介護施設

サービス付き高齢者向け住宅の入居契約書

サ高住と入居契約書

サービス付き高齢者向け住宅の入居契約書について見ていきます。

サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者住まい法に基づいて定められた安心して長く暮らせる工夫が施されています。

基本的に賃貸なので、入居に際しては賃貸契約を交わしますが、契約の内容も介護サービスなどを中心として、一般的な賃貸契約とは違った面もいくつか見受けられる特殊なものです。

契約内容をしっかりと見定めて、安全で安定した住まいを選び、楽しく豊かな老後を迎えられる準備をしましょう。

サービス付き高齢者向け住宅自体は、それぞれの事業主によって建設され運営されていますが、基準は都道府県などで決まっており、良い物件がたくさんあります。

1.入居契約書には何が書いてある?

サービス付き高齢者向け住宅の入居契約書は、一般の賃貸物件と同じように賃貸契約について書かれているほか、どのようなサービスが受けられるかについての記載もあります。

1-1.貸契約内容

賃貸契約の内容は、契約する物件の詳細や契約期間、保証人などが主なものとなります。

ただし老後に備えた方に向けているので、入居者のもしもを想定して現状復帰についてや、荷物の引き取り人を定めておくことも多いです。

さらに、入居者の入居前の病気や入院なども想定して、これによる契約開始日の変更についても考慮されることも少なくありません。契約期間に関しては、普通、終身があり、賃料は毎月払いや前払い、一部前払いなどがあります。

1-2.サービス提供内容

サービス付き高齢者向け住宅の最も特徴的な部分として、安否確認サービスと生活相談サービスが挙げられます。

医師や看護師、介護サービス提供者などが日中建物に常駐して、そこに住む人たちの心身のケアにあたってくれます。

これを基本として、それぞれの住宅ごとにその他の付帯サービスを提供する特殊な内容です。

サービス内容の確認は、サービス付き高齢者向け住宅入居にあたり大変重要な部分となるので、事前にチェックしておきましょう。

2.契約書で確認しなければいけないこと

入居契約書は長期間にわたってサービスを受け、安全に暮らすための元になるものです。

契約期間中に受けられる手厚いサービスを期待して入るものですから、そこに記されているサービスがどのような形で提供されるかなど、細かい点まできちんと把握しておく必要があるでしょう。

また、金銭に関してもあとで問題が起こらないように、不利な条項が書かれていないか、内訳などもチェックしてください。

実際に入居する立場に立って具体的に考えるとよいでしょう。

2-1.費用に関して

入居時にまとめて支払うべき費用や、定期的に支払う必要の出てくる費用があります。家賃に関しては個室部分と共用部分の利用のための代金、その他に敷金を入居時に支払うことがあるでしょう。また、共益費や光熱費などの生活に必要なものの支払いもあります。

医療費や介護用品などの日常的にかかる費用は、前払いで支払うものも少なくありません。賃料や前払いの費用は、保全措置がとられておりますが、前払金の算定や返還時の金額の算定基準なども見ておく必要があるでしょう。

費用は契約時と契約終了時にトラブルが起こりやすいポイントです。入居する方だけに確認の責任が行かないように注意しなければいけません。

2-2.サービスにはどんなものがあるのか?

サービス内容は、基本となる安否確認と生活相談をベースとして住宅ごとにさまざまなものがあります。

安否確認や生活相談は毎日の暮らしを守り、適切なサービスを受けるために必要です。

その他に、食事の提供や日常生活の助けとなる買い物代行などの生活支援サービスや介助の必要な人への入浴、排泄等の介護サービスがあります。その住宅ごとに受けられるサービスは違っており、住宅探しの時点で絞り込むことを意識してください。

3.借りる側の覚えておくこと

サービス付き高齢者向け住宅には、一般の契約と違って契約期間が普通と終身とあり、どちらかを選ぶことになります。

終身契約というのは、文字通りそこで一生を終えるまで暮らすことができる契約となり、予想される居住年数分の賃料や費用を前払いします。契約時に一括で大金の支払いが必要となりますが、その分割安となることもあるので、状況に応じて選ぶと良いでしょう。

借りた側は契約の終了時に差額の返還が行われることもありますが、反対に足りない分の請求を受けることもあります。

いずれの契約期間を選んだ場合も、賃貸契約としてその後の現状復帰の責任などは一般の賃貸と同様の扱いとなるので注意してください。

保証人や引き取り人、任意後見人は、居住者の退去や死亡時、または居住者本人に意思決定が難しい場合などに対応します。

さまざまなトラブルの対応などの責任もついてきます。保証人などを立てられない場合には、保証制度の利用もできますので、こういったサービスを上手に使っていきましょう。

4.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の入居契約書について見てきました。

サービス付き高齢者向け住宅は、充実したサービスが受けられる新しいタイプの老後の住居です。良いサービスを活用するためには賃貸契約の内容や負うべき責任をはっきりとされておくことが必要となります。

老人ホームなどとの違いを認識して、高齢者がいきいきと生活できる環境を選びましょう。

サービス付き高齢者向け住宅の入居率は高い?その理由は?

サ高住の入居率

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の入居率について見ていきます。

入所できるまで1年以上、地域によっては10年以上も待たなければ入れないと言われている特別養護老人ホーム。

それを待っている人たちのために、新たな受け皿となることが期待されているのがサービス付き高齢者向け住宅です。

まだまだ認知度が低い住宅ですが、低料金で充実した介護サービスが受けられるといった魅力があり、人気が高まっています。実際の入居率はどれくらいなのでしょうか?

1.サービス付き高齢者向け住宅の入居率は?

2011年10月に創設されたサービス付き高齢者向け住宅。(財)高齢者住宅財団の調査結果によると、平成24年8月の時点での入居率の平均は76.8%でした。

詳細を見てみると、「100%」が23.1%、「80%以上100%未満」が27.2%で、半分以上は80%以上の入居率となっています。入居をスタートしてから12ヵ月経った物件において特に入居率は上昇していて、平均では86.9%という高い数字を示しています。

1-1.サービス付き高齢者向け住宅の入居率が高い理由

この入居率は非常に高いと言われています。その理由はどういったことなのでしょうか?

一つは月々の費用が安いことが挙げられます。入居率が高い物件の特徴として月々の費用が安い物件ほど入居率が高いことが分かっています。

また、入居者の8割が要介護認定を受けていて、平均すると要介護度は1.8、要介護1と2だけでは38.4%にもなっていました、要介護4、5という高い要介護への対応も行われているということで、健康な人だけが利用しているわけではない、ということが証明されたということでもあります。

また、介護を重要視しているサービス付き高齢者向け住宅が多い、ということも明らかになり、逆に自立している方の住み替えとしての住宅を増やすことが、今度の課題となりそうです。

1-2.サービス付き高齢者向け住宅を希望する動機は?

サービス付き高齢者向け住宅に住みたいと希望する人は、どのような動機を持っているのかというと、多いのは「一人暮らしが不安になった」という理由と「介護が必要になったため」という理由が多いようです。

やはり、介護の問題は大きいということです。介護サービスの利用方法はいろいろあり、在宅で訪問介護などのサービスを受けるという方法もありますが、それだとどうしても家族のサポートが必要になり、簡単にはできないということでもあります。

サービス付き高齢者向け住宅であれば、必要なサービスを選び、契約することができますし、介護を重要視している住まいを選ぶことで、介護に関する不安も解消されますね。

介護が必要になった時のことを考えて、という動機は少数意見のようです。しかし、介護が必要になる前に、介護を必要としないような日常生活を送ることも大切です。自立を促すことをメインとしたサービス付き高齢者向け住宅であれば、自立した生活をすることができるでしょう。

1-3.サービス付き高齢者向け住宅の利用者の平均年齢は?

サービス付き高齢者向け住宅の入居者において、平均年齢は82.6歳です。80歳代の入居者が半数以上占め、90歳代の方が17%で、60歳代は少ないようです。

入居者の年齢から見ても介護が必要になってから住まいを探す、という傾向が根強く、介護を必要としない年代においては、サービス付き高齢者向け住宅への転居は考えていない方が多いということです。

ただ、介護が必要になってから住まいを探すのは簡単ではありません。介護の重症度にもよりますが、寝たきりになった状態では自分の目で住まいを見て選ぶ、ということは不可能です。体が不自由になってからでも、自分の足で住まいを探すのは大変です。自分の住まいですから、本人が気に入った場所を選ぶことは大切です。

また、介護の重症度が上がると受け入れ先も選択肢の幅が狭くなります。そういったことを考えると、老後の住まいは自分が健康でいくつもの住宅を見学して、自分に合った住まいを探せるくらい健康な時期に入居を考える、ということは大切なことではないでしょうか。

年代のせいでもあるのでしょうが、単身者率も高いです。これは年代のせいばかりではなく、夫婦で暮らせる部屋が少ないというのは原因の一つです。夫婦で入居する際には、2部屋借りなければならないという住宅も多く、それだと家賃が2倍になってしまい、費用がかかりすぎてしまいます。

サービス付き高齢者向け住宅の入居率は非常に高いことが分かっています。低料金で、介護サービスも充実していて、安心して生活できるというメリットが入居率の高さにつながっているようです。特に介護を必要としている方、80歳代以上の方の入居率が高く、介護を必要としている人の入居が目立っています。

一方で60歳代の方の入居率は低く、健康なうちはサービス付き高齢者向け住宅の必要性を感じていない、ということも。

しかし、老後の生活を快適にするには、本人が生活しやすい住まいで暮らすことが大切です。そのためには、自分で本当に気に入った住まいを見つけることが必要です。

2.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の入居率について見てきました。

健康なうちに自分に合った住まいを見つけ、そこで新しい生活を踏み出すことが、自立した快適な生活をすることにつながると言えます。

サービス付き高齢者向け住宅の5つの入居条件

サービス付き高齢者向け住宅 入居条件

サービス付き高齢者向け住宅の入居条件について解説していきます。

1.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?

近年社会の高齢化が急激に進み、一人暮らしの高齢者や夫婦のみの世帯も増えています。サービス付き高齢者向け住宅はそんな世帯が安心して居住できるよう、バリアフリーなどの設備を有し生活サービスと連携した賃貸等の住まいです。

国土交通省・厚生労働省管轄の「高齢者住まい法」の改正により、平成23年10月から登録が始まりました。

1-1.サービス付き高齢者向け住宅登録の背景・目的

少子高齢化が進む我が国において、高齢者は年々増加しています。高齢者施設では居住権(利用権)契約を結ぶ老人ホームが代表的ですが、サービス付き高齢者向け住宅は稀に利用権契約もあるものの賃貸契約の物件が多数を占めます。従って初期費用も敷金・礼金です。

老人ホームと異なり高額な入居一時金が不要という点は、自立から軽度までの要介護が必要な方にとって大きな検討材料となっています。

この住宅には60歳という比較的若い年齢から、生活に不安を抱える人が入居出来ます。原則として終身の入居が可能であり、事業主から一方的な解約はできません。ただし要介護度については高いと入居が難しく、医療サービスについては確約ではないという点を考慮する必要があります。

サービス付き高齢者向け住宅の供給には、安心して過ごせる高齢者の住空間を確保する目的があります。面積と設備は生活に不自由が無いよう定められ、バリアフリーの規定があります。

「高齢者住まい法」改正前の高齢者向け住宅提供は「高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)高齢者専用賃貸住宅(高専賃)高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」の3つに分けられ、加齢を理由に高齢者が入居拒否されないなどの配慮がありました。しかし高齢者の暮らしを支える各種サービスの提供は登録の条件事項にはありませんでした。

平成23年10月からの登録で、バリアフリーと共に生活上のサービスを提供する住宅が「サービス付き高齢者向け住宅」とされ、改正前の住宅が一本化された形になります。

この住宅には政令で定められたケアの専門家が日中常駐し、安否確認サービスと生活相談サービスを行います。結果高齢者の心身の不安は軽減され、安心して居住、生活する事が出来ます。物件によっては外部から介護・医療のサービスの提供を受けられるケースもあります。

2.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の5つの入居条件

サービス付き高齢者向け住宅には入居条件が定められています。自立から要介護認定の60歳以上の人の他、介護保険法に規定する要介護認定、もしくは要支援認定を受けている60歳未満の人、その家族等が条件です。以下でそれぞれの条件を詳しくみます。

2-1.①60歳以上

日本では世界保健機構と同等に高齢者を65歳からと定め、後期高齢者を75歳からとしています。サービス付き高齢者向け住宅には、通常の高齢者定義からは5歳若い60歳から入居出来ます。細則は自治体によって異なりますが、基本的に認知症には対応していません。

2-2.②介護保険法に規定する要介護認定もしくは要支援認定を受けている60歳未満の者

40歳から64歳までの方で、以下の特定疾病に該当する場合要介護認定を受ける事が出来ます。また、要支援認定は、介護の必要は無いが日常生活に軽微な支障をきたしており、将来介護が必要になる可能性がある場合です。

いずれも介護保険を利用して各種介護サービスを受ける事が出来ます。しかし、サービス付き高齢者向け住宅にはケアの専門家が日中常駐していますが、全ての物件に医師や看護師が常駐している訳ではありません。

契約時には介護付き有料老人ホームとの違いを検討し、疾病を治療する為のルートを必要に応じて確保しましょう。

特定疾病

  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 初老期における認知症
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病【パーキンソン病関連疾患】
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

2-3.同居者

同居者は基本的に「60歳以上の高齢者または要介護者・要支援者の同居者」です。高サ住には人気の単身者用間取り以外にも、夫婦などで住む事を前提とした間取りの物件があります。

2-3-1.③配偶者

配偶者は内縁の妻など「届出を行っていないものの事実上の夫婦と同様の関係にある者」が含まれます。

2-3-2.④60歳以上の親族

60歳以上の年齢であれば、親族の入居が認められます。

2-3-3.⑤要介護認定もしくは要支援認定を受けている60歳未満の親族

要支援認定・要介護認定があれば60歳未満の親族の入居が認められます。物件は必ずバリアフリーの仕様となっている為、心身への負担を軽減しながら過ごす事が出来ます。

3.地域や住居によっても異なることがある

サービス付き高齢者向け住宅の条件は、地域や物件によって大きく異なります。原則として自立から軽度の要介護者を受け入れるかたちですが、自治体によってはある程度進んでしまった症状にも対応出来るよう細則に定めている場合もあります。

サービス付き高齢者向け住宅利用の動機として、それまで過ごしてきた地域や環境を大きく離れず暮らせるという点は重要です。入居者は物件を検討する際、自治体の取り決めをよく確認する必要があります。

また、物件が特定施設入居者生活介護の指定を受けていれば、介護保険サービスを提供する為、有料老人ホームと同等の高度なサービスを受けられます。物件に介護サービスの事務所が併設している場合もあります。この辺りは不動産オーナーや民間運営会社が、どのようなスタンスでサービス付き高齢者向け住宅を運営するかにもよります。

介護付き有料老人ホームの戸数が多い現状ですが、選択の幅が広い為サービス付き高齢者向け住宅の戸数は年々増加しています。

従来の介護付き有料老人ホームは、主に厚生労働省の管轄による老人福祉施設でした。しかしサービス付き高齢者向け住宅は厚生労働省と国土交通省の共管の為、後者による「住まい」の整備という点がより丁寧に考えられています。

面積はトイレがついて最低18㎡という取り決めがあり、バリアフリーの基準を満たしている必要があります。逆に基準を満たせば他の不動産物件と同じく、間取りの工夫や付帯サービスを整える事で利回り良く運営出来る為、オーナーとしてはその点で他の物件との差別化をはかります。常駐するケア専門家に医者や看護師といった医療関係者が居る物件、食事サービスの充実している物件など千差万別の為、入居者が軽度要介護でも多少の愁訴などは希望に見合った物件を手配する事で吸収できる可能性もあります。運営業者が医療インフラを整えている場合、疾病の治療も可能な場合があります。また、ペット可物件なども存在します。

重要なのは住宅手配時に仲介をしてくれる業者など、物件の実情を知る人から出来るだけ情報を開示してもらう事です。共用部分の雰囲気などは通常の賃貸住宅と同じように内覧をし、入居者本人の目で確かめると良いでしょう。

3-1.重度要介護

要介護の方でもサービス付き高齢者向け住宅に居住出来ますが、原則として軽度要介護までとされています。また入居時に軽度の要介護でも、重度化したり寝たきりなどの場合やむを得ず介護施設に移るケースも出てきます。その際にも通常の賃貸物件と同じよう敷金の返却で退去出来るのが手続き上楽な点です。

サービス付き高齢者向け住宅の場合、身体的な条件の変化で一方的に契約を打ち切られる事はありませんが、入居者の介護度が重度化し入居者自身が生活上不便な場合、退去要因になります。また、長期入院の場合なども家賃以外の諸経費が嵩む為退去要因になります。翻って言えば、入居検討時に幾ら医療サービスの充実した物件でも、重度要介護の方の場合老人ホームを検討した方がいい場合もあります。

3-2.認知症

サービス付き高齢者向け住宅で、まれに認知症の方にも対応している物件があります。しかし原則としては軽度要介護までの為、入居者の症状に合わせて老人ホームなど福祉の充実した物件を検討する必要があります。また、認知症の場合暴力・暴言・徘徊などの症状を伴う事があり、賃貸住宅というサービス付き高齢者向け住宅の性質上、退去要因となる可能性があります。

認知症として知られる症状は①アルツハイマー症候群②脳血管障害③レビー小体病の三つの割合が大きく、脳という人体の司令塔としての役割を持つ組織の病変の為、本人のパーソナリティも困難に伴い大きく変容します。薬餌療法などが発達する一方、脳組織の病変を治療するだけでは説明のつかない幻覚や妄想などを伴うケースがある為、医療の適切な判断のもと心理症状を取り除いていく必要もあります。

サービス付き高齢者向け住宅では、介護保険サービスを提供する事務所が併設されていても医療サービスは確定的なものではありません。部屋に入室する際のカギのナンバーを忘れてしまう等、共同住宅で過ごす上で困難が生じた場合にも退去要因になります。

運営会社の考え方や方針は様々な為、入居を検討する際には充分確認をした方が良いでしょう。

4.まとめ

サービス付き高齢者向け住宅は、面積やバリアフリーといった物件のハード面を国土交通省、ケアの専門家による安否確認サービスと生活相談サービスを厚生労働省が管轄した自由度の高い住宅です。プライバシーを守りながら自立した生活を送りたい高齢者の場合、自分の選んだ物件のサービス概要を細かく把握しておけば安心して生活を送る事が出来ます。反面、グループホームなどには備わっている共同性はありません。

現況単身者での入居が人気という点に一人で暮らす高齢者が増えている現状が反映されています。見守りシステムで安否の確認と生活相談が出来るという点は最低限守られていますが、孤立しないようにする為には積極的に情報摂取し、ライフスタイルを確立していく必要があります。

政府方針として、特別養護老人ホームの不足を補うためにサービス付き高齢者向け住宅を助成しています。今後戸数が増える中、どのタイプの物件に入居しどんなサービスを受ければ無理のない余生を送れるか、十分検討していく必要があります。

元々居住形式の選択肢が多い事はサービス付き高齢者向け住宅の魅力です。しかし高齢者は身体的条件が大幅に変わる可能性もある為、検討時にも物件の成り立ちと同じく福祉的な側面と居住のハードの二面を考慮していく必要があります。

紹介を受けた物件をそのまま鵜呑みにするのではなく、入居者の健康状態を棚卸ししながら出来るだけ現地を内覧していく姿勢が必要です。

急増するサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?10の特徴

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅について見ていきます。

高齢者向けの住まいというのは、非常に選択肢が豊富です。自分のライフスタイルにあったものを選べるようになっています。

1.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?

そのなかに、「サ高住」と呼ばれるものがあります。これの正式名称は「サービス付き高齢者向け住宅」と言います。ただ、大変長い名前ですから、「サ高住」と略されて書かれていることが多いようです。今回の記事の本文では、この略称である「サ高住」という言葉を使ってお話をしていきましょう。

1-1.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の概要

サ高住は高齢者向けの住居ですが、その基準は厳密に定められています。詳しくは後述しますが、広さなどがその基準です。

ちなみに、サ高住は、「有料の高齢者施設」ではありません。一般的な住まい(マンションや一戸建てなど)と同じ区分に位置するものであり、「高齢者向けに打ち出されている住宅である」と考えるとよいでしょう。

1-2.サービス付き高齢者向け住宅の入居条件

どのサ高住にも共通する入居条件はたった一つ、「60歳以上である」ということです。というのも、サ高住はあくまで「住宅の形態の一つ」というべきものでもあるからです。

そのため、明確に、「このような症状の人はダメ」ということはなく、要介護状態の人であっても、また逆に自立している人であっても、施設の基準を満たせば使えます。もっとも、多くの施設は、軽度の介護状態までの人を対象としているケースは多いです。

ただ、この「入居基準」というのは、「明確な基準としては60歳以上である、ということだけ」という意味です。独自の基準を設けているところもあります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の5つの入居条件

1-3.サービス付き高齢者向け住宅の費用

月額費用は10万円~20万円程度です。入居時に支払う費用は施設によって異なり、「まったく必要ない」というところから、数百万円に及ぶところまであります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)での生活にかかる費用まとめ

2.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)ならではの特徴とは?

サ高住ならではの特徴についてみていきましょう。

2-1.国土交通省が定めた登録基準

サ高住として登録するためには、国土交通省が定めた「登録基準」を満たす必要があります。そしてこれこそが、サ高住のもっとも大きな特徴と言えます。ちなみに、この「サ高住」は、平成23年に生まれたものです。

2-1-1.①広さ

サ高住の場合、「十分な広さが確保できること」を条件としています。その基準は、「居室の広さが25㎡以上」というものです。(共有部分が大きければ18㎡以上となる)「広さの確保」が、サ高住の特徴であり、魅力でもあります。

2-1-2.②設備

サ高住には、設備の基準もあります。まず、バリアフリー構造であること。高齢者対象住宅であるため、これは重要です。

また、専有部分に、台所や水洗トイレ、収納ペース、浴室、洗面所がついていることも基準の一つです。一般的な「家」に求められる設備があることが原則となります。

2-2-2.③管理(行政指導)

サ高住は、その特性上、「公平さ」が求められます。そのため、誇大広告を打ち出したり、契約前の説明があいまいであったりということは禁止されており、情報の適正な開示を行う必要があります。また、行政による立ち入り検査や指示も入ります。

2-2.求められるサービス

サ高住に求められるサービスについてみていきましょう。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅のサービス内容ってどんなもの?

2-2-1.④安否確認サービス

常駐しているスタッフによる「見守り」は行われています。嫌な言い方ではありますが、いわゆる「孤独死」などを防ぐ機能としても機能しています。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の安否確認サービスとはどんなもの?

2-2-2.⑤生活相談サービス

生活全般に関する相談を行うことができます。解決策や改善策を聞くことができますし、「人に話すこと」だけでも気が楽になるでしょう。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅の生活相談員にはどんな役割がある?

3.サービスへの疑問点

よくあるであろう疑問点を解消していきます。

3-1.⑥介護サービスは受けられる?

基本的にはサ高住の場合は外部の介護サービスを自分で選び、依頼することになります。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅のサービスに介護保険サービスは含まれる?

3-2.⑦医療サービスは受けられる?

これも、原則としては対応していません。しかし、施設によってはリハビリなどを含む医療サービスを受けられるケースがあります。この点に関しては介護サービスと同じで、施設ごとの性格の違いがでます。

関連記事:サービス付き高齢者向け住宅で行うことのできる医療行為とは?

4.入居後の生活

入居後の生活についても見ていきましょう。

4-1.入った後はどうなるか

基本的には「家」であるため、退去を強制されることはありません。しかし、長期入院や症状の悪化などが、その施設の掲げる「条件」と合致していない場合は、退所となることもあります。

4-1-1.⑧認知症になったら

認知症に関しては基本的には対応していません。しかしながら、施設によってばらつきはあります。

4-1-2.⑨介護レベルが進んだら

その施設の「条件」によります。「要介護状態になっても、施設内で対処する」というケースもあるでしょうし、「外部の介護スタッフが対応できれば可」としているケースもあるでしょうし、「条件が折り合わないので退所をお願いする」というケースもあるでしょう。

4-1-3.⑩入院したら

長期の入院に関しても判断がわかれます。「それは困る」としているところもあれば、「賃貸住宅であるから、その家賃などを払っていてくれるならば、退去の必要はない」とするところもあります。

5.他の施設との違いは?

ここまではサ高住の特徴についてみてきましたが、他の施設との違いも見ていきましょう。

5-1.入所施設にはどのようなものがあるか

入所施設にはさまざまなものがありますが、ここでは特に代表的な4つを取り上げます。

5-1-1.介護付き有料老人ホームとの違い

介護付き有料老人ホームとサ高住の違いは「介護がついているかどうか」ということにあります。上でも述べたように、サ高住のなかには介護に対応しているところもないわけではありませんが、絶対条件ではありません。

5-1-2.在宅介護との違い

在宅介護は、その名称通り、家で介護を受けることを指します。サ高住の場合、確かに介護状態になった人はこれらのサービスを利用することになりますが、自立している人にとっては不要であり、利用しなくてもよいものです。

5-1-3.短期入所施設との違い

短期入所施設の連続使用期間の上限は30日間です。しかし、「賃貸住宅」であるサ高住は、このようなしばりがありません。

5-1-4.養護老人ホーム

養護老人ホームは「さまざまな理由により、自宅で生活を営めない(営むことが難しい)人が入る施設」です。この「さまざまな理由」には経済的な困窮も含まれており、比較的資金が潤沢であることが求められるサ高住とは、方向性が大きく違います。

関連記事:入居困難な養護老人ホーム|入居条件とサービス内容について

6.まとめ

サ高住は、広さなどが確保されているという意味で、とても住みやすいものです。また、施設ごとの差が大きいので、内容についてはしっかりと確認しておく必要があります。

他の施設との差を明確にし、上手に選択しましょう。

参考URL:
http://www.kaigo104.com/shurui/yougo.html
http://www.cocofump.co.jp/faq/
https://www.satsuki-jutaku.jp/faq/228.html
http://kaigo.chintai.mynavi.jp/guide/detail_01/02/
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000005.html
http://kaigo.homes.co.jp/manual/facilities_comment/service/
http://dot.asahi.com/wa/2014093000097.html
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000005.html

5種類の老人ホームの費用を徹底比較!

老人ホーム 費用

老人ホームの費用について見ていきます。

「老人ホーム」といっても、その種類はさまざまです。それぞれどのような違いがあるのか、費用はどの程度なのか調べました。

1.老人ホームの種類

老人ホームにはどのような種類があるのでしょうか?主だった5つの施設について解説していきます。

1-1.特別養護老人ホーム

「特養」とも略されるものです。一度入ってしまえば、退所をお願いされる確率は低く、「最後の居場所」としても機能しています。

関連記事:入所難易度が高くなっている?特養老人ホームの入所条件とは

1-2.介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームのもっとも大きな特徴は、「民間の会社が運営している」ということです。このため、介護度の進み方による受け入れ条件や料金など、選択肢が非常に幅広いという特徴があります。また、老健などでは基本的には対応していない医療的なケアにも対応しているところが多いです。

関連記事:介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いとは?

1-3.住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームというのは、「住宅型」です。一般のアパートなどに介護者がいないのと同様、住宅型有料老人ホームにも介護者は常駐していません。しかし、外部のサービスとの連携がとられており、必要な際には、訪問介護などが受けられやすくなっています。そのとき、そのときの状態に応じてサービスを利用できるのが強みです。

関連記事:介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いとは?

1-4.健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、基本的には「健康な人」が入る老人ホームです。「自分で身の周りの世話を行える人~要支援状態の人」までを対象としており、介護度が進んだ人は対象としていません。食事のサービスなどを受けられ、スポーツジムなどが完備されていることから、「高齢者向けの長期滞在型ホテル」のように考えるとわかりやすいかもしれません。

1-5.軽費老人ホーム・ケアハウス

比較的リーズナブルな費用で利用できる施設です。これは「A型」と「B型」、「C型」に分けられています。C型は、「ケアハウス」とも呼ばれます。

A型の場合は三食の提供があり、B型にはそれがありません。A型もB型も、要介護がそれほど進んでいない人を対象とするのに対し、C型の場合は要介護の度合いが進んだ人でも入居できるという違いがあります。そのため、A型とB型は同じように論じることができても、C型は基本的な考え方からして違う、とイメージした方がわかりやすいでしょう。

関連記事:しっかり理解しておきたい軽費老人ホームの3つの種類

2.特別養護老人ホームの費用内訳

特別養護老人ホームの費用についてみていきましょう。

2-1.入会金

特別養護老人ホームの場合、初期費用はかかりません。これは特別養護老人ホームの大きなメリットである、と言えます。ほかの老人ホームの場合、数百万円にも及ぶことがありますが、特別養護老人ホームは一切必要ないのです。

2-2.月額費用

どこの老人ホームでもそうですが、月額費用は、その施設や部屋の状態によって異なります。ただ、一般的には、8万円~15万円前後でしょう。

2-3.その他

光熱費などは月額費用に含まれます。ただ、散髪の費用などが別途かかることもあります。これらの出費はそれほど大きくはありません。

3.介護付き有料老人ホームの費用内訳

介護付き有料老人ホームは、費用の面でも非常に開きがあります。

3-1.入会金

基本的には、「発生する」と考えておきましょう。その料金は、数十万円~数千万円にも及ぶことがあります。「高級介護付き有料老人ホーム」と呼ばれるものなどは、特に料金が高いです。

3-2.月額費用

特養などに比べて高い設定になっているのが普通です。施設によって開きがあるのは何度も述べている通りですが、30万円程度が相場でしょう。この施設も、未償却分の変換があることが多いです。

3-3.その他

介護付き有料老人ホームの場合、「未償却分の返却」があるのが一般的です。入居した後、すぐに退所した、などの場合は、20%程度の返却が受けられることが多いようです。これも施設によってばらつきがあります。

4.住宅型有料老人ホームの費用内訳

「外部のサービスに頼る」という住宅型有料老人ホームの費用を見ていきましょう。

4-1.入会金

介護付き有料老人ホーム同様、数十万円~数千万円単位で発生することが多いようです。

4-2.月額費用

料金に関しては、外部の介護サービスを利用するか利用しないかによって大きく変わります。また、「家」としての性格が色濃くでるからか、都心部の方が値段が高く、費用の面では大きな差があります。介護付き有料老人ホームよりは安いのですが、15万円~20万円程度、というのが一つの基準値です。

4-3.その他

日用品などの消耗品、被服費、娯楽費や理美容費などは生活する上で必要なものなので、これらの費用についても考慮を忘れないようにしましょう。

5.健康型有料老人ホームの費用内訳

健康で自立している人を対象としていますが、設備が充実しているため、その料金は決して安くはありません。

5-1.入居金

介護付き老人ホームなどと同じように、数十万円~数千万円かかることが多いようです。

5-2.月額費用

設備や施設によって違いがみられますが、月20万円~30万円程度が見込まれます。

5-3.その他

医療機関と提携はしていますが、基本的には、「健康な人向け」なので、介護度が進めば退所しなければならなくなるケースが多いようです。しかしその場合、入所期間に応じて、未償却分が返金されるのが普通です。

6.軽費老人ホーム・ケアハウスの費用内訳

軽費老人ホームの費用内訳を、タイプ別に見ていきましょう。

6-1.入会金

A型、B型、C型、すべてにおいて、数十万円までとなっています。

6-2.月額費用

もっとも安いのは、食事の必要がないB型です。8万円程度で利用できるでしょう。A型は、「食費」がかかることになります。しかし13万円程度が一般的な数字であり、それほど高くはありません。

C型は、部屋の状態や介護度によって違います。ただ、10万円~14万円程度で利用できるため、A型との差異はそれほど大きくありません。

6-3.その他

冬場は料金が加算されます。しかしその費用はそれほど大きくなく、2000円~5000円程度にとどまります。また、C型の場合は、未償却分の返還が行われることもあります。

7.まとめ

老人ホームの費用について見てきました。

老人ホームの種類と費用目安
1.特別養護老人ホーム…月8~15万円程度
2.介護付き有料老人ホーム…月30万円程度
3.住宅型有料老人ホーム…月15~20万円程度
4.健康型有料老人ホーム…月20~30万円程度
5.軽費老人ホーム・ケアハウス…月8~14万円程度

老人ホームには5つのタイプがありますが、「費用」という一点を見たときであっても、その違いは大きく、よく見極める必要があります。毎月かかる費用と初期費用を特に重要視して、しっかり見極めていきましょう。

ユニット型特別養護老人ホームとは?従来型との違い・メリット・デメリット

ユニット型特別養護老人ホーム

ユニット型特別養護老人ホームについて見ていきます。

高齢化社会である、と言われて、すでに長い時間が過ぎました。平均寿命が年々長くなってきていること、高齢者の割合が多くなっていること、ライフスタイルが多様化していることなどから、高齢者の入る施設の形や介護サービスというものは、非常に選択肢が増えています。

一昔前なら考えられなかった形態の施設やサービスが出てきたのも、この流れを考えれば、当然であると言えるでしょう。

今回はそのなかから、「ユニット型特別養護老人ホーム」を取り上げようと思います。

1. ユニット型特別養護老人ホームとは?

ユニット型特別養護老人ホームと、従来の「特別養護老人ホーム」では、その形態が違います。ここでは、その2つを差別化することを目的として、話を展開させていきましょう。

1-1.ユニットケアとは?

そのためには、まずは、「ユニットケアとはそもそも何か」ということを考えなければなりません。

ユニットケアとは、「個別ケア」とも言いかえるものができるものです。全室が個室であり、大部屋ではありません。そのため、プライバシーに最大限配慮した部屋作りとなっています。入浴やレクリエーションなどは団体で行うことになりますが、その人数は小規模で、10人以下です。また、スタッフも専任であり、めまぐるしく変わる、ということはありません。

レクリエーションなどでコミュニケーションをとることができる一方で、従来の施設の問題点であった「プライバシー性の配慮」が十分になされているケア形式である、と考えることができます。

2.従来型とユニット型の違い

上記でも触れましたが、もっと細かく見ていきましょう。

2-1.入居者を中心に設計されている

ユニット型特別養護老人ホームが目場とするものは、「入居前と入居後の生活が、連続したものとなること」です。

「介護をしやすい施設」というスタッフ側の目線からではなく、「今までと変わりにくい生活を送れること」を考えて作られたという、入居者中心の構成となっているのです。もちろん、従来の施設がそうではない、というわけではありませんが、ユニット型特別養護老人ホームの方が、より「自分らしく」「自分でやりたいことを」「自分で決めてやる」という性格が強い、と言えます。

2-2.少人数ケア体制

上でも述べましたが、ユニット型特別養護老人ホームの場合、少人数単位でのケアが可能です。大人数を対象とするケアがいけない、というわけではありませんが、少人数ケアが可能なユニット型特別養護老人ホームの方が、きめ細やかな対応を求めることができるでしょう。特に、「その人、その人の生活リズムやパターンにあった介護を受けられる」というのは、ユニット型特別養護老人ホームの大きな特徴です。これこそが、ユニット型特別養護老人ホームをユニット型特別養護老人ホーム足らしめている要素である、ともいえるでしょう。

3.ユニット型特別養護老人ホームのメリット・デメリット

上では、ユニット型特別養護老人ホームの「メリット」を中心としてお話してきましたが、ここからはユニット型特別養護老人ホームのデメリットも含めて、具体的に考えていきましょう。

3-1.ユニット型特別養護老人ホームのメリット

何度か述べてきましたが、プライバシーが確保できる、というのがユニット型特別養護老人ホームの大きなメリットです。加えて、専任スタッフがいたり、関わる人が少人数であったりすることから、入居者やスタッフとの交流が密になり、お互いの理解度を深めたり、仲良くなったりすることが期待できます。

少人数である、という特徴を生かし、できる限り一人ひとりの生活リズムなどにあったケアがなされている、というのも、ユニット型ならではの美点でしょう。
施設側からのメリットもあります。

「徘徊がへった」という報告や、「個別の部屋があるため、風邪などを患ったときでも、他の利用者に移る可能性が低い」という事実もあります。このような観点から、ユニット型特別養護老人ホームには、非常に多くのメリットがある、と言えるでしょう。「家」に近いため、落ち着きやすく、家族が訪問しやすいのも魅力です。

3-2.ユニット型特別養護老人ホームのデメリット

病院における「個室」が高いことからもわかるように、このような少人数制というのは、従来型に比べて、多くの場合は割高になります。個室を確保するための土地や、個室の光熱費、設備の維持費などを考えると、これは想像がつきやすいでしょう。

「入居者やスタッフとの交流が密になること」をメリットとしてあげました。しかしこれは裏を返せば、デメリットにもなり得ます。スタッフの場合はまだ「仕事」だからいいのですが、入居者同士でトラブルが起きた場合、非常に気まずくなってしまいます。そして、「密に関わる」ということは、このようなトラブルを引き起こすリスクをあげることになる、というのは、想像に難くありません。

人間は、それほど付き合いのない人間の行動は気になりませんが、身近にいる人に対しては、欠点も長所も目につきやすくなるからです。このようなトラブルがもとで、せっかく入ったユニット型特別養護老人ホームを退去することになった……ということであれば、次の施設を探すことにも、時間とお金がかかってしまいます。

4.ユニット型特別養護老人ホームの料金

ユニット型特別養護老人ホームの料金は、介護の状態にもよりますが、12万円~14万円程度です。従来型の個室の場合は10万円前後、4人部屋の場合は7万円~9万円ほどです。

施設にもよりますが、その差額は、毎月3万円~5万円程度です。1年間で36万円~60万円の違いです。

5.まとめ

ユニット型特別養護老人ホームについて見てきました。

従来の形とは違い、一人ひとりにあわせたケアが期待できるという意味で、ユニット型特別養護老人ホームは魅力的なものです。密接な人間関係を結べることから、ストレスの軽減も可能です。しかし同時に、料金や人間関係の面ではデメリットもあるのが事実です。

その特徴とメリット・デメリットを踏まえ、「どの形が望ましいか」と考えていくことが、何よりも大切でしょう。

毎月どのくらいかかる?9つの介護施設・住宅の月額費用まとめ

介護施設 費用

介護施設にはさまざまなものがあります。今回はその特徴とともに、その月額費用についてみていきましょう。

1.介護施設・住宅の費用の違い

介護施設(介護住宅)は、サービスが施設によって違います。そのため、当然料金にも違いが出てきます。

2.介護施設・住宅の月額費用の目安

介護施設(介護住宅)の月額費用は、その施設・その施設によって違います。まずは「月額費用」に絞ってみていきましょう。

2-1.食事や介護費用が月額費用に含まれる施設

「介護サービスがついていること」が原則となっている施設の場合は、基本的には介護費用が毎月の月額利用料に含まれています。また、介護が必要な場合は食事の世話も必要であることが多いからか、食事の費用もなかに組み込まれているものも多いようです。

2-1-1.特別養護老人ホーム

長期入所が可能な特別養護老人ホームは、希望者が非常に多く、入るのは難しいです。しかしその分費用も安く、リーズナブルです。毎月の費用は5万円~15万円程度です。

2-1-2.介護老人保健施設

一般的に、「老健」と呼ばれるものがこちらです。家庭への復帰を目指しているため、リハビリテーションなどが組み込まれています。これは6万円~16万円程度で利用できます。

2-1-3.介護療養型医療施設

重い要介護の人であっても受け入れてもらえ、認知症にも対応できます。もっとも大きな特徴は、点滴や痰の吸い出しなどの医療的なケアにも対応している、ということです。それなのに費用は割安で、7万円~17万円程度で利用できます。

2-1-4.グループホーム

認知症の方を受け入れられる施設です。(名称として「グループホーム」という単語を使うこともできますが、この場合は除きます)12万円~18万円程度で使うことができます。

2-1-5.介護付き有料老人ホーム

民間企業によって運営されており、介護サービスが付随しています。料金の差が大きく、12万円~30万円程度です。

2-2.食事や介護費用が別途かかる施設

上であげたものは、食費や介護費用が月額料金に含まれています。ここからは、含まれないことが多い施設についてみていきましょう。

2-2-1.シルバーハウジング

バリアフリーなどが考えられ、高齢者向けに作られた住宅のことを指します。ただし、介護サービスは付随していません。そのため、介護サービスを受けるときは外注することになります。

月額費用は、普通のマンションなどを想像してください。4万円~13万円程度のことが多く、ここに別途費用が積み重なります。

2-2-2.介護付きケアハウス

「軽費老人ホームC型」と呼ばれるものであり、名前の通り、比較的安い費用で利用できます。A型やB型とは違い、認知症患者の人でも受け入れています。8万円~18万円程度で、ここに食費が別途必要になります。ただし、介護サービス費用は利用料金に含まれます。

2-2-3.住宅型有料老人ホーム

ジムなどの設備がしっかり整っており、レクリエーションを重視する人におすすめです。「住宅型」というところからもわかるように、「住むこと」の方に重点が置かれています。介護付き有料老人ホームとは違い、自立~要支援の人(軽い要介護状態の人が含まれることもある)が対象です。介護サービスは外部に委託していますが、食事の世話は、料金を含め、ホームに任せられます。費用は15万円~30万円程度です。

2-2-4.サービス付き高齢者向け住宅

バリアフリーになっており、専門家などによる安否確認が行われるものです。充分な面積も確保されています。介護や食事の世話は、外部スタッフに依頼することになりますが、これはあくまで「原則」です。サービス付き高齢者向け住宅によっては、施設内での提供が行われることもあります。月額費用は9万円~16万円程度が一般的です。(食事や介護費用は別と考えた場合)

3.月額費用以外にかかる費用

施設の費用を考えるとき、「月額費用」以外にも考えたいものがあります。それが、入居一時金などです。

3-1.入居一時金

もっとも大きいのが、これでしょう。特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型施設・シルバーハウジングなどは不要ですが、それ以外のものに関しては、入居一時金が発生することもあります。その料金はまったくの0から数千万円に及ぶケースまであり、施設によって違いがあります。また、入所後間をおかず対処する場合、未償却分が返却されることもあります。

3-2.介護・医療関連費用

介護サービスや医療ケアを外部に委託すると、当然その分の費用がかかります。また、なかには、「要介護度が進みすぎると、外部サービスでは対応しきれなくなるため、退所を促さされる」という施設もあるので、あわせて確認が必要です。

また、介護付きのところであっても、規定以上の介助をお願いしたりする場合は、別途費用が発生します。

3-3.健康管理サービス

定期診断や薬代といったものです。これらについても確認しておきましょう。

3-4.生活支援サービス

これは多岐にわたります。外出時の付き添いから掃除、書類作成まで、実にさまざまです。何に対応しており、どこからが有料で、どんな形でやってくれるのか、ということは、施設によって大きく違うでしょう。そのため、この点をきちんと事前に確認しておくことも、トラブルや、「こんなはずじゃなかった!」という事態を避けることに役立ちます。

なお、「理容・美容代」もここに含まれることがあります。

3-5.娯楽など

お金(材料費)が発生するレクリエーションやサークル活動をする際に発生するものです。しかしこれが求められるケースはそれほど多くはないでしょうし、求められたとしてもそれほど大きな金額にはならない、と考えてよいでしょう。

4.まとめ

高齢者のための施設は、代表的なもので9つほどあります。(もちろん分類にもよります)それぞれに特徴がありますし、費用の面でも違いがあります。

自分たち家族にとって有用なものはどれなのか、金銭的な事情を踏まえてどれを選べばいいのか、ということを考えて、きちんと選択しましょう。また、月額費用だけでなく、それ以外の一時金やサービス費用の換算も忘れてはいけません。不明点は納得がいくまで問い合わせましょう。

住宅型有料老人ホームとは?メリットとデメリット

住宅型有料老人ホーム

老人ホームにはさまざまな種類があります。その種類と特徴を知ることは、老人ホーム選びに欠かせません。

1.住宅型有料老人ホームの概要

住宅型有料老人ホームとは、その名前の通り、有料の老人ホームです。民間の企業が運営しており、比較的健康状態のよい人が入所できます。最大の特長は、「住宅型有料老人ホームの場合、介護スタッフは常駐していない」ということです。このため、介護が必要な際には、外部の介護サービスに依頼し、介護してもらうことになります。

2.住宅型有料老人ホームの費用

住宅型有料老人ホームに入居する場合にかかる費用について見ていきます。

2-1.初期費用

「民間の企業が運営している」というところからイメージすることができるかと思いますが、住宅型有料老人ホームは、基本的にはかなり高額であり、初期費用も発生します。初期費用は数十万円~数千万円とかなり幅が広く、施設ごとによって大きく異なります。

しかしながら、この「初期費用」は、入所後すぐに退所した、という場合などだと、未償却分として返還されることも多いようです。

2-2.月額費用

これも施設や状態によって変わるでしょう。ただ、それほど安くはなく、15万円以上はかかる、と考えておいた方がよいでしょう。

3.住宅型有料老人ホームの入所基準

住宅型有料老人ホームの入所基準は、「介護度が進んでいない」というところにあります。要支援~軽度の介護状態までが入所条件とされています。介護を受ける側としても、介護は外部に依頼することになるため、住宅型有料老人ホームに住み続けたまま介護を受けようとすると、費用が非常にかかる、という問題が起きます。このため、このような条件というのは、入所する側、される側ともに意味のあるものだと言えるでしょう。

4.住宅型有料老人ホームのサービス内容

上でも紹介しましたが、住宅型有料老人ホームの場合、介護スタッフが常にいるわけではありません。そのため「日常的な介護」「医療ケア(点滴など)」を期待することは、原則としてできません。ただし、医療ケアに関しては、取り扱っている施設もあります。

リハビリに関しては、すべての施設が完備しているわけではありません。基本的には、リハビリを受けるときというのは、介護と同じように、外部のサービスに依頼することになります。しかしながら、これも医療ケアと同じで、施設によっては対応していることもあります。

住宅型有料老人ホームでできるのは、主に、「生活全般のサポート」です。食事の世話や、洗濯などの身の周りのことがサービス内容として盛り込まれています。「見守り」もその対象のうちの一つです。

5.住宅型有料老人ホームのメリット・デメリット

住宅型有料老人ホームには、良い点もあれば悪い点もあります。メリットとデメリットを見ていきましょう。

5-1.メリット

後で詳しく触れますが、住宅型有料老人ホームの場合、レクリエーションのための設備が整えられていることが多いです。また、介護付きの有料老人ホームに比べるとお買い得です。介護が必要になっても、外部に依頼する、という形で、ある程度までは対処できます。

5-2.デメリット

しかし反面、この「ある程度」をすぎ、介護状態が進むと、入所を継続できなくなることもあります。また、民間施設であるからか、費用もかなり高く、お金に余裕がないと少し厳しいでしょう。

6.住宅型有料老人ホームの設備

住宅型有料老人ホームの場合、施設によって、ジムがあったりカラオケがあったりと、レクリエーションのための設備が用意されていることが多いです。そのため、入所者は、入所後に新しい趣味を見つけたり、今までの趣味を続けたりすることが可能です。これらは「どの住宅型有料老人ホームにするか?」ということを判断する判断基準ともなりますから、見学などに訪れたときにチェックするとよいでしょう。金銭面の確認も忘れずに。

7.住宅型有料老人ホームに入所するには?

ここからは、「住宅型有料老人ホームに入所するときのポイントや流れ」についてみていきましょう。

7-1.選ぶときのチェックポイント

上でも挙げたように、「設備の充実」は住宅型有料老人ホーム選びのポイントの一つです。雰囲気なども確かめられるため、一度と言わず、二度三度と見学しておきたいものです。
それ以外にも、「外部への介護以来はスムーズに行えるか」などもチェックしておきましょう。どこまで対応可能か、という点も忘れずに見ておきたいものです。

7-2.手続きの流れについて

入所の流れは、細かく見ていけば、施設ごとに違いがあることでしょう。ただ、全体的な流れとしては、

  1. 入所申込書の作成~提出・電話での相談
  2. 面談
  3. 見学
  4. 書類提出
  5. 決定

というものになるでしょう。事前にこの点も確認しておきましょう。

8.その他の介護施設との違い

ここまでは住宅型有料老人ホームの特長についてみていきましたが、混同しやすいサービスとの差異も確認しておきましょう。

8-1.介護付き有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームと混同しやすいものが、介護付き有料老人ホームです。ただしこの2つには、明確な違いがあります。住宅型有料老人ホームは基本的には介護は外部に依頼するものであるのに対し、こちらは施設内で介護が行えます。費用は住宅型有料老人ホームに比べて高いのですが、「介護度が進んでも住み続けられる」というメリットがあります。

8-2.サービス付き高齢者向け住宅

「サービス」という面から考えれば、サービス付き高齢者向け住宅も住宅型有料老人ホームもほとんど同じです。その違いは「広さ」にあります。

サービス付き高齢者向け住宅は「25㎡以上」という規定があるのに対し(条件によっては18㎡以上となる)、住宅型有料老人ホームの場合は「13㎡以上であればよい」となっています。施設にもよりますが、基本的には、住宅型有料老人ホームの方が、居住スペースは狭い、と考える方が自然です。

9.まとめ

住宅型有料老人ホームは、要支援~介護状態が軽い人向けの施設です。ただし、外部に介護サービスを頼むことができます。費用はかかりますが、入所難易度もそれほど高くありません。

介護付きの老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅と混同されやすいのですが、両者との差異を理解して、望ましいものを選びましょう。

参考:
http://kaigo.homes.co.jp/manual/facilities_comment/jutaku/
http://www.homemate-s.com/useful/grounding/yuryo_rh_02/
http://en-count.com/archives/yuryo7

サービス付き高齢者向け住宅のサービスに介護保険サービスは含まれる?

サ高住の介護保険

日本は、国民の4人に1人が65歳以上であるとされ、超高齢化社会と言われています。この問題は日本だけではなく、国際的な問題に発展しており、2050年には世界人口のおよそ2割が65歳以上になると予想されています。

それに伴って介護問題が顕在化しつつあることをご存知でしょうか?少子化が著しく進んでいることも影響し、身体的な負担はもちろん、精神的、そして経済的な負担が急速に加速しています。なかでも経済面に関しては、65歳以上の方1人を支えるのに、65未満の方3人もの人数が必要になっているほど。年金ですべてをまかなうことも難しくなってきています。

そこで、味方になってくれるのが介護保険です。介護保険は、サービス付き高齢者向け住宅に住んでいる方でも適用の対象内となるので、制度を十分に理解しておきましょう。

経済的負担を軽減

サービス付き高齢者向け住宅での支援や介護でも、介護保険の適用は認められています。介護を受ける方の経済的負担を減らすためにもとても重要ポイント。「知らない」といって見逃すわけにはいきません。

例えば、保険適応時と非適応時で、月々の負担が最大「10倍」もの差額が生じます。保険未加入の方が介護費に月20万円かかったとすると、保険加入者は月2万円(1割負担の場合)で済んでしまいます。どれだけの効果があるかが理解できたでしょうか。

実際、介護を受けている方のほとんどが介護保険を利用しています。というのも、介護にかかる費用は決して安いものではないからです。経験した方ならわかると思いますが、介護は簡単なものではなく、体力的にも精神的にも疲労が大きいもの。1回の介護費も大体4000円〜数万円かかります。1日4000円程度でも週に3、4回お願いするとなれば、単純計算で月に5万〜7万円の介護費用が必要です。いくら年金があるからといっても大きな負担になるのは間違いありません。

しかし、保険が適応されれば、その1割(=月々約5000円〜7000円)の支払いで済み、経済的負担は激減します。このように介護保険がもたらす恩恵は多くの人が思っているより随分と大きなものです。では、介護保険についてもう少し掘り下げてみましょう。

2種類の制度

介護保険は大きく2種類に分けることができます。個別に見ていきましょう。

公的介護保険

市町村などが運営するこの保険は、2000年に誕生した比較的新しい福祉制度です。利用者の介護費は実質料金の1割負担で済むという便利なもの。認知度も年々上昇しており、この恩恵を受ける方は増えてきています。

大きな特徴として挙げられるのが被保険者の区分。被保険者が65歳であれば第1号被保険者となり、いかなる理由で介護が必要になったとしてもサービスを受けることができます。40歳〜64歳までの方は第2号被保険者に区分され、介護が必要になったとしても、その原因次第ではサービスを受けられない可能性があります。各市町村ごとに「介護対象となる疾患」が設定されているので、詳しくはお住まいの市町村役場、もしくは入居予定のサ高住が所属する市町村役場で確認してみてください。

民間保険

こちらはその名の通り、民間企業が運営する介護保険です。主に生命保険などを運営している会社が介護用に提供するもので、介護一時金や介護年金など、公的介護保険にはない保険サービスを提供しています。掛け金は生命保険と同様に年齢などで金額が変動、一時金タイプや年金タイプ、終身介護タイプなどと幅広いタイプが揃っています。利用者が希望に合わせたプランを選べる点が大きなメリットとなるでしょう。

サ高住では「支援」「介護」を受ける時に保険が適用される

サービス付き高齢者向け住宅に入居されている方も介護保険を利用する事ができます。ただし、老人ホームとは違い、あくまでも「住居」という立ち位置のため、介護保険が認められるのは外部の支援、介護サービスを受けるときのみ。また、サ高住の中には介護施設などが併設されている場合もありますので、どのサービスが保険の適応範囲内かをヘルパーさんなどに聞いてみるとよいでしょう。

介護保険を利用するためには

介護保険を利用するためには、「要介護認定」を受けなければなりません。要介護認定とは、支援や介護が必要であることを明確にするもの公的な証明です。認定は、お住まいの市町村役場で申請したのちに実施される「訪問調査」の結果次第となります。各市町村により異なりますが、おおよそ30日程度で結果が届くのが一般的。ただ、民間保険会社を利用することをお考えの方は、企業独自の目線で判断されることもあるので、事前に適応範囲を把握しておくといいかもしれません。

ここまでお話してきた通り、介護保険は充実したセカンドライフを送るためには欠かせないポイントです。サ高住に入居した、もしくはこれから入居予定の方はしっかりとチェックしておきましょう。これは皆さんだけでなく、ご子息やご息女などの精神的負担を減らすという意味でも大きな役割を果たします。もし、ご存じなかった方は、できるだけ早期に調べることをおすすめします。

介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いとは?

老人ホーム

介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いについて見ていきます。

老人ホームというのは以前からあり、よくご存知の方も多い施設でしょう。中でも有料老人ホームというのは、民間企業が経営していることが多く、利用料も高いイメージが強い施設です。

近年では有料老人ホームといっても、低料金で利用できる施設も多くなっています。どのような有料老人ホームがあるのか、どのように選べばよいのかを知っておきましょう。

1.有料老人ホームとは?

有料老人ホームとは、入所している通常60歳以上、または65歳以上の方に生活サービスを提供する施設です。60歳以上の人が生活しやすい設備などを整え、食事や掃除、洗濯、介護などの提供、健康管理など日常生活を送るうえで必要なサービスを提供します。

施設によって建物の構造や設備、併設する施設、提供されるサービスなどはさまざまですが、基本的には長期間にわたって住むことのできる施設です。

有料老人ホームは健康で自立した生活ができる方、要介護になって介護が必要とされる方、それぞれに適したホームがあります。それぞれのホームで特徴や提供されるサービスが異なります。

1-1.有料老人ホームの特徴

ホームによって詳細は異なりますが、有料老人ホームの特徴としては次のようなことが挙げられます。

1-1-1.健康な方向けのホーム

50室以上の規模が大きいホームが多く、居室にトイレ、お風呂、キッチンなどが付いているマンションタイプが多いです。食堂をはじめ、ラウンジ、図書室、トレーニングルーム、大浴場などの共用施設があり、ホームではバス旅行や音楽コンサートなどのイベント、ビリヤード、ダーツ、卓球、ダンス、絵画などアクティビティメニューも多くあります。

1-1-2.介護が必要な方向けのホーム

50室未満の小規模なホームが多く、居室にはトイレ、洗面台などがあり介護しやすい設備などが整っていることが多いです。共有施設としては、主に食堂やリハビリスペース、浴室があり、アクティビティとしてはドライブや散歩、リハビリ運動、映画鑑賞や園芸、カラオケなどがあります。

1-2.介護付き有料老人ホームの特徴

介護を重要視されるなら、介護付き有料老人ホームが適切でしょう。介護付き有料老人ホームにもタイプがあります。施設内のスタッフを充実させ施設内で介護をする「介護専用型」、要介護者だけでなく健常者もともに受け入れる「混合型」、外部事業者による介護サービスを利用する「外部サービス利用型」があります。

どのタイプにおいても、介護を重視しているので重度の介護が必要な方でも退去の心配がなく、住み続けられる、医療体制が充実している、レクリエーションや設備が充実している、というメリットがあります。

有料老人ホームは要介護度の幅と提供されるサービスの幅が非常に広いので、施設によって提供されるサービスや、提供する形がいろいろです。その点を踏まえてホーム選びをすることが重要となります。

デメリットとしては、費用が高い施設が多いということです。多くのホームで初期費用と月額利用料が必要となり、初期費用は0~数千万円、月額利用料は10~30万円程度といった具合にかなり幅があります。

1-3.住宅型有料老人ホームの特徴

住宅型においては介護付きのホームのように、医療が充実しているホームではなく、自立して生活できる人向けのホームです。介護が必要になった時には、訪問介護なおの在宅サービスを利用することができ、住み続けることができますが、要介護度が高くなると、退去しなければならないこともあります。

軽度の介護が必要な程度であれば、費用も介護付きのホームよりも低料金で、レクリエーション施設などの設備も整っているので、快適に楽しく生活できるのが魅力です。居室には浴室やトイレ、キッチンなどがついていることは多く、共有施設には売店や理美容室、など、生活に便利な設備が用意されていることが多いです。

住宅型のホームでも、スタッフによる見守りや食事、掃除、洗濯などのサポートや緊急時の対応などをしてくれますので、安心です。

1-4.有料老人ホームの費用の違い

有料老人ホームは施設によって費用に大きな幅があるのが特徴です。費用の違いはどこから出てくるのかというと、費用が高いホームは居室が広い、カラオケルームやフィットネスジム、ラウンジなど共有スペースが充実している、食事において栄養や味などに力を入れている、スタッフの数が充実している、アクセスが便利、といった点の違いです。

一方で費用が安いホームになると、部屋が狭い、共有施設がそれほど充実していない、スタッフの数が最低限である、立地が悪いなどといったことが多いです。

入居一時金や月額利用料が高いホームは確かに豪華で生活もしやすいでしょう。近年では入居一時金などがない、という費用が安い有料老人ホームが増えていますが、安いからといってサービスが悪い、居心地が悪い、ということではありません。

2.まとめ

介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いについて見てきました。

実際に見学などをしてみると、予想以上に快適に暮らせるということもあります。予算をはじめ、介護の点などを考慮し、自分のライフスタイルなどに合わせたホーム選びをしましょう。