が別途かかる施設

上であげたものは、食費や介護費用が月額料金に含まれています。ここからは、含まれないことが多い施設についてみていきましょう。

2-2-1.シルバーハウジング

バリアフリーなどが考えられ、高齢者向けに作られた住宅のことを指します。ただし、介護サービスは付随していません。そのため、介護サービスを受けるときは外注することになります。

月額費用は、普通のマンションなどを想像してください。4万円~13万円程度のことが多く、ここに別途費用が積み重なります。

2-2-2.介護付きケアハウス

「軽費老人ホームC型」と呼ばれるものであり、名前の通り、比較的安い費用で利用できます。A型やB型とは違い、認知症患者の人でも受け入れています。8万円~18万円程度で、ここに食費が別途必要になります。ただし、介護サービス費用は利用料金に含まれます。

2-2-3.住宅型有料老人ホーム

ジムなどの設備がしっかり整っており、レクリエーションを重視する人におすすめです。「住宅型」というところからもわかるように、「住むこと」の方に重点が置かれています。介護付き有料老人ホームとは違い、自立~要支援の人(軽い要介護状態の人が含まれることもある)が対象です。介護サービスは外部に委託していますが、食事の世話は、料金を含め、ホームに任せられます。費用は15万円~30万円程度です。

2-2-4.サービス付き高齢者向け住宅

バリアフリーになっており、専門家などによる安否確認が行われるものです。充分な面積も確保されています。介護や食事の世話は、外部スタッフに依頼することになりますが、これはあくまで「原則」です。サービス付き高齢者向け住宅によっては、施設内での提供が行われることもあります。月額費用は9万円~16万円程度が一般的です。(食事や介護費用は別と考えた場合)

3.月額費用以外にかかる費用

施設の費用を考えるとき、「月額費用」以外にも考えたいものがあります。それが、入居一時金などです。

3-1.入居一時金

もっとも大きいのが、これでしょう。特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型施設・シルバーハウジングなどは不要ですが、それ以外のものに関しては、入居一時金が発生することもあります。その料金はまったくの0から数千万円に及ぶケースまであり、施設によって違いがあります。また、入所後間をおかず対処する場合、未償却分が返却されることもあります。

3-2.介護・医療関連費用

介護サービスや医療ケアを外部に委託すると、当然その分の費用がかかります。また、なかには、「要介護度が進みすぎると、外部サービスでは対応しきれなくなるため、退所を促さされる」という施設もあるので、あわせて確認が必要です。

また、介護付きのところであっても、規定以上の介助をお願いしたりする場合は、別途費用が発生します。

3-3.健康管理サービス

定期診断や薬代といったものです。これらについても確認しておきましょう。

3-4.生活支援サービス

これは多岐にわたります。外出時の付き添いから掃除、書類作成まで、実にさまざまです。何に対応しており、どこからが有料で、どんな形でやってくれるのか、ということは、施設によって大きく違うでしょう。そのため、この点をきちんと事前に確認しておくことも、トラブルや、「こんなはずじゃなかった!」という事態を避けることに役立ちます。

なお、「理容・美容代」もここに含まれることがあります。

3-5.娯楽など

お金(材料費)が発生するレクリエーションやサークル活動をする際に発生するものです。しかしこれが求められるケースはそれほど多くはないでしょうし、求められたとしてもそれほど大きな金額にはならない、と考えてよいでしょう。

4.まとめ

高齢者のための施設は、代表的なもので9つほどあります。(もちろん分類にもよります)それぞれに特徴がありますし、費用の面でも違いがあります。

自分たち家族にとって有用なものはどれなのか、金銭的な事情を踏まえてどれを選べばいいのか、ということを考えて、きちんと選択しましょう。また、月額費用だけでなく、それ以外の一時金やサービス費用の換算も忘れてはいけません。不明点は納得がいくまで問い合わせましょう。

グループホームとはどんな施設なのか?8つのポイントから解説

グループホーム

グループホームについて見ていきます。

認知症高齢者グループホームは、認知症の人の増加にともない、施設数を増やしています。

しかし、「グループホーム」と聞いても具体的なイメージがわかない方も少ないないのではないでしょうか?

そこで、グループホームについて、

  • グループホームとは?(概要)
  • サービス
  • 設備
  • メリット・デメリット
  • 選び方
  • 費用
  • 入所条件・利用対象者
  • 入所手続き

といった8つの内容にわけて解説していきます。

認知症の人のご家族など、グループホームに興味をお持ちの方はご参考いただければと思います。

1.グループホームとは?

グループホームの共同生活

  • 認知症の人のための共同住宅
  • 1ユニット9人までの「ユニット制」
  • 認知症の進行をゆるやかにする
  • 認知症の人の家族の負担軽減

グループホームとは、認知症の高齢者の方が共同生活を送るための介護施設です。

認知症の人だけではなく、介護を行うためのスタッフも一緒に生活を送ります。

入居者は少人数(5~9人)単位のユニットでの生活が基本となっていて、現在では最大2ユニット(18名)までの施設しか認められていません。

この人数には介護スタッフも含まれます。

認知症の人たちにも自分でできることは自分でやるようにしてもらい、認知症の進行を少しでも遅らせることが目的となっています。

また、専門スタッフが常駐しているため、家族が安心して預けることができ、家族の介護負担を軽減してくれます。

認知症対応型共同生活介護、認知症高齢者グループホームとも呼ばれます。

2.グループホームのサービス内容

グループホームのサービス

グループホームでは以下のようなサービスがあります。

  • 基本的介護サービス
  • 生活(食事・掃除・洗濯など)支援サポート
  • 機能訓練(リハビリ・レクリエーションなど)
  • 緊急時の対応

認知症に理解のある専門のスタッフと共同生活を送りますが、できるかぎり自分たちのことは自分でやれるようにするため、スタッフはそのサポートをすることがメインとなります。

また、グループホームでは医療行為は原則として行いません。

そのため、常に見守りを必要とする重度の認知症の人は受け入れしないことも多いです。※施設によります

2-1.グループホームでの一日の流れ

各施設によっても異なりますが、以下にグループホームでの一日の流れの一例を紹介します。

■朝

  • 起床
  • 健康チェック
  • 朝食(準備~片付け)
  • 散歩

■昼

  • 昼食(準備~片付け)
  • レクリエーション
  • 昼寝
  • 入浴
  • おやつ
  • 健康チェック

■夜

  • 夕食(準備~片付け)
  • 趣味
  • 共同生活者との団らん
  • 就寝(午後9時頃)

3.グループホームの設備

グループホームのレクリエーション

グループホームの基本的な設備は以下の通りです。

  • 居室(個室・準個室)
  • 食堂(キッチン・ダイニングルーム)
  • リビング
  • トイレ
  • 浴室
  • リハビリ・レクリエーションルーム
  • 健康チェックルーム
  • 洗濯室

自室となる居室を除くと、基本的な設備は共同になっています。

居室内にトイレやキッチンがないグループホームが多いです。

4.グループホームのメリット・デメリット

グループホームのメリット

グループホームを利用する上での、入居するにあたってのメリットとデメリットについて見ていきます。

4-1.グループホームのメリット

  • 認知症の専門スタッフが常駐
  • 認知症のためのレクリエーションやリハビリが充実
  • 少人数のためお互いのことがわかる・覚えておける(家族も)

グループホームは専門スタッフが常駐しているため、認知症の人にとっては安心して過ごせる介護施設です。

特に、認知症の進行を遅らせるために、日々リハビリやレクリエーションが行われます。

また、1ユニット最大9人という少人数での共同生活のため、基本的に顔見知りの人たちとやりとりができます。

4-2.グループホームのデメリット

  • 費用(利用料)が他施設に比べやや高め
  • 医療行為には対応していない
  • 重度の認知症の場合、入居できない(退去を求められることがある)
  • 入居条件がやや厳しめ

月額費用は概ね15~30万円がかかり、他の介護施設と比較しても決して安いとはいえません。

また、認知症の人を対象とした施設ではありますが、医療行為には対応していないため、重度の認知症の場合はそもそも入居ができません。

入居後に症状が進行した場合も、退去を求められることがあります。

5.グループホームの選び方

グループホームの選び方

グループホームを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

  • 必ず見学に行く
  • 清潔さ(ゴミの有無・ニオイなど)を確認
  • スタッフの対応を確認
  • 料金の内訳を確認
  • 入居状況を確認

それぞれについてどのようにチェックしていくかを解説していきます。

5-1.必ず見学に行く

広告やインターネット情報だけで入居を決めてしまうと、入居後にトラブルになるケースが非常に多くなります。

5-2.清潔さ(ゴミの有無・ニオイなど)を確認

見学に行った際に、

  • 床にゴミが落ちていないか
  • 嫌なニオイがしないか
  • 施設内の植物が手入れされているか

などをチェックしましょう。

清潔さが保たれていない施設は、入居者への対応も蹴っ知ってい良いとはいえません。

5-3.スタッフの対応を確認

  • 入居者にどのように接しているか
  • 見学者(自分)にどのように接しているか

両方の観点で、気持ちよく過ごせそうかどうかをチェックしましょう。

5-4.料金の内訳を確認

聞きづらいことかもしれませんが、

  • 月にいくらかかるのか
  • 施設費に含まれるものと含まれないもの

をしっかり確認するようにしましょう。

確認しておかないと、実際の入居後に考えていたよりも費用がかかってしまうということがあります。

5-5.入居状況を確認

空きが多い場合、入居のチャンスではありますが、その施設が「人気がない」ということもいえます。

同じ地域内で入居状況に差がある場合は、「待機者がいる・多い」方が無難であるかもしれません。

入居を急いでいないのであれば、人気のグループホームを選びましょう。

6.グループホームの費用

グループホームの費用

グループホームでは、入居の際の初期費用と、毎月の月額費用がかかります。

関連記事:グループホームにかかる費用はどのくらい?

6-1.グループホームの初期費用

入居時にかかる初期費用は「入居一時金」とも呼ばれます。

まったく初期費用がかからないグループホームもあれば、数百万円がかかるところもあります。

初期費用が高めに設定されている場合、その分、月額費用が低めに設定されているケースがあります。

6-2.グループホームの月額費用

毎月かかる費用です。

平均すると15~30万円の範囲内の施設が多いようです。

7.グループホームの入居条件・利用対象者

グループホームの利用対象者

グループホームに入居するためには、以下の条件を満たしていることが条件となります。

  • 65歳以上
  • 要支援2または要介護1以上
  • 認知症
  • ある程度の自立ができ、共同生活に支障がない
  • グループホームと同じ市区町村に住民登録している
  • 収入や資産などが少ないほど優遇されやすい

施設によっては、この他に条件を課していたり、逆に条件をゆるくしているところもありますので、まずはお住まいの自治体や各グループホームに問い合わせされることをおすすめします。

8.グループホームへの入所手続き

グループホームの手続き

各グループホームに直接入所の申し込みをします。

申込書を提出の後、グループホームスタッフの面談を行います。

グループホームによって必要書類は異なりますが、

  • 住民票
  • 健康診断書
  • 所得証明書
  • 診断書

などの提出を求められます。

9.グループホームは地域密着型サービス

地域密着型

グループホームは地域密着型サービスのうちの一つです。

「そこに住む人が、快適で安全で健康にすごせるように」ということを目的としたサービスです。

「転居」というのは、年の若い人であっても大変な負担を感じることですが、認知症などを患った人が引っ越す場合というのは、特に大変です。

このような負担を軽減することも目的として、「自宅や、その周りの生活圏内で介護を行って行こう」という考えのもとで提供されています。

家族もお見舞いなどがしやすく、「生活の場」が大きく変動しないというメリットがあります。

10.まとめ

グループホームについて見てきました。

グループホームの8つのポイント
●グループホームとは?(概要)
●サービス
●設備
●メリット・デメリット
●選び方
●費用
●入所条件・利用対象者
●入所手続き

増加が続く認知症への対策という目的も持ったグループホームは、認知症の人への対応が優れている介護施設です。

その反面、入居条件がやや厳しめであり、月額費用も安いとはいえない施設です。

メリット・デメリットをよく把握し、他の介護施設と比較の上、入居を検討すると良いでしょう。

「特養」と「老健」はどう違う?理解しておきたいその違いとは?

特養と老健の違い

専門的な知識がないと、福祉施設の違いというのは分かりにくいものです。そこでここでは、この2つの違いに焦点を当ててみていきましょう。

1.そもそも「特養」と「老健」って何?

特養も老健も、両方とも、高齢者を対象とした施設であることは共通しています。また、いずれもこれが正式名称である、ということではなく、略称です。しばしば並列して語られるこの2つですが、その性質には大きな違いがあります。

1-1.「特養」とは(特別養護老人ホーム)?

まずは、「特養」についてみていきましょう。正式名称は、「特別養護老人ホーム」です。

1-1-1.施設の概要

特養のもっとも大きな特徴は、「死ぬまで入っていられる」ということです。介護つきの施設であり、要介護度が進んだ人であっても利用できるうえに、退所を迫られる可能性が極めて少ない、という特徴を持っています。

1-1-2.入所の条件

特養は、今年(2015年)とそれ以前では、入所の条件が異なります。今までは要介護1以上(つまり「要支援」以外)が対象でしたが、2015年からは要介護3以上が対象となります。ただし、重い認知症の人でも受け入れるという方針を、上の見解が出されたのと同時に(2013年)厚生労働省が固めました。

1-1-3.主な設備

さて、このような特養にはどのような設備があるのかも見ていきましょう。
一概には言い切ることができませんが、基本的には相部屋形式が多いようです。施設には入浴設備や食堂などが設けられています。介護度が進んだ人が多いわけですから、入浴設備やトイレなどにも配慮がなされています。病院との連携も図られています。

1-2.「老健」とは?

老健というのは、「介護老人保健施設」の略称です。「特養」と何が違うの?ということから考えていきましょう。

1-2-1.施設の概要

老健と特養のもっとも大きな違いは、「リハビリテーション」に見ることができます。特養は「最後の住処」という性格が強く、機能訓練室などはあるものの、それほど積極的ではありません。しかし老健の場合は、「機能を回復して、家で介護ができるようにすること」を最終的な目的としています。そのため、入所期間の精査は3か月に一度の頻度で行われます。

1-2-2.利用の条件

要介護度1以上で入ることができます。この点も、特養との違いです。認知症も対応していますが、「入院の必要がなく、かつ、症状が急転する可能性が少ない」かどうかも問われます。

1-2-3.主な設備

設備に関しては特養とそれほど大きな違いはありません。リハビリを前提とする施設のため、それ用の部屋は用意されています。

2.特養と老健の違い

上でも、ところどころで触れてきましたが、ここからはさらに、「2つの違い」に焦点を絞りましょう。

2-1.施設の目的

特養が、「最後のときまで心穏やかに過ごすこと」を目的として作られた施設であるなら、老健は「ここを出て、家でみられるようにするまで機能回復をすること」を目的として作られた施設である、と言えます。この「目的の差」は非常に大きいです。

2-2.施設の(医療)スタッフ

医療スタッフに関しては、「その施設、その施設による違い」がある、と考えるべきでしょう。しかし老健の場合はリハビリを目的としていますから、理学・言語・作業療法士などがその指導を担当することになります。

2-3.違いを押さえ、目的に沿った施設を選択しよう

このような「特養と老健の違い」というのは、老後の生活の場を考えるうえで、とても重要なポイントです。その差を明確化するとともに、本人や家族にとって望ましい施設を選ばなければなりません。

3.現状と問題点

ここからは、それぞれの施設の現状と問題点について考えていきましょう。

3-1.特養の現状

厚生労働省が入所の介護度の条件を引き上げたところからもわかるかもしれませんが、非常に長い待ち時間が必要となります。しかし、1か月で数万円~十数万円程度で入ることができるというメリットがあります。

3-2.特養の問題点

「入所待ち」が起きているのが大きな問題です。また、経済状況や介護度合によって入所速度が左右されます。このため、「空きのある有料老人ホームに入れるほどのお金はない、しかし経済的に優先してもらえるほど貧しくもない。自分たちで見られないこともないけれど、今まで分担して介護をしていた姉の仕事が忙しくなった」というような、「中流層」の場合、早い段階で申し込んでいてもなかなか入所が認められない、ということもあります。

3-3.老健の現状

老健は特養ほどには入所が難しくなく、「特養に入れない人が老健を渡り歩く」という状況が起きているほどです。もちろん、施設や地域によってはこの限りではありませんが、特養に入れない、という人でも老健には比較的入りやすいと考えられています。

3-4.老健の問題点

「なぜ特養よりも老健の方が入りやすいか」というのが、そのまま、老健の問題点にもつながります。老健の場合、3か月ごとに入退所の判断が行われるため、「居続けること」ができないのです。

4.知っておきたいサービス

さまざまな問題点があるとはいえ、それでも、特養や老健が頼りになる施設であることは疑いようがありません。ここからはさらに踏み込んで、もっと便利にこれらの施設を利用する方法を考えましょう。

4-1.特養のナイトケアサービス

「父が認知症を患っている。家でみているが、夜くらいはゆっくりしたい」という人に利用をおすすめしたいのが、特養の「ナイトケアサービス」です。これは、夜だけ特養に頼る、というもの。特養だけでなく、老人短期入所施設でもこのサービスがあります。

4-2.特養のデイサービス

昼間にも短期的に利用することができます。機能訓練や入浴などをみてもらえますが、介護をしている家族向けの教室が行われていることもあります。

4-3.老健のショートステイサービス

老健にも、「ショートステイサービス」と呼ばれているサービスがあります。最大30日間老健に入所できるものであり、家族の負担の軽減に役立ちます。

4-4.老健のデイケアサービス

「昼間に通う」という点では、特養も老健も一緒です。しかし、老健は「機能回復を目的とした施設」です。このため、老健のデイケアサービスでは、リハビリを中心としたサービスを受けることができます。

5.まとめ

特養と老健は、知らない人が聞くと、一緒のもののように思えます。しかし特養には「入所は難しいけれど、一度入ると最後のときまで過ごせるという安心感」が、老健は「3カ月ごとに入退所を精査されるけれども、リハビリなどで機能回復が見込める」という違いがあります。

目的別に選びましょう。

【参考URL】
http://www.shokyukai.or.jp/cgi-bin/page.cgi?PAGE=../html/kesenen01-01
http://www.kaigokensaku.jp/publish/group13.html
http://www.homemate-s.com/useful/grounding/yogo_rh/
http://www.asahi.com/articles/ASH1H6GFQH1HULFA02R.html?google_editors_picks=true
http://www.wamiyama.jp/tokuyo.html
http://kaigo.homes.co.jp/manual/facilities_comment/rouken/
https://info.ninchisho.net/facility/f50
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS3005F_Q3A031C1PP8000/
https://info.ninchisho.net/facility/f10

認知症の人向けのグループホーム|安心の専門性

認知症対応型グループホーム

認知症の人向けにつくられたグループホームについて見ていきます。

年を重ね、体も不自由になり一人で、もしくは同年代の夫婦だけで暮らすのが不安になると介護施設などで生活することを考えます。

しかし、施設によってはさまざまな入居条件があり、希望通りの施設に入居できないことも。特に認知症と診断されている場合、入居できる施設には制限があります。

そこで認知症の方に適した施設として、認知症対応型グループホームがあります。どのような施設なのか、紹介しましょう。

1.認知症対応型グループホームとは?

認知症対応型グループホームとは、認知症の方を対象にした、認知症に対する専門的なケアを提供する施設です。できる限り自立した日常生活を送ることを目的とし、食事や入浴などの日常生活のサポート、機能訓練などを行います。施設では、1つの住居に5~9人の利用者がスタッフとともに過ごします。

費用としては初期費用と月額利用料が必要です。施設の場所や設備などによって金額はさまざまですが、初期費用としては0~数百万円、月額利用料は15~30万円程度です。都心部に近いほど、高くなる傾向にあります。

施設形態としては、一軒家やアパート型、施設型などさまざまで、居室、浴室・トイレなどの共同設備、食堂、リビング、さらに機能訓練室などが設けられています。

1-1.グループホームではどのようなサービスを受けることができる?

共同生活においては、入浴や排せつ、食事、その他日常生活上の介護、機能訓練などが行われます。リハビリテーションやレクリエーションなどを行いながら、自立を目指したサポートをしてくれます。

認知症のケアは専門知識がないと難しいものです。誤った対応をすることで、認知症がますます進行してしまうことも。また、知識がないことでどう対応していいか分からず、コミュニケーションが不足することも、認知症を進行させてしまう原因の一つとなります。

専門のスタッフがいる認知症対応型グループホームでは、入居者の症状や能力などに応じて、料理や掃除などを行い、自立した生活を支援します。共同生活をすることで、自宅で過ごすように、アットホームな雰囲気の中で生活できるのが魅力です。

1-2.グループホームの入居条件は?

入居には条件があります。65歳以上で要支援2、または要介護1以上の介護認定を受けていること、施設と同じ自治体に住民票があること、となっています。施設によっても異なりますが、要介護支援2以上の認定を受けていれば若年性認知症でも入居が可能です。

また、医療施設などは充実していないため、医療ケアが必要になったり、認知症の症状が進行したりして一人で着替えや食事、排せつなどができなくなった場合は、退去しなければならないこともあります。

1-3.認知症対応型グループホームを利用するメリット

さまざまな介護施設や60歳以上の方を対象にした住宅がある中で、認知症患者に対応している施設は多いとは言えません。入居できたとしても、症状によっては退去となることがあります。

認知症の症状には、徘徊や独語、拒食や興奮、せん妄、不潔行為、不眠などといったものがあり、一見正常に見えても時として予想できない行動に出ることがあります。退去となる要因としては、暴れたり、大声を出したり、幻覚や思い込みなどによって入居者に迷惑をかけたり、トラブルの原因となったりして、共同生活は不可能、と判断されることです。

そういった可能性がある場合は、認知症対応型グループホームのような、専門的知識を持つスタッフがいる施設の方が安心して生活することができます。

専門施設では、少人数で親しい関係を作ることで、行動障害や生活上のつまずきを軽減し、心身の状態を穏やかにすることができるのです。家庭的な雰囲気の中で、日常生活を送ることで認知症の改善や防止を目指すのが、認知症対応型グループホームです。

認知症患者に対して専門スタッフが適切な関わりをすることで、混乱を軽減し、心を安らかに保つことができることは、認知症の改善において非常に大切なことです。

認知症対応型グループホームであっても、認知症の症状が重かったりすると入居が困難な場合もあります。しかし、実際に利用したら症状が緩和された、ということも考えられます。最初から無理だとあきらめずに、施設に相談してみるといいでしょう。適切なアドバスをしてもらえるはずです。

認知症の家族をケアするのは、身体的にも精神的にも大変なことです。特に徘徊などをするようになると、1日中付き添っていなければならない、ということもあります。認知症に対する専門的な知識がないと、どのように対応していいか分からず、それが認知症を進行させてしまうこともあるのです。

2.まとめ

認知症に対応したグループホームについて見てきました。

認知症対応型グループホームであれば、専門的知識を持つスタッフが適切な関わりをしながら、見守り、ケアをしてくれます。家族にとっても安心して任せることができますね。費用も安くはなく、施設の数も多くはありませんが、ご本人も家族も快適に安心して生活できるためにも、そういった施設を探してみるのも必要なことでしょう。

入居困難な養護老人ホーム|入居条件とサービス内容について

養護老人ホーム

養護老人ホームについて見ていきます。

養護老人ホームは経済的に豊かでなかったり、身よりがなかったりして行く所がない65歳以上の方を受け入れている施設です。しかし、入所には自治体の審査が必要で入所するにはなかなか困難なのが現状。

養護老人ホームに入れないとなると、介護保険を利用して他の施設に入所しなければなりません。

しかし低料金で入れる特別養護老人ホームなどは、何年も待たないと入れない状況です。最後の砦とも言える養護老人ホームについて知っておきましょう。

1.社会復帰を目指す公的な施設

養護老人ホームは経済的な理由や身よりのない人、身体的にも一人で生活できない人、家庭で虐待などを受けているなどトラブルを抱えている人を対象とした、福祉施設です。自立した生活や社会復帰を目的に、必要なケアや訓練を行います。

自立した人が対象となるのでサービス内容としては、介護や生活支援というより、食事の提供やクラブ活動、地域交流活動など社会とのコミュニケーションを取るような活動内容がメインとなります。事業者によりますが、介護が必要な場合は介護サービスを受けられることもあります。

1-1.入居条件は厳しい?

養護老人ホームに入居できるのは、介護を必要としない65歳以上の方です。心身に障害があり日常生活を営むことができない、住むところがない、住むところがあっても環境が悪い、家族との同居が困難である、といった場合や生活保護を受けている、などの低所得であることで生活ができないといったことが入居条件となります。また、要介護1以上の認定を受けている人は入居できません。

特別養護老人ホームと異なり介護施設ではなく、地方自治体の措置によって入所について判断されます。審査結果によって必要性の高い人から優先的に入所できることとなっています。しかし、入居については条件が厳しいのが特徴。介護が必要な人は入居できず、一定以上所得がある人や入院治療が必要な人も入居できないことが多いです。

年を重ねれば多くの人が持病を持っており、部分的な介護が必要となるケースもあります。そういった人たちでさえも入居できないのが現実です。

1-2.自立を促すサービス内容

養護老人ホームは自立を促し、社会復帰を目指すことを目的としています。そのため、入居者に対してどのようなケアをしたら、自立を促すことができるか、という点がサービス内容の重要なポイントとなります。

ケアの方法はそれぞれの施設によって異なりますが、入浴、掃除、洗濯など日常生活において自分でできることは自分で行うのが基本。スタッフは見守りを大切にしたサポートが求められます。

もちろん、手を差し伸べるべきところはおさえ、寄り添ったケアを行うことも大切です。入居者の中には自らコミュニケーションを取れない人もいるでしょう。孤独にさせることは避けなければなりません。

さらに人の輪の中に自然と入っていけるようなサポートが必要です。人との触れ合いの場を提供するのも施設の役割です。イベントなどを開催し、仲間と一緒に楽しむ時間を提供することが必要です。

快適な環境を作っているかという点も大事です。キッチンやリビングなどは快適に過ごせる広さと環境を保っているか、部屋の居心地はどうか、といった点も入居者にとって大切なこと。

健康管理の面においてのケアについてもチェックしておきたいものです。養護老人ホームを選ぶ際には、スタッフの対応や施設の環境などを確認することが必要です。

1-3.数の少ない養護老人ホーム

老後の生活を送る場所において、多くの選択肢を持たない人も少なくありません。そういった人たちにとって、行政措置である養護老人ホームは救いとなる場所でもあります。

しかし、実際には養護老人ホームの数が少なく、定員数も多くはありません。さらに入居条件が厳しいとあっては、入居するのは簡単ではありません。
地方自治体によっては、予算の問題などにより施設や定員を増やすのは難しいところも少なくないようです。自治体によっては、条件が異なり入所できるケースもあります。まずは地域の介護福祉課や地域包括支援センターなどに相談してみるといいでしょう。

養護老人ホームに入居してかかる月額利用料は、それぞれの自治体によっても異なりますが、0~10万円程度。他の施設などと比べると安い費用で入居できるものです。

しかし、条件が厳しくなかなか簡単に入居できないのが現実です。さらに、行政措置としての施設である養護老人ホームは、数も定員数も少ないもの。低所得で他に行く場所が見つからない人にとっての最後の砦とも言える施設なのですが、安心できる状況ではありません。

しかし、自立を促すサポートをする施設ですから、一人で孤独になりがちな人や人とうまくコミュニケーションを取れない人などを、上手にケアし支援してくれる施設でもあります。年を重ねていても、体が健康であればさまざまな楽しみ方ができるもの。それを教えてくれるのも養護老人ホームなのではないでしょうか。そういった施設に入居するためにも、あきらめずに自治体などに相談してみることをお勧めします。

2.まとめ

養護老人ホームについて見てきました。

「入居したい」と言ったからといって、すぐに入れる施設ではないですが、自分や家族に必要ならば早期に申し込み等の手続きを開始することをおすすめします。

3つの介護保険施設|それぞれの特徴と違いとは?

介護保険施設

介護保険施設について見ていきます。

老後の蓄えが充分にある、という人でない限り、介護保険サービスで利用できる施設を探す人が多いでしょう。介護保険サービスで利用できる施設には種類があり、それぞれ目的やサービス内容が異なります。

少しでも快適な生活をするためには、介護保険施設について違いを理解しておく必要があります。それぞれの概要や目的、特徴について紹介しましょう。

1.介護保険施設とは?

介護保険施設とは、介護保険サービスで利用できる施設です。介護保険法に基づき、当道府県知事の指定を受けた施設で、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)介護老人保健施設(老人保健施設)介護療養型医療施設(療養型病床群など)の3種類があります。

それぞれの施設の概要や目的は次のような内容です。

1-1.人気の高い特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは要介護の高齢者のための生活施設です。65歳以上の方で、身体上、精神的に著しい障害がり、常時の介護を必要とし、居宅において介護を受けることが困難なため、施設において養護することが目的。要介護度の高い人が生活する施設です。

特別養護老人ホームにおいては、介護スタッフによる食事や排せつなどの介助を中心に提供されます。機能訓練やカウンセリング、掃除や洗濯、買い物などの生活援助も受けることができます。寝たきり状態の人が生活できる環境が整い、さまざまな介護のほか、レクリエーションなども提供されます。

利用料が安く、入居一時金などもなく、手厚い介護が受けられる特別養護老人ホームですが、医学的なケアは限定的で、入居難易度が高いのがデメリット。

基本的に部屋にはトイレやキッチンはなく、多床室、ユニットが設定されない従来型個室、ユニットが設定されるユニット型個室があり、費用は部屋のタイプによって異なります。

入所希望の多い特別養護老人ホームは、財源不足のために新設の制限が行われています。そのため、全国では52万人以上の人が入居待ちの状態と言われています。

1-2.長くは入所できない介護老人保健施設

要介護の人にリハビリなどを提供し、社会復帰を目指すことが目的です。施設サービス計画に基づき、看護や医学的管理のもと、介護や機能訓練や医療、日常生活におけるケアをすることが目的の施設です。

介護老人保健施設は、医療法人や社会福祉法人などが運営する公的な介護保険施設。リハビリや医療を必要とする要介護度の高い65歳以上の方のための施設です。入所できるのは要介護度1以上、65歳以上といった基本的な条件のほか、病状が安定している、入院治療の必要がない、といった条件もあります。

食事や排せつなどの介助を受けられる施設ですが、目的は在宅復帰です。そのため、提供されるサービスは在宅復帰を目的としたケアです。入浴や排せつ、食事などの介護のほか、医師や看護師による医療ケア、理学療法士や作業療法士による回復期のリハビリテーションで、掃除や洗濯、買い物などの生活支援はほとんど提供されていません。

特別養護老人ホームとの違いは、「終の棲家」になれる施設ではないということ。入所期間は3ヵ月で、3ヵ月ごとに退所、入所継続の判定が実施され、退所できると判定された場合は、退所しなければなりません。

利用料が安く、入居一時金などがなく、機能訓練が充実しているのがメリット。長期入院はできないので、社会復帰に向けてがんばろう、という人に向いている施設です。
介護老人保健施設は、初期費用はありませんが月額利用料が必要となります。部屋のタイプや世帯収入などによって違いがありますが、利用料は8~13万円程度。特別養護老人ホームより少し高めですね。

1-3.医療機関の施設であることが多い介護療養型医療施設

介護療養型医療施設は、医療ケアが必要な要介護の年齢を重ねた人のための長期療養施設です。特別養護老人ホームや介護老人保健施設よりも重度の要介護者を受け入れているのが特徴です。

基本的には医師や看護師による医療・看護のケアです。急性期から回復期にある寝たきりの状態の人に対する医学的ケアを中心に行われます。胃ろうや痰の吸引、酸素吸入、経鼻栄養などといった医学的ケアは充実していますが、掃除や洗濯などの生活支援サービスの提供はほとんどありません。介護療養型医療施設も、長期的な入所ではなく、症状が改善した場合は退所しなければなりません。

初期費用などはないものの、月額利用料は9~17万円程度と介護保険施設の中では少し高めです。

入居一時金もなく、比較的低価格で利用できる介護保険施設ですが、3種類の施設はそれぞれ目的やサービス内容が大きく異なります。長期的に入所できるのは特別養護老人ホームだけで、他の2施設は目的が異なるため必要がなくなれば退所しなければなりません。退所後はどのような介護が必要で、どのような生活を希望するか、資金面なども含めて考えておく必要があります。もし、在宅で療養ができない場合は施設などについても家族と相談し早めに決めておくことが大事です。

2.まとめ

介護保険施設について見てきました。

3種類の施設の中から検討している方は、自身に合ったものを選べるようにそれぞれを把握しておきましょう。

サービス付き高齢者向け住宅とケアハウス、グループホームを比較する

ケアハウスとグループホーム

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とケアハウス、グループホームを比較して見て行きましょう。

60歳以上の方が快適に老後を送れる住み家としては、いろいろな選択があります。

中でも需要が多く、戸数が増えているサービス付き高齢者向け住宅にはさまざまなメリットがありますが、それが最もよい選択になるとは限りません。

老後を安心して暮らすための住まいは、以前よりも整備されてきました。ケアハウスやグループホームなども、より快適に生活できる整備が整ってきています。

住宅や施設の内容が類似していてもすべてが同じとは限らないので、自分の身体的なことや将来的なことを見据え、適切な選択をすることが望ましいです。

1.ケアハウスの特徴とメリット

ケアハウスとは1990年に新設されや施設で、経費老人ホーム(C型)と言われる施設です。全室が個室で食事の提供があり、体調や年齢に応じた食事が提供されます。

個室という点でプライバシーも確保され、食事の提供もあり、快適な生活を望める住まいと言えるでしょう。

現在では居室にトイレやキッチンなどが設置されているものもあります。共同設備としてレクリエーション設備なども整備されていることも。

2010年4月には「都市型経費老人ホーム」の設備・運営基準の法改正により、施設の定員が20名以下となり、必要な居室面積も21.6平方メートルから7.43平方メートルになりました。

これにより、ますますケアハウスも増えていくと思われます。

1-.1ケアハウスの選び方

ケアハウスに入居できるのは、60歳以上の個人、または夫婦のどちらかが60歳以上で、家庭の事情などにおいて宅で生活できない方が対象となります。基本的に自立して生活出来る人が対象となりますが、介護が必要となった場合には、サービス付き高齢者向け住宅同様、個人で居宅介護支援事業者と契約することができます。

ただし、認知症などを患い、他の入居者との間にトラブルなどが起こることが予想される場合は、転居しなければならないこともあります。

1-2.ケアハウスの種類

ケアハウスには自立型だけではなく介護型ケアハウスがあります。介護型においては、入浴や食事の介助、機能訓練、高度な医療ケアに対応する施設もあります。

自立型では介護が上がると転居しなければならないことがありますが、介護型であれな、重度の介護状態になった場合でも継続して入居することが可能です。介護型の場合は、65歳以上で要介護度1以上の認定を受けていることが入居対象となります。

どのようなケアが受けられるのか、施設によって異なるので、詳細は確認が必要です。

2.グループホームとは?

認知症高齢者グループホーム、認知症対応型共同生活介護と呼ばれる施設がグループホームです。入居できるのは要介護認定を受けている認知症患者です。

グループホームでは、認知症に対する専門的知識を持つスタッフが、共同生活を送る中で自立に向けて症状の改善を図るためのサポートをします。グループホームでは、介護や機能訓練、レクリエーションなどのサービスを提供する施設です。

少人数に対する対応をするため、一人ひとりへの配慮が行き届くのがメリットです。

認知症に関する専門的なケアを受けることができるのも魅力。ただし、症状が進行し共同生活を営めなくなった場合や、長期間に渡す医療が必要となった場合は退去しなければならないこともあります。

関連記事:グループホームとはどんな施設なのか?8つのポイントから解説

2-1.認知症ケアの難しさ

認知症の人というのは一見、健常者のようで身体的には自立した生活をしていても、時に驚くような行動を取ることがあります。

徘徊や不眠、独り言、せん妄、幻覚、昼夜逆転、虚飾、興奮、抑うつ、不潔行為などの行為によって、共同生活ができなくなることもあるのが、認知症の人やその同居者の悩みです。

サービス付き高齢者向け住宅においては、認知症の人を受け入れているところもりますが、そういった行動により、退去せざると得なくなることもあるのです。

サービス付き高齢者向け住宅においては、認知症患者を受け入れていないところもありますが、積極的な受け入れをしているケースもあります。

そういったところでは、認知症患者のエリアを設け、認知症に対する専門的なケアを提供しています。適切なケアにより、自立を促すサポートをしているのです。

グループホームはまだ施設の数が少なく、すぐに入居できるとは限りません。

その場合には、一時的にでも認知症患者の受け入れを行っているサービス付き高齢者向け住宅を探し、そこを利用しながら、専門的なケアをしてくれるグループホームの入居を待つ、という方法もあります。

どういった住まいが一番適切なのか、というのは身体状態によっても異なります。

また、体は変化していくものですから、病気になり要介護度が上がったり、認知症が発症しさらに進行してしまうことも考えられます。

そうなった時に、どのような対応をしてくれるのか、という点も住まい選ぶにおいては大切なこと。

サービス付き高齢者向け住宅のように、制度が整えられ快適な老後を送れる住宅が増えているとともに、ケアハウスやグループホームなどにおいても、整備が進められています。

それぞれの特徴を知ることで、選択の幅も広がるでしょう。

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とケアハウス、グループホームの比較を見てきました。

介護施設選びの検討材料としてお役立て下さい。

グループホームにかかる費用はどのくらい?

グループホーム

「自宅で過ごす老後」というのも素晴らしいものですが、安心・安全で何かあったときにすぐ対処してもらえるグループホームでの老後もよいものです。

グループホームで過ごすときに気になるのが、「お金」の問題です。いったいいくらくらいかかるのか、年金でまかなえるのかなど、不安はつきませんよね。

ここでは、「グループホームとは何か」と、「グループホームにかかる費用」についてみていきます。

1.グループホームとは?

「認知高齢者グループホーム」「認知症対応共同生活介護」が「グループホーム」と呼ばれることもあります。認知症の人が共同で生活を行うための施設の一般的な用語として使われているものです。

ただし、グループホームのなかには、精神障害者を対象としたものもあります。また、グループホームというのは法律的な名称ではないので、一般的なケアハウスを「グループホーム」と呼ぶというケースもあります。

つまり、「認知症対応共同生活介護」は「グループホーム」に含まれますが、「グループホーム」という呼称は精神障害の方の施設やケアハウスにも使われる、ということです。

ただここでは、より一般的な「認知症対応共同生活介護」の方を指して「グループホーム」と呼んでいきましょう。(それ以外の共同生活施設に触れるときは別途記載します)

関連記事:グループホームとはどんな施設なのか?8つのポイントから解説

2.グループホームの費用内訳

グループホームへの入居を検討する際に気になるのが、やはり「費用」ではないでしょうか。入居時のみかかる費用や、毎月継続でかかるものがあります。それぞれについて、わけてみていきましょう。

2-1.入居金(初期費用)

グループホームは入居前(入居時)に、一時金や保証金が発生するのが一般的です。

2-1-1.入居一時金

入居一時金は、入居時に発生するものです。施設によっても違いはありますが、10万円~100万円の間くらいが多い傾向があるようです。

2-1-2.保証金

保証金も入居一時金と同じで、入居時に発生します。この2つを別々の項目にわけているグループホームもありますが、同じような意味で使っていることもあります。場合によっては、入居していた期間に応じて、退却時に返却されることもあります。

保証金にしろ、入居一時金にしろ、これらには共通の一定のルールがあるわけではありません。同じ言葉を使っていても意味合いが違うこともあるので、確認は必要です。

2-2.月額費用

グループホームは、「入居のときに一度お金を納めてしまえば終わり」というわけではありません。アパートやマンションのような賃貸住宅をイメージしてもらえばわかりやすいのですが、グループホームの場合は「場所を借りる」というのが基本にあるため、毎月費用が発生します。

2-1-2.居住費

居住費はイメージしやすいと思います。「そこで生活をするために必要なお金」です。健康な人であってもアパートを借りれば、水道代や電気代といった光熱費、それから家賃がかかりますよね。

これは一概に「◯◯円」と決められるものではありません。一般的なアパートやマンションでも設備や立地によって費用がかわるように、グループホームでも、施設によって違いがあります。ただ、一般的には、10万円~30万円程度が多いようです。

2-2-2.食費

グループホームとアパートには違いもあります。それが「食費」です。グループホームの場合、その人の体調や介護状況に応じて、メニューが決められます。基本的には朝昼晩の3食がでますが、これも施設によって違います。

2-2-3.介護サービス費(介護保険一時負担金)

グループホームとアパートでは共通点もあれば相違点もあります。そのなかでもっとも大きいのは、この「介護サービス費」でしょう。グループホームに入居している人の多くは、なんらかの支援を必要としています。そのため、介護サービス費が発生します。

これは、介護の状態や地域によって金額に変動があります。土地代が高いところなどは、介護状況による算出に加えて、最大で20%の金額が上乗せされます。しかし国からの補助を受けられて自己負担金額は1割になりますから、地域差や介護状況による差を加味しても、1か月あたり15900円~28728円です。

2-3.その他

その他、おむつの費用や美容院代などがかかることもあります。

3.グループホームで毎月かかる費用の例

仮に、月額費用(居住費+食費)が15万円だと仮定しましょう。

また、介護状況は「要介護3」で、大阪(16%の上乗せ)に住んでいると考えます。また、「その他の費用」として100-0円が発生するとします。

これらの条件で計算すると、毎月かかる費用は以下のようになります。

月額費用15万円+1000円+要介護3のときの1か月の介護報酬199800×1.16×自己負担額0.1=174177円(小数点以下四捨五入)

4.グループホームでの費用の違いの理由は?

「それほど金銭的な余裕がない」という人の場合、グループホームごとに違う費用の理由を知りたい、と思うはずです。ここからは、「なぜグループホーム間で費用に違いが生じるのか?」ということを見ていきましょう。

4-1.地域・立地

グループホームの費用は、地域や立地によって影響をうけます。ここには2つの理由があります。

まず一つ目は、一般的なアパートやマンションのような価値観からの理由です。一概には言えませんが、基本的には、便利なところにある施設の方が高い傾向にあります。

もう一つは、グループホームならではの話です。一つ目の理由は、「一概に言えない」としましたが、こちらの理由の方は厳密に定められています。

「グループホームで毎月かかる費用の例」では具体例に触れましたが、介護サービスは地域によって「介護度に料金が上乗せされる」という仕組みがあります。

もっとも高いのが東京23区であり、一般的な介護度に20%の上乗せ料金が発生します。

続いて、東京の狛江市・多摩市、神奈川の横浜・川崎市、大阪府の大阪市などが16%の増額となっています。

4-2.設備

また、グループホームによって設備も違います。ホテルなどと同じで、設備が整っていれば整っているほど、費用は高くなる傾向にあります。

4-3.スタッフの充実

利用者が認知症であるという関係上、グループホームに求められる人員基準は非常に厳しいです。

1人の介護職員が3人の利用者を受け持っています。また、夜間にも必ず1人以上の介護職員が在籍します。

加えて、認知症介護についての経歴が3年以上あるもの、厚生労働省の指導を受けた計画作成担当者が必要です。

これだけでもかなり充実した内容ですが、スタッフと利用者の割合を1:2にするなどの措置をとっているところなどですと、人件費はさらにかさむでしょう。

4-4.その他

上であげたのは代表的なものです。そのほか、食事の充実などによって料金が変わることもあるでしょう。・

5.入居前に考えたい資金計画

ここまで、グループホームに必要な費用についてみてきました。

しかし、単純に、知識だけをため込んでいても、実際に自分の身に置き換えてみると大きなずれが生じてしまった、というケースもあります。

5-1.資金計画表

このような「ずれ」を防ぐために大切なのは、資金計画表を実際に作ってみることです。

5-2.初期費用の確認

そして最後に、初期費用を今一度確認してください。初期費用はもっとも大きな出費となるからです。一時金などのところは、納得がいくまで問い合わせるとよいでしょう。

5-3.月々の収入と支出の確認

「グループホームに払う金額をねん出できるか」ということを考えるのも大切です。

国民年金制度は高齢化社会によってゆらぎつつありますし、もらえる金額は決して多くはありません。

貯金ゼロの状態でグループホームに入ることになると、早々に破綻するでしょう。このため、「月々の収入」と「支出」のバランスをとることも大切です。

「まだ入る段階ではない」という若い世代の場合でも、「今後いくら貯めればいいのか」を知るためにも、資金計画を立てることをおすすめします。

6.まとめ

誰もが住みやすく、誰もが安心して生活を送れるために利用するグループホーム。

それぞれのグループホームで費用は大きく違います。

経済的な不安も払しょくするために、しっかりと入居計画を立てたいですね。

介護施設と高齢者住宅にはどんな種類がある?代表的14タイプまとめ

介護施設の種類

「老いてからはどこに住むか」という選択肢は、現在では非常に多くなっています。

今回は、代表的な14種類の介護施設について特徴をまとめました。

それぞれについてみていきましょう。

1.「老後の住まい」としての施設・住宅

老後の住まいは、介護に特化したものから、シニア向けに工夫が凝らされた住宅まで、多岐にわたります。

介護の状況やライフスタイルにあわせて選びたいところです。

2.代表的な14種類の介護施設・高齢者住宅

特に代表的な14種類の介護施設・高齢者住宅について考えていきましょう。

2-1.老人ホーム

「老後の住まい」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのがこの選択肢ではないでしょうか。しかし、一口に「老人ホーム」といっても、実はその種類はさまざまです。

2-1-1.有料老人ホーム

これはその名前の通り、有料の老人ホームです。基本的にはどのような団体が運営しているものであれ、費用は発生します。

しかし、一般的に、「有料老人ホーム」といった場合は、民間業者が運営しているものを指します。

2-1-1-1.①介護付き有料老人ホーム

認知症にも対応できる、介護付きの有料老人ホームです。

介護レベルが重度であっても入ることができ、しかも希望すれば比較的簡単に入ることができます。

ただし、料金は少々高め。

2-1-1-2.②住宅有料老人ホーム

軽度の認知症までは対応できたり、中程度の介護度には対応してくれたりするものです。

介護者が常駐しないため、費用は「介護付き有料老人ホーム」よりは若干お買い得。

その一方、症状が悪化した場合は、退去などを迫られることも。

2-1-1-3.③健康型有料老人ホーム

介護がまったくなされないわけではありませんが、基本的な考え方としては、「家事などの煩雑なことをスタッフに任せられる」というものがあります。

スポーツジムなどの設備が整っており、食事の世話などもしてもらえるため、どちらかというとホテルのイメージに近いかもしれません。

費用が高めですが、この形式の場合、「介護を必要としないこと」が基本となるため、重度の介護状態になってしまうと、退去が求められます。

2-1-2.軽費老人ホーム

民間ではなく、自治体などによって管理されている老人ホームです。

民間とは違い、補助金を受けることができるため、安い料金で利用できます。

2-1-2-1.④軽費老人ホームA型

軽費老人ホームは3つの種類があります。

いずれの場合でも、民間の有料老人ホームに比べればかなり割安です。

「A型」の方は、生活の見守りに加えて、食事の世話をお願いできます。

2-1-2-2.⑤軽費老人ホームB型

A型の場合、食事の世話をスタッフが行います。しかしB型の場合は、自分で賄うことになります。

その分、月額費用がとても安く、A型の費用の25%~50%で利用できます。

2-1-2-3.⑥軽費老人ホームC型(ケアハウス)

軽費老人ホームのなかでも、「ケアハウス」に分類されるものです。

一般型(自立はしているものの、一人で生活するには少し不安が残る人を対象とするもの)と介護型に分けられていますが、いずれも費用は安く、月額利用料は7万円~20万円程度です。

2-2.介護保険施設

日常生活において、何らかの手助けが必要となる人が主に利用する施設です。

2-2-1.⑦介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

介護度が進んでも退去を求められることなく住み続けられるのが、この「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」です。

なかなか入居できない代わりに、一度入ってしまえば長く利用することが可能です。

人生の最後の居場所としての利用価値が高く、初期費用も発生しません。

2-2-2.⑧介護老人保健施設

重度の介護が必要となる人であっても受け入れてもらえるのが最大のメリットです。

介護老人福祉施設同様、入居金は必要ありません。

また、医学的なケアもしっかりしてもらえる上に、利用料金は安いです。

ただし、3か月に1度というとても短いスパンで入居継続の可否が決められるため、長期の利用は難しいでしょう。

2-2-3.⑨介護療養型医療施設

重度の介護が求められる人でも入居可能です。

ただし、ここはあくまで「療養のための」施設であり、位置づけとしては「医療機関」にあたります。

医療機関である以上、状態が改善すれば退去する必要があります。

「病気で入院していたけれど、居心地がいいからずっといたい」というのはできない、と考えるとわかりやすいかもしれません。

2-2-4.⑩介護療養型老人保健施設

介護療養型老人保健施設はしばしば、「新型老健」とも呼ばれます。

流動食を管を使って摂取したり、痰を吸い出したりといった行為が可能です。

介護療養型医療施設との違いは、介護療養型老人保健施設の場合、「病院に入り、専門的な治療を必要とするほどではない人を対象としている」というところにあります。

2-2-5.認知症グループホーム

「グループホーム」という名称はさまざまなところで使われている単語ではありますが、主に認知症の方を対象とした施設を指すことが多いようです。

対象者が認知症の人なので、それに対する手厚いフォローが望めます。

認知症に関する知識なども豊富なスタッフがそろい、安心して任せられるでしょう。

関連記事:グループホームとはどんな施設なのか?8つのポイントから解説

2-3.⑫シニア向け分譲マンション

シニア向け分譲マンションとは便宜上の呼び方であり、明確な定義が存在するものではありません。

ただ、いずれの場合でも、「高齢者にとって住みやすいかどうか」を念頭に作られています。

家事を委託できたり、設備が整っていたりするため、要支援の段階の高齢者には住みやすいでしょう。

また、今まで紹介してきた施設とは違い、分譲型であるため、「資産」として運用することが可能です。

しかし、重度の介護には対応していないケースが多いです。

2-4.賃貸住宅

「シニア向け分譲マンションは確かにいいんだろうけれども、そんなお金はない」という人におすすめなのが、賃貸住宅です。

高齢者を対象としたものは、賃貸住宅であっても、高齢者が住みやすいようにという理念のもとで作られています。

2-4-1.⑬シルバーハウジング

シルバーハウジングは、公営住宅のうちの一つです。

バリアフリーになっているほか、緊急通報装置なども用意されています。

サービスに関しては、それぞれ特色があります。

デイサービスなどのような介護サービスを受けられるものもあれば、安否確認や「何かあったときに連絡したりサポートしたりする」という程度にとどまっているものもあります。

基本的には「介護施設」の位置づけではないので、要介護の度合いが進んだ人の場合は難しいでしょう。

また、「医療機関」でもないため、病院のような治療は受けられません。

2-4-2.⑭サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、非常に新しい考え方です。

このサービス付き高齢者向け住宅の登録が始まったのは、平成23年の10月です。

国土交通省と厚生労働省がとりまとめている「高齢者住まい法」によってスタ-トしました。

このサービス付き高齢者向け住宅は、

  • 25㎡以上の広さであること(例外はあります)
  • 基本的に、台所や水洗トイレ、バスルーム、洗面スペース、収納スペースが専有部分にあること
  • 手すりが備え付けられていたり、段差がない床になっていたりするなど、バリアフリー構造になっていること
  • 安否確認及び生活に関する相談を受けられるサービスがあること
  • 専門家が建物内にいること(夜間は任意)
  • 敷金や家賃、サービスに関する対価以外は発生しない
  • 入居後3か月以内に退去や入居者の死亡があった場合、前払い金が返還されること

などの条件があります。

費用は設備によって大きく異なります。安いところから高いところまであるため、一概に「安い」とも「高い」とも言い切ることができません。

ただ、料金面でも選択肢が多いのは嬉しいポイントです。

このタイプの住居の場合、「サービスは受けられるけれども、そのサービスはあくまで『訪問介護』のレベルにとどまる」ということは覚えておかなければなりません。

常に介護スタッフがいて、きめ細やかな対応を望めるか、というとそうではありません。

これは、シルバーハウジングにも共通しているデメリットであり、シニア向け賃貸住宅の特徴と言えます。

3.まとめ

「老後の住居」というのは、主に14の種類に分けられます。

それぞれ特徴とメリット・デメリットがあるので、慎重に選ぶようにしましょう。今現在の状況も大切ですが、「今後のこと」や「費用」も考えて、後悔のない選択をしたいものです。