ユニット型特別養護老人ホームとは?従来型との違い・メリット・デメリット

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ユニット型特別養護老人ホーム

ユニット型特別養護老人ホームについて見ていきます。

高齢化社会である、と言われて、すでに長い時間が過ぎました。平均寿命が年々長くなってきていること、高齢者の割合が多くなっていること、ライフスタイルが多様化していることなどから、高齢者の入る施設の形や介護サービスというものは、非常に選択肢が増えています。

一昔前なら考えられなかった形態の施設やサービスが出てきたのも、この流れを考えれば、当然であると言えるでしょう。

今回はそのなかから、「ユニット型特別養護老人ホーム」を取り上げようと思います。

1. ユニット型特別養護老人ホームとは?

ユニット型特別養護老人ホームと、従来の「特別養護老人ホーム」では、その形態が違います。ここでは、その2つを差別化することを目的として、話を展開させていきましょう。

1-1.ユニットケアとは?

そのためには、まずは、「ユニットケアとはそもそも何か」ということを考えなければなりません。

ユニットケアとは、「個別ケア」とも言いかえるものができるものです。全室が個室であり、大部屋ではありません。そのため、プライバシーに最大限配慮した部屋作りとなっています。入浴やレクリエーションなどは団体で行うことになりますが、その人数は小規模で、10人以下です。また、スタッフも専任であり、めまぐるしく変わる、ということはありません。

レクリエーションなどでコミュニケーションをとることができる一方で、従来の施設の問題点であった「プライバシー性の配慮」が十分になされているケア形式である、と考えることができます。

2.従来型とユニット型の違い

上記でも触れましたが、もっと細かく見ていきましょう。

2-1.入居者を中心に設計されている

ユニット型特別養護老人ホームが目場とするものは、「入居前と入居後の生活が、連続したものとなること」です。

「介護をしやすい施設」というスタッフ側の目線からではなく、「今までと変わりにくい生活を送れること」を考えて作られたという、入居者中心の構成となっているのです。もちろん、従来の施設がそうではない、というわけではありませんが、ユニット型特別養護老人ホームの方が、より「自分らしく」「自分でやりたいことを」「自分で決めてやる」という性格が強い、と言えます。

2-2.少人数ケア体制

上でも述べましたが、ユニット型特別養護老人ホームの場合、少人数単位でのケアが可能です。大人数を対象とするケアがいけない、というわけではありませんが、少人数ケアが可能なユニット型特別養護老人ホームの方が、きめ細やかな対応を求めることができるでしょう。特に、「その人、その人の生活リズムやパターンにあった介護を受けられる」というのは、ユニット型特別養護老人ホームの大きな特徴です。これこそが、ユニット型特別養護老人ホームをユニット型特別養護老人ホーム足らしめている要素である、ともいえるでしょう。

3.ユニット型特別養護老人ホームのメリット・デメリット

上では、ユニット型特別養護老人ホームの「メリット」を中心としてお話してきましたが、ここからはユニット型特別養護老人ホームのデメリットも含めて、具体的に考えていきましょう。

3-1.ユニット型特別養護老人ホームのメリット

何度か述べてきましたが、プライバシーが確保できる、というのがユニット型特別養護老人ホームの大きなメリットです。加えて、専任スタッフがいたり、関わる人が少人数であったりすることから、入居者やスタッフとの交流が密になり、お互いの理解度を深めたり、仲良くなったりすることが期待できます。

少人数である、という特徴を生かし、できる限り一人ひとりの生活リズムなどにあったケアがなされている、というのも、ユニット型ならではの美点でしょう。
施設側からのメリットもあります。

「徘徊がへった」という報告や、「個別の部屋があるため、風邪などを患ったときでも、他の利用者に移る可能性が低い」という事実もあります。このような観点から、ユニット型特別養護老人ホームには、非常に多くのメリットがある、と言えるでしょう。「家」に近いため、落ち着きやすく、家族が訪問しやすいのも魅力です。

3-2.ユニット型特別養護老人ホームのデメリット

病院における「個室」が高いことからもわかるように、このような少人数制というのは、従来型に比べて、多くの場合は割高になります。個室を確保するための土地や、個室の光熱費、設備の維持費などを考えると、これは想像がつきやすいでしょう。

「入居者やスタッフとの交流が密になること」をメリットとしてあげました。しかしこれは裏を返せば、デメリットにもなり得ます。スタッフの場合はまだ「仕事」だからいいのですが、入居者同士でトラブルが起きた場合、非常に気まずくなってしまいます。そして、「密に関わる」ということは、このようなトラブルを引き起こすリスクをあげることになる、というのは、想像に難くありません。

人間は、それほど付き合いのない人間の行動は気になりませんが、身近にいる人に対しては、欠点も長所も目につきやすくなるからです。このようなトラブルがもとで、せっかく入ったユニット型特別養護老人ホームを退去することになった……ということであれば、次の施設を探すことにも、時間とお金がかかってしまいます。

4.ユニット型特別養護老人ホームの料金

ユニット型特別養護老人ホームの料金は、介護の状態にもよりますが、12万円~14万円程度です。従来型の個室の場合は10万円前後、4人部屋の場合は7万円~9万円ほどです。

施設にもよりますが、その差額は、毎月3万円~5万円程度です。1年間で36万円~60万円の違いです。

5.まとめ

ユニット型特別養護老人ホームについて見てきました。

従来の形とは違い、一人ひとりにあわせたケアが期待できるという意味で、ユニット型特別養護老人ホームは魅力的なものです。密接な人間関係を結べることから、ストレスの軽減も可能です。しかし同時に、料金や人間関係の面ではデメリットもあるのが事実です。

その特徴とメリット・デメリットを踏まえ、「どの形が望ましいか」と考えていくことが、何よりも大切でしょう。

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