介護施設

入所難易度が高くなっている?特養老人ホームの入所条件とは

特養老人ホーム

特養老人ホームについて見ていきます。

老人ホームにはさまざまな種類があります。今回はそのなかから、「特別養護老人ホーム」について取り上げましょう。

1.特別養護老人ホームとは?

まずは、「特別養護老人ホームとは何か」ということからお話していきます。

1-1.特別養護老人ホームの定義

特別養護老人ホームとは、公的な老人福祉施設です。そのため、費用がそれほど高くなく、利用しやすいというメリットがあります。重い介護レベルの人にも認知症の人にも対応してくれるうえ、一度入ると、退所を求められるケースが少ない、という特徴があります。

関連記事:入居困難な養護老人ホーム|入居条件とサービス内容について

1-2.特別養護老人ホームで提供されるサービス

入浴などの身の周りの世話全般を受けることができます。また、機能訓練も受けることも可能です。ただし、「リハビリによって、今までできなかったことをできるようにさせ、自宅で過ごすことを目指す」という老健(老人保健施設)とは違います。
また、限定的ではありますが、医学的なケアをうけることも可能な施設も多いです。

1-3.特別養護老人ホームの費用

前述したように、特別養護老人ホームは公的な設備ですから、それほど料金はかさみません。5万円~15万円の月額費用であり、入居金なども必要ありません。

2.入所が難しい?高くなる特別養護老人ホームの入所難易度

このようにさまざまなメリットがある特別養護老人ホームですが、その分、入所難易度が高いのも事実です。

2-1.現在、全国で40万人以上が待機している

この特別養護老人ホームは、非常に入るのが難しいと言われています。「入居を希望しているにも関わらず、入居ができない」という待機者は、40万人を超えると言われおり、1年に2万5千人のペースで増えています。全国で8000近くも特別養護老人ホームはありますが、待機人数は増加する一方です。

2-2.入所にかかる時間が非常に長い

しかも、特別養護老人ホームの場合、「申し込んだら、申し込んだ順番に入ることができる」というわけではありません。入居順位には優先順位もあり、そのため、「後から申し込んだ人の方が先に入る」という事もあり得ます。このため、入所に至るまでの時間というのは、非常にながくなります。

3.特別養護老人ホームの入所条件

このような状況を踏まえ、平成27年から、特別養護老人ホームに入所できる人の条件が新しく定められました。

3-1.原則として要介護3以上の人のみ

今までは、「優先して入所させてもらえる」という「優先条件」の1つとして「要介護状態が重い人」というのがありました。しかし平成27年の4月からは、これが「優先条件」ではなく、「入所するために必要な条件」に変わりました。
具体的に言うと、特別養護老人ホームに入所できるのは、原則として、要介護3以上の人のみになります。

3-1-1.どうして要介護3以上に限定?

要介護が進んでおり、家族や本人に多大な負担がかかっているにも関わらず、特別養護老人ホームに入所できない「待機者」への救済措置として設定されました。

3-1-2.要介護1や2でも入所が認められる場合

しかしながら、要介護1や2でも、特定の条件を満たせば、特別養護老人ホームに入所することは可能です。

  1. 日常生活が危ぶまれるほどの進行した認知症
  2. 知的及び精神的な障害がある
  3. 虐待を受けている疑いがある
  4. 単身者の世帯であり、かつ家族や地域のサービスが十分ではないこと

3-2.優先的に入所させてもらえる条件

特別養護老人ホームの性格上、「介護レベルが進んでいる人」や、「経済的に困窮している」などのケースでは優先されることが多いようです。また、「家族が介護に携われない人」なども、優先されるケースに当てはまります。

3-3.入所することができない条件

基本的には、要支援の人は入所を希望できません。また、要介護1~2の人も、上であげた「特例」にあてはまらない限り、入所することはできないと考えましょう。

4.事前の確認が重要

「なぜ特別養護老人ホームを必要としているのか」「今の状況はどんな感じか」ということを、しっかりと確認しておく必要があります。また、当然ですが、要介護認定をしっかりと受けられるようにしておくこともお忘れなく。

4-1.入所条件を照らし合わせる

「特別養護老人ホームに入ることができる要介護レベルなのか」「そうでない場合は、上記であげた4要素を満たしているか」などをしっかりと考えましょう。

4-2.待機人数や待機期間を施設に問い合わせる

「可能ならば特別養護老人ホームに入りたい、しかしそうでなければ有料老人ホームに入居したい」と考えている人にとって特に重要なのが、特別養護老人ホームの待機人数などを確認することです。

もしこの時点で、非常に多くの人が待機しており、かつ時間がかかる、というようならば、有料老人ホーム探しに焦点を当ててもよいでしょう。

4-3.ケアマネージャーに相談

介護においてキーマンになるのが、介護プランを考えるケアマネージャーです。すべての相談は、ケアマネージャーを交えて行うとよいでしょう。

5.まとめ

特養老人ホームについて見てきました。

特別養護老人ホームの入所条件
1.要介護3以上
2.日常生活が危ぶまれるほどの進行した認知症
3.知的及び精神的な障害がある
4.虐待を受けている疑いがある
5.単身者の世帯であり、かつ家族や地域のサービスが十分ではないこと

特別養護老人ホームは、とてもメリットが多い施設です。しかしその分、入所難易度は高く、待機している人も多くいます。このため、特別養護老人ホームの状況を把握し、ケアマネージャーに相談しながら、善後策を考えることも重要です。

サービス付き高齢者向け住宅でも医療費控除を受けられるの?

サ高住の医療費控除

サービス付き高齢者向け住宅においての医療費控除について見ていきます。

日本にはさまざまな制度があります。出産による経済的負担の軽減を目的とした「出産一時金」、生命保険へ加入していれば、入院したときに「入院給付金」、手術となれば「手術給付金」を受けることができます。

ただ、これらの制度を知っているだけでは意味がありません。ちゃんと利用することで初めて意味をなします。

以上のような支援制度は、サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)で活用できるケースがあります。

「まさか自分が事故や病気にかかる訳がない」と思っている方もいるかもしれませんが、この先何が起こるか分かりません。

例えば、明日、不慮の事故でケガに遭うことだってあり得るのです。そんなときに支援制度を知っているか、知っていないかで、その後の生活は大きく変わってきます。「備えあれば憂いなし」、先人の言葉どおり、もしものために今のうちから準備をしておくとよいでしょう。

1.医療費控除は最も身近で、誰にでも当てはまる制度

国や各市町村の支援制度にはさまざまな種類があります。

ただ、それらの多くは出産時や入院時など、一定の条件下でのみ認められるもので、多くの人が恩恵を受けられる訳ではありません。その点、「医療費控除」は誰にでも当てはまり、最も身近な制度であるといえます。

医療費控除とは、治療等のために支払った費用に、一定の所得控除を受けることのできる制度です。この制度はサ高住でも一部適用されるので、ぜひ覚えておきましょう。

2.サ高住における控除の対象は治療行為のみ

医療費控除は、サ高住でも一部適応されると説明しましたが、ひとつだけ注意していただきたい点があります。それは、支払った費用全てが控除の対象とはならないことです。

老人ホームや介護施設などは入居しただけで、それらの費用が対象範囲となりますが、サ高住は「施設」というよりも「住居」という見方をされるため、家賃などの費用は対象外にされてしまいます。

サ高住で対象とされるのは、「併設された介護施設や外部の医療サービス」を利用した場合のみです。つまり、老人ホームや介護施設のように入居するだけでは医療費控除を申請できませんので、しっかりと把握しておきましょう。

3.医療費控除の対象期間と対象

医療費控除の対象期間は、1月1日から12月31日までの1年間です。例えば、2月〜5月までの間に治療を要した場合、一定以上の治療費を支払っていれば、控除を受けることができます。

対象範囲は、自分自身はもちろん、配偶者や親族なども認められます。つまり、サ高住に入居した方の御子息やご息女、その他親族が費用を支払っている場合でも、控除を受けられることを意味します。

ちなみに親族以外の方が費用を支払っている場合は対象外なので注意してください。

4.医療費控除の算出法

では、実際に医療費控除額の算出方法をご紹介します。

4-1.算出方法

【1】(1年間で支払った医療費)-【2】(入院給付金や高額療養費などで補填された金額)-【3】(10万円)=医療費控除額

例を挙げると、Aさんが2014年の1年間で「100万円」の治療費を支払ったとします。Aさんは国民健康保険に加入しており、1ヶ月間の治療費が高額だったため、高額療養費制度を申請しました。ここで、【1】である100万円から、高額療養費の60万円【2】を引きます。さらにそこから【3】10万円を引いた「30万円」が医療費控除額となります。

※実際に100万円の治療費を支払った場合の金額とは異なります。

保険による補填がない場合は、支払った金額から10万円を引いた額が控除額になります。

5.高額療養費ってなに?

高額療養費とは、1ヶ月の療養費が一定額を超えた場合に役所へ申請することで、超過分の金額が手元に戻ってくる制度です。年収による限度額が設定されているので、事前にチェックしておくことをおすすめします。

また、療養期間や患者さんのご年齢などでも限度額は変化します。平成27年より所得区分が細かく設定されているので、詳細を知りたい方はお住まいの市役所等へ問い合わせてみてください。

これらの制度を申請する場合には、実際に支払った治療費の領収書等が必要となるため、治療の際はしっかり保管しておくようにしましょう。手続きのタイミングとしては、年度末の確定申告の際に行います。

以上のように、サービス付き高齢者向け住宅でも医療費控除を受けることができます。しかし、全てが対象となるわけではなく、一部のみが控除の対象となることは忘れないようにしましょう。

一定の条件下のみの適応になりますが、知っておかなければ損です。税金の話なので難しく感じるかもしれませんが、条件次第では経済的負担をグっと減らすチャンスになります。

6.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅においての医療費控除について見てきました。

サービス付き高齢者向け住宅に入居するだけでは控除を受けることはできません。なかには入居のみで支援や介護などはお願いしないという方もいると思います。「だから関係ない」ではなく、この話をしっかり覚えておくようにしてください。

今は元気でも将来的にケガや病気を患うかもしれません。そのときに、少しでもお金の負担が減ると嬉しいはずです。万が一のために備え、いつまでも充実したセカンドライフを過ごせるようにしましょう。

サービス付き高齢者向け住宅での入居者のプライバシーは守られる?

サ高住のプライバシー

サービス付き高齢者向け住宅の入居者とそのプライバシーについて見ていきます。

昨今の高齢化傾向や介護事情を考えると、介護を必要とする場合には有料老人ホーム等の介護福祉施設に入居するのか、それとも在宅で介護をしてもらうのか、二通りの方法がすぐに思いつく方法だと思われます。

しかし、最近では第三の方法が登場し、注目を集めています。

それこそが「サービス付き高齢者向け住宅」で生活を送りながら、必要な分だけ介護を受けるという方法です。まだまだスタートしはじめたばかりのサービスということもあり、なかなか認知されてはいませんが、サ高住にて介護を受けるメリットは多くあります。

では、一体どのような特徴があるのでしょうか?「プライバシー」という観点から老人ホームや在宅介護との違いや魅力を見ていきましょう。

1.介護と生活、プライバシーの問題

1-1.老人ホームの問題点

介護してもらう方法としてもっともポピュラーなのが、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど、通称「老人ホーム」を活用するという方法です。

入居した場合には生活における全ての面倒を見てくれることになります。

この充実したサービスと引き換えに、対価として多額の費用が発生してしまいますが、これが第一の問題点とされています。

次に問題とされているのが、入居者のプライバシーに関する点です。

老人ホームでは四六時中入居者の面倒を見てくれますが、その制度上の問題で、施設内にいる他の入居者と共に生活を送ることになります。自分一人の時間が思っていた以上に確保しにくいかもしれません。人によっては、他人とあまりに近すぎるこの人間関係を煩わしく思っている方も少なくはないはずです。

人とのつながりが全く無いのも問題ですが、過剰にあり過ぎるのもまたプライバシー的な問題に繋がってしまいます。

1-2.在宅介護の問題点

在宅介護を受けると、週に何度かホームヘルパーさんが住まいに来て介護をしてくれます。入浴や排せつの介護など生活に関わる必要なことを全て行ってくれるので、大変心強い味方となるでしょう。

しかも、こちらは老人ホームとは違い、一時的にヘルパーさんに介護を依頼するだけですので、費用はそれほどかかりません。

ただ、自分の時間を充分に持てる代わりに、人とのつながりが極端に減ってしまうことが問題となっています。

家にいる分、プライバシーという観点から見れば問題が無いように見えますが、今度はまた違う問題が発生してしまうのです。

1-3.バランスが求められる

新たなニーズは、プライバシーが確保されながら、人との付き合いもできるという環境作りにあります。

ニュースで高齢者の孤独死が度々取り上げられていますが、これは人とのつながりが極端に少ないからこそ起きてしまう悲劇です。

解決するためには適度な人付き合いができる環境を整えていくことが必要となるのではないでしょうか?

要するに、介護に特化していたり、プライバシーや自分の時間に特化していたりと、両極端なサービスしか無かったのが問題なのであって、その辺りの均整がとれたサービスがあれば良いのです。

2.サ高住でのプライバシーは?

2-1.新たなニーズに対応したサービス

最近になって登場した「サービス付き高齢者向け住宅」は、在宅介護と有料老人ホームのちょうど中間点に位置する新たなサービスです。

入居者に与えられるのは老人ホームのような一括りにまとめられた施設ではなく、個人の住宅で、簡単に言えばアパートやマンションのようなもの。そしてそのアパートにはコンシェルジュのようなサービスが付いています。

これによって必要になった場合だけ介護を頼むといった具合に、融通の効いた生活を送ることが可能となっております。

2-2.プライバシーが守られる点も魅力

サ高住の魅力は、プライバシーが守られるという点にもあります。

施設中の一室を借りることになるので、普通のアパートやマンションに入居するのと何ら変わりがありません。

そのため、自宅では普段通りにゆっくりと過ごすことができ、そして共有スペースでは他の住人とお話をしたりしてつながりを持つことも可能です。

まさに老人ホームと在宅介護の二つが持っている問題を一手に解決する救世主になっているというわけです。

実際に、この適度な介護サービスと住まいのサービスが現在人気を博しており、サ高住に移り住む人も増えてきているようです。

老人ホームに入るほど介護が必要というわけではないが、人との関わりを持てずに困っていたり、これから先介護が必要になるかもしれないと懸念していたりする人から支持を集めているのです。

関連記事:サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に住む13のメリットと5のデメリット

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の入居者とそのプライバシーについて見てきました。

介護を受ける方法は老人ホームに入居するか、ホームヘルパーさんに頼んで在宅介護を行っていくかの二通りだけでなく、現在では新たに生まれたニーズに対して対応するべく、サービス付き高齢者向け住宅に入居するという第三の方法ができています。

サ高住を活用するメリットは、老人ホームのように密接過ぎる人間関係ではなく、適度の距離を置いた関係を築ける点や、プライバシーが守られて、自分の時間を充分に持てるという点にあります。

新しいサービスだけに、不安がある方も多いと思いますが、介護業界を一新するような革新的なサービスとして、今後さらなる注目が集まっていくかもしれません。

サービス付き高齢者向け住宅で退去させられることはある?

サ高住の退去

サービス付き高齢者向け住宅の退去について見ていきます。

有料老人ホームでは入居時に終身契約を交わすことがありますが、それでは何があったとしても必ず面倒を見てもらえるのでしょうか?

この答えは「必ずしも最期まで介護をしてくれるとは限らない」です。場合によっては退去をしなければならないこともあるのです。

それと同じように、サービス付き高齢者向け住宅、通称サ高住の場合も必ず最期までいられるとは限りません。それでは、サ高住の退去要件にはどのような条件が課せられているのでしょうか?

1.サ高住の退去要件について

1-1.条件と基本原則

入居の際、予め退去の条件が決まっていれば、もしものときに事業者側が利用者を退去させることが可能となります。例えば、認知症になってしまって、同じ住宅に住む他の住居者への迷惑行為が止まらない場合、家賃が払えなくなってしまった場合などが実際にある退去例です。

原則として、利用者が死亡した場合、料金を滞納している場合、健康状態が著しく悪化した場合、他住居者との共同生活ができなくなった場合が退去の要件になります。下世話な話になりますが、事業者側からすると運営に支障をきたすこと無く賃料だけを支払ってくれるのならばそれでよいわけです。

さらにひとつの例として、健康を損ねて長期的な入院をしなければならなくなった場合、サ高住への賃料を支払わなければならないだけでなく、入院にかかる費用も自費で負担しなければなりません。

これによって料金が滞納される状態が長く続くようであれば、退去させられてしまうことになってしまうでしょう。ただ、実際に住居にはいなくても賃料さえ支払われているのならばお咎めは無いケースがほとんどなので、料金滞納には気をつけるようにしてください。

1-2.有料老人ホームの場合

有料老人ホームの場合には、サ高住と退去要件が似てはいますが、若干異なります。料金さえ支払っておけば席は残しておいてもらえますが、利用者本人の経済力の有無に関わらず、健康状態が悪化して、介護、医療サービスを施設内で施すことができなくなってしまった場合にも退去することになってしまいます。

責任を負いきれない、というのが事業者側の本音でしょう。

1-3.退去の具体例は?

さきほど触れた料金滞納の件、やはりサ高住を退去する際に多いケースとなっているようです。特に、体調を崩してしまい入院することになったが、入院費用と賃料を同時に支払うことができないというケースがかなり多いようです。

このほかには、認知症によって他住居者への迷惑行為が注意しても止まらないというケースも度々見られます。

また、他の住居者と合わない、設備やサービスが不十分で自分には合わないとして、利用者本人から退去することも少なくはありません。

2.老人ホームとサ高住の違い

2-1.施設と住居

介護付き有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の違いは、施設と住居の違いにあります。

老人ホームの場合、施設内に他の方も同居して共同で生活を送らなければなりません。そのため自由度が若干低いところが欠点となります。

これに対しサ高住は住居ですので、完全に個室、プライベートな空間を個人として所有することができます。

感覚としては、一般的なアパート等の賃貸住宅と大差はありません。自身の空間だからこそ自由度は高く、ちょっとした隣人との付き合いはありますが、それ以外は基本的に何をやっても大丈夫です。

これらを混同してしまう方も多いですが、施設と住居では大きな違いがあることが分かると思います。

2-2.介護サービスの違い

老人ホームとサ高住では、施設と住居の違いという点のほかにも、介護サービスに対する違いがあります。

老人ホームの場合には介護スタッフや医療スタッフが施設内に常駐しており、常に安否や安全の確認がなされています。対してサ高住では1つの住居と相違ありませんので、介護サービスが必要となった際には外部のホームヘルパーさんを呼ぶ必要があります。

最近では日中に介護スタッフが常駐して、用がある時にだけ自宅へ呼ぶことができるような制度が整えられているサ高住もありますが、法律によって定められているサ高住の条件は、安否確認と生活相談のみなので、全てのサ高住がこのようなサービスを行っているわけではありません。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅のサービス内容ってどんなもの?

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の退去について見てきました。

サ高住の退去要件は、利用者の経済力と健康に大きく関係しています。賃料を支払いが困難になってしまうというケースや、長期入院をしなければならなくなってしまうケース、認知症などにより他の住居者へ迷惑がかかってしまうケースなどが具体例として挙げられます。

しかし、基本的にはちょっとしたことでは退去させられることはありませんので、あまり過剰に心配する必要はないでしょう。

デイサービスがついているサービス付き高齢者向け住宅もある?

デイサービス風景

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のデイサービスについて見ていきます。

サービス付き高齢者向け住宅では、高齢者や体が不自由な方でも生活しやすいように、ほとんどの建物がバリアフリーになっているだけでなく、介護サービスが受けやすいような環境が整えられています。

最低限のサービスである安否確認以外にも、各社は差別化を図るべく、さまざまなサービスを提供しています。

今回は、サービス内容について触れつつ、サ高住でのデイサービスがどんなものかについて紹介していきます。

1.サービス付き高齢者向け住宅の基本的なサービス

1-1.安否確認とバリアフリー

安否確認サ高住は、行政機関の認可を受けなければ、この名前を使って営業をすることができません。

認可をもらうためには、法律で定められている条件を全てクリアする必要があります。

簡単に言うと、この基準がサービスの質の最低限を示しているというわけです。

認可基準は1日に1度は安否確認を必ず行う体制が整えられているかどうかという点と、建物がバリアフリーになっており、車いすでも生活ができるかどうかという点にあります。

これらの条件さえ整ってしまえば、後は政府のお墨付きをもらったようなものですので、自由に営業をすることができるのです。

現在では、サ高住の多くがこのほかにも多岐に渡るサービスを提供しています。

なかにはこれらの必要最低限のサービスしか提供されていない代わりに、家賃が激安に設定されている住宅もあります。

このように、サービスの内容はサ高住ごとで大きく異なりますので、入居の前には必ずチェックする必要があります。自身の目的、好みにあった施設を見つけるようにしてください。

1-2.多くのサービス付き高齢者向け住宅で取り入れられているサービス

サ高住のサービス現在営業しているサ高住の多くが、上記のような最低限のサービスだけでなく、それぞれ独自のサービスを提供することで差別化がはかられています。

そのなかで一般化してきたのが、円滑に介護サービスを受けられる体制が整えられているという点です。

サ高住内の受付に相談すれば、すぐにホームヘルパーを呼ぶことが可能だったり、その他にも生活を送る上で必要な相談事は一括して受け付けていたりと、コンシェルジュサービスに似た体制が整えられていることが多いです。

また徐々に増えつつあるのが、サ高住に併設施設があるというケースです。

サ高住のすぐ隣に居宅介護支援事業所や訪問介護事業所、訪問看護事業所が設置されており、いつでも介護や看護サービスが受けられるようになっています。ただし、こういった手厚いサポートをしてくれる住宅はその分、賃料も高くついてしまいがちですので、そこが悩み所となるでしょう。

2.デイサービスと月々の料金

2-1.外部への委託が基本

サ高住は外部委託サ高住に住みながら介護を必要とする際には、外部へ介護サービスを委託するのが基本となります。

賃料はあくまで部屋を借りるために必要な値段であって、サ高住に住んで家賃さえ払えば介護サービスを受けられるというわけではありませんので注意が必要です。

もちろん、外部へ委託するということは、介護に必要な料金はその業者に対して支払う必要があります。

サ高住では介護のデイサービスを提供しているわけではなく、デイサービスを行っている他業者と連携を取ることで、より円滑にサービスを受けられる環境が整えられているだけです。

サ高住のサービスが多様化してきており、この基本が忘れられることが多く、料金を巡ってトラブルが起こる可能性もありますので、この点だけはしっかりとおさえておいた方が良いでしょう。

関連記事:3つの利用条件から判断できるデイサービス料金の目安とは?

2-2.一体型施設のメリット

サ高住併設施設最近登場しているサ高住の中には、訪問介護や訪問看護をしてくれる業者と一体となっている住宅もあります。

わざわざ業者と連携を取るのではなく、デイサービスとサ高住を1つの業者が運営しているという施設です。

利用者は住宅に併設されたデイサービスを活用すれば短時間でサービスを受けられることになりますし、また料金も運営業者1つに支払いをすれば良いので便利になっています。

一体型施設はまだまだ普及しておりませんので数や場所が限られていますが、その分充実したサービスを受けることが可能です。

有料老人ホームのようにプライベートな空間を制限されることは無く、そして過剰なサービスは切ることも可能であることから、非常に住みやすい環境であると言えるでしょう。

サ高住に住み、介護のデイサービスを利用したい場合には、基本的には外部の業者へ委託をすることになります。

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅のデイサービスについて見てきました。

サ高住はあくまで住宅であって、厳密に言えば介護サービスが付いているわけではありません。

ですが、最近登場したデイサービス一体型のサ高住では、1つの業者が住宅とデイサービスを運営することで、わざわざ外部へ委託するという手間を省くことが可能となっています。

便利で安心ではありますが、その分賃料やサービス料がかさんでしまうことだけは気をつけるようにしてください。

サービス付き高齢者向け住宅の賃貸契約は終身借家権?どんな契約?

サ高住終身

サービス付き高齢者向け住宅の賃貸契約について見ていきます。

サービス付き高齢者向け住宅の賃貸契約には、終身借家権というものがあります。

一般の賃貸アパートやマンションでは、こうした契約のしかたは住宅を借りる側にとってあまり有利な条件ではないように見えますが、サービス付き高齢者向け住宅に関しては、こうした契約の形態を取ることが多く、その運営内容に即したものと言えるでしょう。

終身借家権は入居者本人だけでなく、その家族にも非常に重要な内容となるため、関係者全てがきちんと理解した上で契約を進めることが大切です。

1.終身借家権とはどんな仕組みか?

終身借家権は、賃貸契約をするにあたって、賃借人が持つことになる権利のひとつです。

一般のアパートやマンションでも賃貸契約を交わすときには借家権がありますが、これとは少し違います。この権利は、入居者本人よりもその家族や親族など相続の権利を持っている人たちに大きく関わりを持ちます。

1-1.普通借家権との違い

賃貸契約は、貸す人と借りる人の間で交わされて、お互いに権利と義務が生じます。賃貸人は住む場所を提供して、その設備を維持する義務と賃料を受け取る権利があり、賃借人は賃料を支払ってそこに居住する権利を得ることができるのです。

この居住する権利を「借家権」といい、この権利には「普通借家権」と「終身借家権」の二つに大別されます。

普通借家権を基本としているのは、一般の賃貸アパート。こうした普通借家権は、契約者である入居者から親族等に相続することができます。

仮に契約者が亡くなった場合にも、その家族や相続人が継続してそこを借りることができ、大家はそれを止めることはできません。

反対に終身借家権というのは、相続できない借家権となります。入居者が終身暮らすことはできますが、その後誰かに権利は引き継がれないため一代限りで終わることがほとんどです。

サービス付き高齢者向け住宅は賃貸住宅でありながらも、一般の住宅とは違う部分があるため、こうした借家権での契約が必要となったのです。

1-2.終身借家権の法律的根拠

終身借家権は、賃借人側からすると不確定なことが多く、一般的には不等な条件となります。

借地借家法でも終身での契約は認められていません。しかし新しく高齢者住まい法が制定され、例外的にこれが認められることとなりました。

そのため、高齢者住まい法の基準に基づいた建築物であることが条件となっており、こうした契約を結ぶためには、事業者は都道府県からの認可を受ける必要があります。

2.終身借家権は誰のため?

賃借人の権利が限定されており、賃貸人(事業者)に大きな利益があるように感じられるかもしれませんが、この制度は双方に大きな利益があります。

賃貸人は高齢者の一人暮しを安心して受け入れられるようになり、住宅の供給がしやすくなるため、入居者も選択の幅を増やすことができるようになりました。

また、一定の厳しい条件をクリアすることが求められているため、安全に快適な住居を得られます。車椅子での移動がしやすい幅の廊下や、歩行を助ける手すりの設置などのバリアフリー構造、一定の広さの居住スペースの確保などの条件によって優良な物件を判断することができるでしょう。

事業者側は、安心して入居者を募ることができますし、こうした制度に合った住宅を作るために補助金を受け取ったり、税金の優遇措置を受けたりすることができます。

これによりサービス付き高齢者向け住宅は住宅の新しい事業として注目されており、今後もまだまだ発展していくことが予想されます。さまざまなサービスや建物の快適さなどで趣向を凝らし、入居者の暮らしはますます充実してくることでしょう。

それぞれ双方のメリットが組み合わさり、より良い効果を上げています。

3.「おひとり様家庭」が増える社会

核家族が増えており、さらに結婚して家族を増やすことが当たり前と考える人が減ってきました。

反対に、男女ともに自立や自分らしい暮らしを求めて、一人での生活をする人が増えています。現代社会のこうした傾向は、おひとり様家庭を増やし、将来的にも続く場合には年齢の高い人たちの一人暮らしが増えていくことが懸念されます。

現在においても核家族化によって、夫婦二人、または連れ合いをなくした方の一人暮らしが多いと聞きます。

もちろん、子どもたちに頼りたくない、自由に暮らしたいという人も多いでしょう。

しかし、その反面、健康状態に不安を抱えていていざという時の頼りを必要としている人もいます。

こうした現状を踏まえると、サービス付き高齢者向け住宅はニーズに対応した適切な施設です。借りる側と貸す側の双方にメリットの高い新しい法の整備によって、新しい形のおひとり様家庭のスタイルができるため、私たちはさまざまな生活スタイルをより自由に安心して選ぶことができるようになっているのです。

4.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の終身借家権について見てきました。

終身借家権の制度は、一般の借地借家法では認められていませんが、新しくできた高齢者住まい法に準じてサービス付き高齢者向け住宅に利用されています。

暮らしを支える事業者が入居者を受け入れやすい環境を得られたために、入居する人たちもさまざまな選択肢を得ることが出来るようになりました。

各ポイントをしっかり把握して、入居施設を選ぶ際の参考としてみてください。

サービス付き高齢者向け住宅の認可と制度への登録の流れ

サ高住の認可

サービス付き高齢者向け住宅の認可と登録について見ていきます。

社会の高齢化に伴い、医療サービスや福祉サービスは変化してきており、またこれから先も発展していくことが予想されます。

これまでは、医療サービスは病院で受けるもの、介護サービスは老人ホームで受けるもの、というのが一般論でした。

しかし、それが変化した現在では、家に居ながらにしてそれぞれのサービスを受けられるようになっています。

利用者のニーズによってサービスが劇的な変貌を遂げているといってよいでしょう。そして、この流れで近年誕生したのが「サービス付き高齢者向け住宅」です。

通称「サ高住」と呼ばれるこの施設は一体どのようなものなのでしょうか?サービス付き高齢者向け住宅の特徴について見ていきます。

1.サービス付き高齢者向け住宅を運営するために必要なこと

1-1.政府の認可が条件

サ高住と銘打って住居を貸し出すためには、各都道府県や政令市に申請をして、認可を受けることが絶対条件となっています。

法律によって細かな基準が定められており、これを全てクリアしなければ営業をすることはできません。

そのため、利用者側からしてみれば必ず一定の質は確保されているとの判断材料になります。認可が無い場合には一般的なアパートやマンションの一室と変わりありませんので注意してください。

1-2.建築基準とサービス基準

都道府県にサ高住の申請を行い、認可を受けるためには一定の基準を全てクリアしなければなりません。

サ高住の基準には「建物の構造」と「サービス」の2種類に大別することができます。前者はバリアフリーの構造になっているか、必要箇所に手すりが取り付けられているか、車いすでも通れる廊下の幅が確保されているか、居住スペースは充分かなどが定められており、後者は安否確認の制度は整っているかどうかが審査されることになります。

なお、サービスの方は必要最低限の安否確認さえできれば審査を通過することが多いですが、それに加えて医療、福祉サービスとの連携が取れるような制度を取り入れていることも多く、この差によって賃貸の料金に差が発生することがあります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の建築基準はどうなっている?

1-3.制度に登録される

サ高住の申請が通り、営業の認可を受けた際には制度に登録されることになります。これによって行政が管理することになります。そして利用者は地方行政が行っている制度を利用することで、自身に合ったサ高住を検索できるようになっています。

サ高住に住みたいけれど、何から手を付けていけば良いか分からないという方は、まずこの制度を使って住宅探しをすることからはじめてみてはいかがでしょうか?

2.設備とサービスと値段の関係

2-1.サービスの内容は?

サ高住で受けられるサービスは認可制にしているため一定は確保されていますが、それ以外のサービス内容は各住宅によって異なります。

法律上は安否確認さえしていれば問題はありませんが、それ以外にも外部の介護サービスを提供してくれる事業者や病院等と連携を取り合って、包括的に生活をサポートしてくれる住宅も増えてきています。

なかには介護施設が併設されているサ高住もあり、必要に応じてすぐにデイサービスを利用できるような制度になっているところもあります。

こういったサービス内容の違いが入居先を決める上でのポイントとなるでしょう。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅のサービス内容ってどんなもの?

2-2.それぞれの関係

手厚いサービスをしてくれたり、良い設備が整っていたりするサ高住は賃貸料も比例するように高くなります。

値段を左右する要素としては、サービスの内容や設備の良さのほか、住宅の立地条件もあるため、地域によって相場がかなり違ってくる点にも注意です。

良いサービスで最高の部屋を借りたいならば、それなりの対価は必要となってしまうのが現実。

そのため、自分がどの程度の質を求めるのか、吟味した上で物件を選んでいくことが必要となるでしょう。

2-3.中には格安物件も

サ高住のなかには格安物件もあります。月賃料が5万円程度と、普通のアパートに暮らすのと同程度の賃料で部屋を貸してくれているところも少なくありません。

しかしながら注意しなければならないこともあります。それはサービスの質です。やはり格安であれば、その分サービスに不満が残ることもありますので、この点にはしっかりと留意しなければなりません。

日中に介護士や看護師が施設内に常駐していて、安心して暮らせる環境が整っているサ高住はやはりそれなりの値段がします。

こういった質の高いサービスを受けたい場合には立地条件を少し妥協するなどして、いくらか安く抑えられるように考えてみるとよいかもしれません。

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の認可と登録について見てきました。

サ高住は都道府県や政令市等の認可を受けなければ営業をすることができません。その基準はサービス内容と建物の構造に課せられており、事細かに定められています。そのため、どのサ高住を選んだとしても一定のサービスを受けることが可能です。

部屋の賃料はそれぞれの住宅によって異なり、やはり良い設備が整っていたり立地条件が良かったり、手厚いサポートサービスが整っている住宅はその分値段が高くなりますので、選ぶ際の基準を自身はもちろん、周りの方にも相談してみることをおすすめします。

サービス付き高齢者向け住宅は自由に外出することはできる?

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅の外出について見ていきます。

医療や介護のサービスは高齢化が進むにつれて徐々に変化してきています。

最近では病気になったら病院へ行かなければ治療ができない、介護が必要ならば特別養護老人ホームに入居しなければならない、というわけでもなくなってきているのです。

しかし、このようなアナログな考え方は未だ根強く残っています。

例えば「介護が必要=老人ホームへの入居=悠々自適な生活は送れない」といった具合に思い込んでいる方も多いでしょう。

最近では自由度の高い有料老人ホームもありますし、サービス付き高齢者向け住宅に住むという選択肢もあります。

この通称、サ高住と呼ばれる施設は、従来までのスタイルとは全く違いますのでポイントをしっかり把握しておきましょう。

1.サ高住の自由度について

1-1.老人ホームの外出事情

有料老人ホームでは、外出に関する規制が敷かれていることが多いです。付き添いの方が同伴しなければ外出してはならなかったり、なかには外出が認められなかったりするケースもあります。

外出先で持病の発作が起こってしまうなど、もしものことがあった時に責任を負いきれない、というのが老人ホーム側の本音でしょう。

また、健常者や要介護度数が低い方で自立している方についても、自由に外出できるわけではありません。

しっかりと門限が定められており、その時間外の外出は基本的に厳禁となります。

そのため、ある程度の自由は認められているものの、普通に遊びに出かけるような自由とは程遠いのです。逆にその分の安全性は保たれていると言っても良いですが、どちらを優先するかは個人による部分が大きくなるかもしれません。

1-2.サ高住と老人ホームの違い

サービス付き高齢者向け住宅と老人ホームの一番の違いは、施設であるか、それとも住居であるかという点にあります。

サ高住は住宅ですので一般的なアパート等と同じような扱いです。アパートやマンションに介護が受けられやすいような環境サービスが整えられていると考えてもらってかまいません。

サ高住へ入居することはアパートに入居するのと同じようなものですので、気軽にお選びいただけます。

1-3.サ高住の自由度と外出

サ高住は自宅としての扱いになりますので、老人ホームと比較すると、自由度も格段に上であると言えます。

一応門限が決められている施設も多いですが、これは安否確認をするために必要な処置ですので、サ高住を管理している受付に伝えさえすれば門限外の時間でも外出することは可能です。

このほかにも、サ高住では友人を自宅に招くこともできますし、外泊をすることも容易であるなど、自由度は非常に高いと言えます。

ただ、老人ホームのような24時間体制で万全の介護サービスが受けられるわけではありません。

したがって、サ高住への入居及びデイサービスの利用と生活の自由度は、在宅介護と老人ホームのちょうど中間に位置するとも言えるかもしれません。

しかしながら、上記のような自由度は全てのサ高住に当てはまるというわけではありません。

なかには門限に厳しい住宅もありますし、外出できる時間が他よりも少なく設定されているということもあります。なので、サ高住への入居を考える際には必ずこういったポイントもチェックする必要があるのです。

2.サ高住のサービスの幅

2-1.住宅によってサービスは異なる

法律上では、サ高住は毎日安否確認がされて、また建物の構造がバリアフリーになっていて、かつその他細かな基準さえ守られていれば、この名前を名乗ることができます。

しかし、これらのサービスしか無いサ高住はほぼなく、おおよその場合はこの他にもアピールポイントを持っているものです。

例えば、受付に頼めばデイサービスを手配してくれる制度が整えられていたり、建物自体も基準以上に広々としていて過ごしやすいのが売りだったり、なかには介護事業施設が併設されていることもあります。

言ってしまえば、サービスの幅はピンからキリまであり、お金を支払えば支払う程、良い待遇の住宅に住むことが可能となります。

2-2.必要最低限のサービス

サ高住では必要最低限のサービスを入居者自らが選ぶことができますので、過剰な介護サービスを無理やり受けることはありません。必要な時に必要なだけサービスを利用できる環境になっており、老人ホームと比較すると過ごしやすさは段違いです。自由度も高く、自宅と同義で部屋に住むことができる点も大きな魅力となっています。

老人ホームに入居した際、外出する時には安全のために一定の条件が課せられることが多いですが、これに対しサ高住ではほぼ自由に外出することが可能です。

自宅に住んでいるわけですので当然と言えば当然かもしれません。しかし、安否確認は必ず行わなければなりませんので、門限を設定しているサ高住も多いです。門限に関しては、外出の前に受付に帰宅時間さえ伝えれば良いケースも多いので、やはり、自由度はかなり高いと言えるでしょう。

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の外出について見てきました。

基本的にサービス付き高齢者向け住宅全体では外出は問題ありませんが、施設によって、特に高い介護度を受け入れている場合には、制限などの決まりをつくっていることもありますので、入居前に確認するようにしましょう。

サービス付き高齢者向け住宅の安否確認サービスとはどんなもの?

安否確認

サービス付き高齢者向け住宅の安否確認について見ていきます。

サービス付き高齢者向け住宅は、現在普及し始めている特別介護老人ホームなどに次いで、新たな選択肢になりつつある施設です。

一般的な自宅での生活では心配、しかし老人ホームに入るほどの介護は必要無いという、いわば中間点に位置するのがサ高住です。

必要最低限の介護を行ってくれることも特徴のひとつで、食事や安否確認など、そのサービスは多岐にわたっています。

1.サービス付き高齢者向け住宅の安否確認

1-1.登録により成り立っているサービス

サービス付き高齢者向け住宅を建て、運営していくためには、各都道府県や政令市、中核市に申請をして登録をしなければなりません。

政府の認可を受けて初めて営業できますので、これは逆に言えば政府のお墨付きをもらっているとも言えます。

認可を受けるためには、まずは建物の基準を満たすことが必要となります。

例えば、バリアフリーの構造になっているかどうか、手すりが取り付けられているかどうか、車いすでも生活できるような広さが確保されているかどうか、という点です。

次にサービス内容における基準ですが、こちらは安否確認ができるかどうかというところが争点になります。これ以上のサービスを加えるかどうかは各事業者に委ねられることになりますので、最低でも安否確認は受けられる環境である点さえ押さえておけば大丈夫です。

ときには人の命をも左右することになりますので、安心できる環境が整えられているかどうかは事前にしっかりチェックしておきましょう。

1-2.安否確認サービスについて

安否確認は、各サ高住によってサービス内容が異なりますので、入居先を選ぶ際には注意したいポイントとなります。

最低限のサービスである安否確認は必ず受けられますが、その頻度や方法については場所によって大きく異なります。

毎食後に確認を取るところもあれば、1日に1度だけの確認を取るところもあります。

また、方法についても係員の者が直接本人に会って確認したり、インターホン越しのみの会話で確認したりと、施設の運営によって異なります。

どの方法が良いかは利用者の方々の希望によると思いますので、ご自身に合ったサービスを提供してくれるサ高住を選ぶことをおすすめします。

1-3.介護サービスについて

サ高住はあくまで安否確認やバリアフリーの施設であるだけですので、介護や医療サービスは外部のものを利用する必要があります。これが老人ホームとの大きな違いであり、ひとつのメリットとも言えるかもしれません。

そのなか、「生活相談サービス」を提供する施設がいくつか存在しています。

内容としては、介護サービスを手配してくれたり、生活に必要な相談も受け付けてくれたりする、コンシェルジュサービスのようなものです。

外部サービスを利用する際にかかる手間の軽減になるので、このサービスを基準としてサ高住選びをするのも良いでしょう。

2.サービス付き高齢者向け住宅の人気の理由は?

2-1.自由度の高さ

サ高住の人気が高まってきている理由は、何と言っても自由度の高さにあります。病気を患って病院で生活をしなければならない人や、特別養護老人ホームに入居して介護を必要とする人も多いですが、これらの生活はサ高住での生活と比較すると非常に自由度が低く、好きなことを好きな時間に好きなだけできないという制限がかかってきてしまいます。

サ高住での生活では、拘束される要素がほぼありませんので、これまでの生活と何ら変わりの無い暮らしが可能となります。

あくまで普通の生活が大前提で、そこに健康ケアというサービスが付け加えられているだけという認識で良いです。

2-2.必要最低限のサービス

介護が必要な人は増えてきてはいるものの、まだまだ元気に生活を送れるという人のほうが多いです。

しかし、今後のことを考えると介護が必要になるかもしれない、または急な病気をしてしまうかもしれない、という可能性は否定しきることはできません。

サ高住では安否確認をはじめとして、建物内はバリアフリーでなければならないなど、もしものための予防対策が義務付けられています。

そのため、体のリスクを管理する最低限のサービスが提供されることになります。また、それでいて自由度が高く、普通の自由が得られる点が大きな魅力となっています。

趣味に没頭する時間も充分に取ることもできますし、好きな時間に外出をすることも可能、いつも通りに悠々自適な生活を送ることができるでしょう。

以上を踏まえた上で、健康に過ごすために必要な最低限のサービスを受けられるわけですので、老後の生活のためにこの住居を検討する価値は充分にあります。

3.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の安否確認について見てきました。

サ高住の安否確認は必ず受けることが可能なサービスではありますが、サービスの提供方法は各住宅によって異なりますので注意しなければなりません。

ピンからキリまで幅があり、それぞれの住宅によって特色も出ますので自分に合った施設をしっかり探してみましょう。

また、サービスの質によって賃貸料も変化してきますので、このあたりは値段と質との相談となります。安否確認と生活相談サービスは、サ高住を選ぶ1つの基準として考え、それぞれを比較してみてはいかがでしょうか?

サービス付き高齢者向け住宅には入居一時金はあるの?いくらくらい?

サ高住の一時金

サービス付き高齢者向け住宅と一時金について見ていきます。

定年退職を迎えたあと、セカンドライフをどのように過ごすか決めていますか?「仕事中にはできなかった趣味を存分に楽しみたい」、「妻や夫と旅行したい」など、さまざまな計画や目標を立てているかもしれません。

そんな方々のセカンドライフが充実した日々となるように、サービス付き高齢者向け住宅へ入居するという選択肢を提案します。

1.サービス付き高齢者向け住宅って?

そもそも、サービス付き高齢者向け住宅とはなんでしょうか?あまりご存知のない方のほうが多いかもしれません。

サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)とは、介護と医療が連携して、住居者の生活をサポートするサービスを提供する住宅施設です。ここで、老人ホームを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、少し違います。

具体的には、アパートなどの集合住宅に住みながら介護などのサービスを受けられるというもので、居住スペースが完全に孤立しています。そのため、プライバシーもしっかりと守られているのがサ高住の大きなメリットといえるでしょう。介護・サービスの内容は、老人ホームと同種にはなりますが、契約形態が違い、自由に退去できるという特徴もあります。

2.サ高住への入居には2種類の契約があります

サ高住に入居する際、最初に契約形態を選ぶ必要があります。契約形態には、「一般契約」と「終身契約(介護型)」の2タイプがあり、自立した方のほとんどは一般型、介護が必要な方は終身契約を選ぶ傾向があります。前者は、住居費用と介護費用と別個の場合が多いですが、後者は統一されている場合が多いです。では、実際にサ高住へ入居するときにかかる費用を詳しくご説明していきましょう。

2-1.一般契約の場合に必要となる費用

一般契約でも終身契約でも、入居前の一時金として初期費用(敷金+礼金)を支払う必要があります。一般契約の場合、施設によって金額は異なりますが、おおよそ数十万円(10万~50万)程度を初期費用として支払うことになるでしょう。

その後、実際に生活していくうえで必要となる生活費等を月額費用(生活費と介護サービス費などを含めた金額)として支払うことになります。

生活費には家賃や光熱費などの住居費、食費、配膳や洗濯などのその他の費用が含まれます。介護サービス費は国や自治体が一部負担してくれますので、自費負担費は7000円程度です。

ちなみに、介護サービス費も施設によって異なりますが、介護の程度が高くなればなるほど費用は高くなる傾向にあります。これらを合わせた15万〜20万円が、月々に支払う費用の目安となるでしょう。

2-2.終身契約(介護型)の場合に必要となる費用

反対に、介護型の費用は一般契約よりも高くなることが多いです。まず、初期費用として数十万、施設によっては数千万円程度支払う必要が出てきます。

月々に支払う費用は、生活費+介護サービス費用となりますが、介護サービス費で自己負担する金額は3万円程度です。また、施設によっては個別訓練加算や、医療機関連絡加算が生じる場合があり、その費用の1割は負担しなければなりません。

つまり、介護型の場合、月々にかかる費用は一般型に比べ、「2〜3万円程度」高くなります。

3.費用は各物件によって異なる

ここまで紹介してきた生活費は一般的な施設の費用を想定したもので、施設の規模や介護・サービス内容によって費用は大きく変動します。一般的に、都心部に近ければ近いほど費用が高くなるようです。実際の生活費やサービス費など、月々にかかる金額がどの程度になるか知りたい場合は、入居を考えている施設へ直接問い合わせてみるとよいでしょう。

4.知っておきたい一時金のこと

入居前の一時金は、施設を利用する権利を得るための費用ですが、この一時金には「償却期間」と「償却率」が設定されています。上述の通り、サ高住は老人ホームとは違うため、自由に退去することができますが、この退去期間が償却期間内であれば、定められた償却率に則って一時金を返却してもらうことができるのです。

この償却期間や償却率は法で定められたものではないため、利用する施設によって異なります。入居前にしっかりと調べておくとよいでしょう。また、初期費用のなかには償却対象とならないものもあります。例えば、申込金や施設協力金、終身利用権、保証金などは償却対象とはなりません。こちらも事前に調べて把握しておくことをおすすめします。

サ高住は、医療や介護などのサービスが建物内に備わっている居住です。通常の生活では難しいようなサービスを、気軽に受けることができる点が最大の特徴といってもよいでしょう。もちろん、介護が必要な方へのサービスも整っているので、入居後に介護を必要とするようになったとしても心配は要りません。

最近では、高齢者の方の孤独死が無視できないほど大きな問題となっていますが、サ高住では、このような問題の予防策としても効果的です。

ヘルパーや管理者などが在中し、入居者の健康管理等を行っているため、孤独に悩まされることはありません。さらに、同世代の人々が住むわけですから、交友関係の広がりにも期待ができるでしょう。

セカンドライフを充実したものにするため、楽しむための1つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

5.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅の一時金について見てきました。

初期費用が低いことがサービス付き高齢者向け住宅のメリットの一つですが、その中でもできる限り安く抑えたい、という場合には、一時金がどれくらいかかるのかをしっかりと事前に確認しておくようにしましょう。